発達障害があっても「自分で考えて動ける」中学生になる!思春期の前にできる2つの準備

発達障害・グレーゾーンのこどもたちは中学校に入ると自信を失いがちです。そんな彼らが自分で考えて動けるようになるためには「感情の脳をネガティブな”興奮”から遠ざける」ことが大切です。ここでは思春期に入る前におうちでできる準備をお伝えします。
 

1.発達障害の子には難しい中学校で求められる「自主性」

発達障害があってもなくても発達の過程で壁になりやすいターニングポイントがいくつかあります。「中1ギャップ」もそのひとつです。

中学校は小学校と比較して先生からのサポートが減り、「自分で考えて動けよ!」というカルチャーにシフトします。勉強はもちろんのこと、生活態度も、部活や委員会の活動も、「自主的にやっていること」が評価される環境になります。

けれど発達障害・グレーゾーンの子どもたちは「ちょっとサポートしたらできること」がたくさんあるのに、中学校に入るとそのサポートがなくなるために「できない子」というレッテルを貼られてしまい、自信を失ってしまうのです!

仮にお母さんがわが子の特性を担任の先生に伝えて連携をとれていたとしても、教科ごとに先生も異なるので全ての先生に、適切にサポートをしてもらえるとは限りません。

…にもかかわらず、反抗期に突入してやることをやらない我が子にどう接していいかわからない…と感じることはありませんか?

ここでは中学進学前の1年を、子どものチカラを伸ばす1年にするためにお母さんが何をすべきかについてお話します。

2.思春期に影響する「2つの脳の役割」

現在、大学1年の息子が中学生の頃、私は息子に反抗的な態度をとられたら感情的に反応していました。ですが、それで、息子のイライラや暴言が落ち着くことはなく、余計にやることをやらない、ルールを守らない、そんな状態に火をつけてしまっていました。

なぜなら…感情の脳をさらに刺激していたからだったんです!!

思春期のつまずきには環境という要因のほかにもう1つ、子どもたちの発達に影響を与えるものがあります。それが「2つの脳の役割」です。

2つの脳とは?

1つは「喜怒哀楽」をコントロールする感情の脳
もう1つは「思考・判断・指令」をする理性の脳

この2つの脳はつながりが強くて連携をとりながらバランスをとっています。
私たちの日常を切り取ってみてもそれがよくわかります。

例えば「シゴトでうっかりミスをしてしまった」としましょう。
その時に、落ち込んだりするのは感情の脳がはたらいている証拠。
一方で、次からどうしようかと考えるのは理性の脳の役割。
感情の脳の”アップダウン”を理性の脳で”クールダウン”させてバランスをとっているのです。

けれど思春期はその2つの脳がバランスをとりにくくなります。

感情の脳が活発に働いてちょっとオーバーヒート気味になってしまう時期なのです。
良い、悪い、ではなくそういう時期なんですね。

3.「自分で考えて動けるようになってほしい」という母の願いをかなえるには

では、思春期の脳を知ったママがどう対応すればいいかというと「感情の脳をネガティブな”興奮”から遠ざける」こと。

感情の脳をイラッとさせると理性の脳の活動はSTOPしやすいのです。だから、怒ったりお説教をして「正しいこと」や「こうあるべき」の話をしようとしても子どもたちには通じません。


「自分で考えて動けるようになって欲しい」というママの願いは、理性の脳がコントロールしてできるようになることです。

そのためにはイラっとさせず(感情の脳を興奮させず)に、上手に理性の脳に情報を届けてあげることが不可欠です。つまり2つの脳のバランスをとることが子どもたちの行動の変化につながっていくのです。

思春期の対応策を述べましたが、その時期になってから対応をしようとするとそれなりに大変です(私が経験者ですので^^)。ですから「思春期を迎える準備」を高学年からスタートすることをお勧めします!

感情の脳がグーンと興奮しやすい時期にはいるその前に、子どもたちに声をかけるときは3S「優しくSweet」「ゆっくりとSlow」「笑顔でSmile」を意識しましょう。さらに…

◆1 お子さんをイラッとさせない声かけをマスターする
◆2 思考や行動を起こしやすい声かけをマスターする

この2つが大切です。下に思春期の子どもへの声かけの詳しい方法も掲載しています。参考にしてくださいね。この準備をすませておくと感情の脳も、理性の脳も一段階成長した状態で思春期のゆらぐ時期を乗り越えやすくなりますよ。

学校が始まってこどもたちも新しい環境の中で背伸びをして頑張っているはず。
お母さんたちも今の時期に声かけをマスターできれば思春期を乗り越えやすくなりますよ!

あわせて読みたい声かけマスターへの近道はこちら↓

執筆者:清水畑亜希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)

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