不登校からの高校進学で不安が襲ったら…プライドの高い繊細くんのやる気を回復させる魔法の会話

中学校不登校から心機一転、高校へ進学!そんなドキドキワクワクの新しい門出に、「やっぱり無理かも…」と繊細なお子さんが言い出したら⁉プライドの高い繊細な子が自分にマルをつけてあげられる会話をしませんか?お母さんの話し方のコツをお伝えします!

1.不登校からの進学はプレッシャー!繊細な子は不安でたまりません

進級進学の季節ですね!

新しい環境にチャレンジできるこの季節は、不登校の子たちにとっても新たなステージに飛躍できるチャンスになるかもしれません。

今まで不登校でおウチで過ごしていたけれど、

「新しい学年、クラス替えもあるし、学校に行ってみようかな」
「中学、高校進学で新しい学校。自分で行きたいと決めた場所で頑張るぞ!」

と、動き出せることにワクワク感じているのではないでしょうか。

とはいえ、長期間不登校だった子や、引きこもりがちだった子の場合、

「やっぱり不安」
「行けるかどうかわからない」

と言ったり…

進級進学を控えているのに、まったく部屋から出てこない。
なかなか外出頻度が上がらない。

などの様子を見て、

「本当にこの子は春から大丈夫なの?」

お母さんの方が不安でヤキモキしてしまっていませんか?

今回は、不登校からの進学を前に不安がつのっているお子さんが「今の自分で大丈夫!チャレンジしよう!」と動き出せる勇気づけの方法をお伝えします!


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2.プライドの高い子に必要なのは「ありのままの自分」にマルをつけること

不登校でおウチにこもりがちになるタイプの子の中には、繊細で、完璧主義でプライドが高い子が多いかもしれませんね。

周りの状況をよく見ることができ、人の気持ちにも敏感で、

「こんな子がよく思われる」
「こうすれば褒めてもらえる」
「こうなればみんなから人気になれる」

理想像を高くもってしまう傾向があります。

そのため、

「今の自分では駄目なんだ」
「このくらいじゃあ、できたとは言えない」

等と、理想の姿になれていない自分にダメ出しをしています。

今の自分にマルをつけてあげられないのです。

すると、

「人にどう思われるかが怖い」
「傷つきたくない」
「ひきこもっていたほうが安心。傷つかずにすむ」

と考え、新しいチャレンジに立ち向かうことができなくなってしまう…

とっても傷つきやすい子達です。

かしこい面もあるため、普段は偉そうなことを言ったり、人の批判をしたり、口達者な面もあると思います。

そんな、表面的な行動に注目してしまうと、

「この子は口先ばかりで、全然行動しようとしない」
「ヘタレだわー」

とお母さんはイライラしてしまうこともあるでしょう。

けれど、偉ぶったり、強がったりするのは弱さを隠すためでもあるのです。

本当はとっても傷つきやすい、ガラスの心を持った繊細で完璧主義な子たちが、色々な壁が立ちはだかっても前へ進んでいくために重要なものがあります。

それは、ありのままの自分を認める気持ち。

「できていない自分も、できる自分もどちらも自分。大切な自分。」

それが自己肯定感といいます。

ありのままの自分を好きになる。

それがお母さんの声かけで授けてあげることができたらいいですよね。

3.高校入学が決まったのに不安が襲った…プライドの高い繊細くん

我が家の息子は、小学4年生で不登校となり、中学校は公立の高校へは行かずオンラインのネットスクールに在籍。日頃の勉強活動はネット中心の生活の中学3年生です。

ギフテッドで高い知能がありながらも自閉症スペクトラム(ASD)、読み書きの苦手さ(LD)の特性を持つ子です。

中1の頃から、通信制の高校を希望していて、色々なオープンスクールや、体験授業などに参加。

先生や在校生の雰囲気、勉強の進め方、勉強以外のことを学べる授業の種類、等を自分で感じて、体験して、志望校を決めました。

中3の秋には、入学試験を受験し、めでたく入学が決まりました。

通信制の高校は、一般的な高校よりも受験の難易度はかなり易しいですが、書くことが苦手な息子にとって大変だった作文も、事前にしっかり練習をして頑張りました。

約5年間、不登校キッズとして家にこもりがちだった息子も、いよいよ少しずつ家離れしていくのかぁ…と考えていたところに、息子がこんなことを言ってきたのです。

「やっぱり学校行くのがこわい」
「15歳の自分は色んなことをもっとできるイメージだった」
「頑張りたいのにできない自分を見られたくなくて不安になる」
「プライドが邪魔するんだ」

と…

高校へは行きたい。

でも、こわい。傷つきたくない。

そんな2つの感情で苦しそうな表情でした。

「えー!ここまで順調に来たのに、また不登校になるかも?」

昔の私なら、

「そんなこと考えすぎだよ!先生も優しいし楽しく行けるよ!」
「人と比べても意味ない!だから自分のペースでやれば大丈夫だよ。」

と正論を言ってしまったかもしれません。

けれど、そんな言葉を伝えても息子には響かないと感じました。日頃から理解力が高く、人の気持ちにも敏感で、自分の気持ちも深く考え込む性格です。きっと、息子も頭ではわかっていると思ったのです。

わかっているのに、うまく考えを切り替えられない…

そんな苦しさを取り除いてあげたいと思いました。


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4.アドバイスいらず!「どんな君も大好きだよ」のメッセージを伝える

思春期でプライドの高い子どもは、正論なんてとっくにわかっています。けれど、自分はそんな風に考えられないから辛い状態なんですね。

◆共感できるポイントを探そう!

まず一番にしてあげたいことは気持ちを受け止めて共感してあげることです!それも、口先だけで伝える言葉ではなく、本当に共感してあげることが大切。

繊細な子は、お母さんの裏の気持ちにも敏感だからです。適当に返してきた言葉と、自分のためによく考えてくれた言葉では聞くスタンスが全く変わってきます。

お母さんも、「自分にも人前で強がってしまったり、どうせできないからと諦めてしまうことってないかな?」という風に自分自身に置き換えて考えてみることをオススメします。

私の場合、よーく考えてみると、息子と同じように「人前ではいい人のふりをしてしまったり、どうせみんなよりうまくできないからチャレンジするのはやめておこう」という思考をしていることがあるなと気づきました。

だから、こう伝えました。

「そうだよねー!なんかさー、いい人ぶっちゃう時ってあるよねー」
「いい人に思われたいもんねー」

と。

すると、息子は、「そうなんだよー」と少し表情が緩んだ様子でした。

◆「どんな君でも大好きだよ」のメッセージを伝える

次に、ママがあれこれ言いたくなるアドバイスは封印して、大事な言葉を伝えます。

それは、「どんな自分でもいいんだ!」と過去からの自分も今の自分も認められる気持ちになれる言葉がいいです。

私は、

「プライドが邪魔をするって悪戦苦闘してる君も、お母さんはかっこいいと思うよー」

と伝えました。

すると、息子の表情がホワッと、とても緩んだのです。

そして、「そうかなぁ?」と照れた様子で母の言葉を受け止めてくれました。その後、とても楽しそうにいろいろなことをお喋りして、それ以降、息子から不安な言葉は言わなくなりました。

そしてそして、翌日以降、息子の様子が変わりました!

学校の先生が訪問してくれてお話をする機会があり、いつもなら「〇〇の勉強頑張ってやってます!」「〇〇っていうプログラミングを勉強してます」などと、真面目な話をするのですが…

「〇〇っていうゲームに今はまってます!」
「〇〇っていう漫画がおすすめです!」

と、遊びの話をするようになったのです。

『自分をよく見せるために見栄を張らなくてもいいんだ。』
『今の自分のままでいいんだ』

そう思えるようになったのです。

「先生に自分からゲームの話していたね〜」

と聞くと、

「嘘ついているのは自分が辛いからね!」

と言うではありませんか!

たった一度の声掛けで、こんなに変わるんだなぁとビックリでした。

プライドが高くて自分をありのままに出せずに動き出せない子には、プライドが高いこと自体も肯定してあげるような声かけ、とってもオススメです!

「強い君も弱い君も、お母さんは好きだよ」
「頑張りたいのに頑張れないって悪戦苦闘している君も素敵だよ」

等と、お子さんに響く言葉を探してみてください。

お子さんが勇気を出して新しいステージに踏み出していけますよ!

執筆者:すずき真菜
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)

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