1.不登校で外出できないのは怠けではありません!
子どもが不登校になり学校へ行かなくなると、学校以外の場所にすら行けなくなってしまうことがありますよね。
暑くなってきたから夏服を買い足してあげたい。
歯磨きもしていないから歯医者を予約したい。
学校のカウンセラーさんとの面談に連れていきたい。
一緒に遊びに行って元気にさせたい。
お母さんには、外出したがらない子どもを外に連れ出したい理由がたくさんありますよね。
けれど、いくら必要性を説明して、
「明日行くからね!」
と伝えても、当日の予定の時間を迎えると、
- 布団から出られない
- ゲームをやめない
- そもそも起きられない
なんてことがあります。

すると、お母さんも
「昨日約束したでしょ?」
とムキになってしまいがちです。
けれど、不登校の子が外出できないのは、約束を破りたいからではありません。
外出できないのは、やる気の問題ではないのかもしれません。
必要なのは、外に出す説得ではなく、子どもの心が動けるタイミングをつくることです。
▼家にいるだけでも不登校の子はストレスを抱えていることも。
まずはストレスチェックから始めてみませんか。

2.不登校の子が外出できない本当の理由
不登校の子どもたちは、学校に行けなくなった時点で、心に大きなダメージを受けています。
「みんなが学校に行っているのに、自分は行けなくなってしまった…」
「この先どうなってしまうのだろう」
「学校に行かないのに外に出たら、どう思われるんだろう?」
こんな気持ちを抱えて、不安でいっぱいになっていることがあります。
不登校の子が外出できないのは、怠けや甘えではありません。
学校で傷ついた経験から脳が防衛モードに入り、外出そのものが強いストレスになっている状態です。
気持ちが下向きの状態では、体のエネルギーも枯れ果てたままです。
そのため、外へ出るという行動すら、踏み出す気力が出ないことがあります。
そこへ、
「明日はスクールカウンセラーさんの面談だから、必ず行かなきゃいけないよ」
「しばらく歯医者に行ってないんだから、虫歯ができているかもしれないよ。予約したんだから絶対行くんだよ」
と、お母さんがムキになって説明しても、効果的ではありません。
子どもも、引きこもっていていいと思っているわけではないはずです。
けれど、怖くて出られない。
また傷つくのが怖い。
気持ちの準備ができない。
そんな状態なのです。

お母さんがムキになればなるほど、子どもは
「自分はひきこもりなんだ…」
と、自分を責めてしまうこともあります。
大人だって、
「明日、あなたのためにバンジージャンプを予約したよ。これはあなたの人生にとって必要なことだから、必ず行こう!」
と言われても、心の準備なんてすぐにできませんよね。
不登校の子どもが外出するためには、気持ちを切り替えられるだけの心の準備期間が必要です。
▼外出できない理由はほかにもあります。
うちの子敏感だな・・・と感じているママはこちらでも外出が難しくなる理由がわかります。
3.「僕は絶対家から出ない!」そう宣言した不登校少年
我が家の長男も、不登校になってから、まったく外出できない期間がありました。
不登校になってすぐは、学校に時々出席してみたり、学校が本当に無理だと感じてからは、フリースクールや塾に行かせてみたりしました。
けれど、まだまだエネルギーが回復していない状態だったため、行くことができなくなってしまいました。
息子本人も、学校に行けないうえに、他の学ぶ選択肢である場所にも行けなくなってしまったことで、挫折感を感じてしまいました。
そして、
「僕は二度と外には出ない!」
と言い張るようになりました。

当時、時々通っていた児童精神科にも行きたがらなくなりました。
学校のスクールカウンセラーさんとの面談にも行かなくなりました。
私は、
「勉強も学校ももういいよ!遊びに行って楽しいことしようよ!」
と言いました。
それでも、駄目でした。
息子は、かたくなに、
「僕は家から出ない!」
と言い張るのです。
そんなに「家から出ない」ことにこだわっても意味ないよ。
そう思っても、それを伝えたところで息子の気持ちは動かないだろう、と感じていました。
けれど、年に何回か帰省するおじいちゃんおばあちゃんの家や、歯医者さん、皮膚科など、どうしても連れていきたい場所もありました。
だから、諦めるわけにもいきませんでした。
息子に必要だったのは、「外に出る勇気」ではなく、外に出るために気持ちを整える時間だったのです。
そのことに気づいてから、息子は少しずつ出かけることができるようになりました!
4.息子が「行く!」と言えるようになった気持ち切り替えアナウンス
不登校の子どもが外出するためには、自分の気持ちを受け入れてもらえることと、気持ちを切り替えるための時間が必要です。
ここからは、我が家で実践した声かけの流れをお伝えします。
①まず「外に出たくない」気持ちを受け止める
まずは、子どもの
「外に出たくない」
という気持ちを否定せず、受けとめてあげましょう。
たとえ、
「絶対に家から出ない!」
と言ったとしても、
「そっか、そんな気持ちなんだね」
と伝えてあげます。
「そんなこと言わないの」「行かなきゃダメでしょ」とすぐに正そうとすると、子どもはさらに心を閉ざしてしまうことがあります。
まず受け止めることで、子どもの脳は少しずつ安心モードに戻っていきます。
②予告は早めに出す
どうしても外出させてあげたいときは、しっかり予告をしてあげることが大切です。
不登校になる前は、1週間前に伝えておけば問題なく行動できていた子でも、不登校後はもっともっと時間が必要になると考えてください。
2週間かもしれません。
1か月かもしれません。
3か月必要かもしれません。
必要な時間は子どもによります。
その子が気持ちを切り替えて「行くぞ」と気持ちを奮い立たせるためには、心の準備が大事なのです。

我が家では、どうしても息子と一緒に外出したいときは、1か月前には必ず伝えるようにしました。
遠くの祖父母の家などの場合は、半年前から伝えていました。
③楽しい未来とセットで伝える
予定を伝えるときは、子どもが「行けたら楽しそう」と思えることをセットにします。
たとえば、
「○月○日に〜があるよ!」
「一緒に行けたらお母さん嬉しいなぁ」
「行ったら○○食べようか」
こんなふうに、笑顔で、優しく伝えます。
外出の目的を「義務」だけにしないことがポイントです。
「予約したんだから絶対行くよ」「必要なことだから行くよ」と正論だけで押すと、子どもにとって外出はさらに怖いものになります。
息子は、外出することに対してとても緊張していたので、予定の日が来るまで何度も、
「今日なんか予定あったっけ?」
と確認してきました。
また、
「出たくないんだよなー」
と言ってくることもありました。
それでも、日々の生活の中で、お母さんが穏やかに優しく接してあげることで、予定日までに少しずつ気持ちの整理がつくようになります。
そして、
「仕方ない、行くか!」
という気持ちになっていくのです。
④行けた後はポジティブに記憶へ残す
ちょっとでも外出ができたら、外出した体験をポジティブに記憶へ残せるように声をかけてあげてください。
たとえば、
「一緒に行けてよかったよー!」
「疲れたよね、頑張ったね!」
「おばあちゃん、大きくなったねって喜んでいたね!」
こんな声かけです。
外出できた後の肯定が、次の「また行ってみようかな」につながります。
「家から絶対出ない!」と宣言した息子も、ひと月に1度外出できるようになり、数週間に一度出られるようになり、毎週出られるようになり…
今では、「今日〜行く?」と聞くと、「行く!」と言うこともあるくらい、気持ちの切り替えが早くできるようになりました。
5.不登校で外出できない子に必要なのは「安心して準備できる時間」
子どもが引きこもりがちになると、
「このまま一生家にいてニートになるかも…」
と心配になるお母さんもいると思います。
けれど、子どもが外に出られない状態だけを見て、将来を決めつけなくて大丈夫です。
外出できる子と外出できない子の違いは、勇気の量ではありません。
安心して心の準備ができる時間があるかどうかです。

お母さんが明るく、気長に待ちながら、子どもが行動できる声かけを続けていけば、子どもは少しずつ外出できるようになります。
不登校の子に新たなチャレンジを増やしてあげたいと思うときこそ、急に動かそうとするのではなく、事前に予定を立てて、楽しく予告してあげてくださいね。
「学校に行ってみんなと過ごしたい」
そんな子どもの気持ちは、おうちでの安心した関わりの中で育っていきます。
▼外出できない不登校キッズとの日々の過ごし方をまとめました!

Q&A(よくある質問)
Q1.不登校の子が外出できないのは甘えですか?
いいえ。甘えとは限りません。学校で傷ついた経験や不安から脳が防衛モードに入り、外出そのものが大きなストレスになっている場合があります。まずは外出を拒否する行動だけでなく、その背景にある不安を見てあげることが大切です。
Q2.不登校の子を無理に外出させた方がいいですか?
無理強いは逆効果になることがあります。「予約したから絶対行く」「約束したでしょ」と押し切る対応は、子どもの不安を強める場合があります。まずは安心できる環境を整え、気持ちを切り替える時間を十分に取ることが大切です。
Q3.不登校で引きこもりがちな子は将来ニートになりますか?
引きこもりの期間だけで将来が決まるわけではありません。安心できる関わりの中で少しずつ行動経験を積むことで、外出や社会とのつながりは取り戻していけます。今すぐ大きく動かすより、小さな外出経験をポジティブに積み重ねることが、再始動につながりますよ。
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(発達科学コミュニケーションアンバサダー)
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