【特集】人前で不安の強い不登校Kidsが勇気を出して学校へ行けるようになった!ママのサポート5選
無気力・行動力がない

不登校でお風呂に入らないのは無気力だから?5日間入れなかった息子が自分から入るようになった意外な理由

不登校でお風呂に入らない子は、ただ面倒くさがっているのではないかもしれません。不安や無気力で、日常動作にも大きなエネルギーが必要になっている状態です。不安の強い息子がお風呂を習慣化できた関わり方を紹介します。

1.不登校の子が「面倒くさい」とお風呂に入らないのは怠けているから?

登校していたときは普通にお風呂に入っていたのに、不登校になってから積極的にお風呂に入らなくなった。

そんな声を聞くことがあります。

2〜3日に1回。
ひどいと5日間入らない。

思春期の男の子だと、皮脂の分泌も多く、ニオイも気になりますよね。

ママとしては、

「学校にも行ってないのに、お風呂くらい入ってよ」
「ちゃんと入らないとニオイも気になるし、体にもよくないでしょ」

と言いたくなるかもしれません。

その気持ちは、とても自然です。

けれど、不登校の子がお風呂に入りたがらないのは、ただの「面倒くさい」だけではないかもしれません。

お風呂に入らない姿の奥には、不安、無気力、疲れ、防衛反応が隠れていることがあります。

お風呂に入らせることより先に、「なぜ今、それすらできないのか」を見ることが大切です。

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2.不登校の子がお風呂に入れない本当の理由

私たち大人にとって入浴は、

  • リラックスできるもの
  • 1日の疲れをとるもの
  • 体を清潔にする当たり前の習慣

と感じることが多いですよね。

けれど、不登校になって傷ついている子、不安が強い子にとっては、お風呂がまったく違うものに感じられることがあります。

不登校の子がお風呂に入らないのは、衛生意識が低いからではありません。

不安や無気力によって脳が防衛モードに入り、着替えや入浴のような日常動作にも大きなエネルギーが必要になっている状態です。

お風呂に入るには、実はたくさんの工程があります。

  • 服を脱ぐ
  • 浴室に入る
  • シャワーを浴びる
  • 髪を洗う
  • 体を洗う
  • タオルで拭く
  • 服を着る
  • 髪を乾かす

元気なときには当たり前にできることでも、行動量が落ちている不登校の子にとっては、ひとつひとつが大きな負荷になります。

だから、

「お風呂に入らないといけないのはわかっているけれど、体がついていかない」

という状態になることがあるのです。

また、不安が強い子にとって浴室は、

「一人で過ごす狭くて怖い場所」

になっている可能性もあります。

雷や地震を怖がる子、狭い場所が苦手な子、ひとりになると不安が強くなる子にとって、お風呂はリラックスの場所ではなく、緊張する場所になっているかもしれません。

「お風呂くらい入れるでしょ」と決めつけると、子どもの本当のしんどさを見落としてしまいます。

「お風呂が嫌!」という言葉の裏に、

  • 面倒
  • 怖い
  • しんどい
  • 気力が出ない
  • ひとりになるのが不安

という気持ちがないか、まずは観察してみましょう。

3.不安の強い息子は、狭い場所で一人になるお風呂が苦手でした

我が家の息子は、もともと人見知りや場所見知りが激しく、雷や地震を極端に怖がる、不安の強い子でした。

不登校になった後、息子は主人と一緒にお風呂に入りたがるようになりました。

私はその姿を見て、

「中1にもなって、パパと入りたがるなんて大丈夫?」

と感じていました。

けれど今振り返ると、息子にとって浴室は安心できる場所ではなかったのだと思います。

不安から浴室を「恐怖」に感じ、入浴そのもののハードルが高くなっていたのでしょう。

その後、主人とのお風呂は卒業しました。

けれど、今度は2〜3日に1回しかお風呂に入らなくなりました。

息子は、

「誰にも会わないから…」

と言って、お風呂を敬遠していました。

一見すると、

「外に出ないから入らなくてもいい」

という理屈に聞こえます。

けれど、その言葉の裏には、やはり不安があったように思います。

「誰にも会わないから」という言葉は、ただの言い訳ではなく、外の世界とのつながりが減っているサインでもありました。

ママから見ると、ただ面倒くさがっているように見える。

でも子どもの中では、

  • お風呂に入る気力がない
  • 浴室が怖い
  • 誰にも会わないから必要性を感じられない
  • 自分の身だしなみに意識が向かない

そんな状態が起きていることがあります。

でも、そんな不安の強い息子でも、入浴を習慣化することでできたのです。

お風呂に毎日入るようになった息子は、今では自分の体調に合わせて柔軟に決めています。

  • 面倒な時はシャワーだけ
  • どうしても入る気分にならないときは翌朝にシャワー

こんなふうに、自分で調整できるようになりました。

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4.安心できるおうち環境と「お風呂入ろっかな」と思える工夫

私が最初にしたことは、お風呂に入るように説得することではありません。

まずは、安心できるおうちの雰囲気づくりを徹底しました。

ステップ1は、ママがポジティブな雰囲気を絶やさず、安心できるおうちをつくることです。

私は、

「お風呂に入らなくても死なない!」
「入らなくてもOK!」

というスタンスをとりました。

お風呂以外の行動に対しても、できるだけ否定をなくしました。

私の好きな曲を流したり、鼻歌をうたったりして、

「ママがご機嫌でいる」

ことが伝わるように心がけました。

すると、息子はイライラする場面が減り、会話が増えていきました。

息子に、

「学校に行っていなくても、ママは怒っていない」
「僕がここにいても大丈夫」

と感じさせることができたのだと思います。

思春期の不登校の子は、自分を責めたり、自信を失っているケースが多くあります。

脳がネガティブに働くクセがついているかもしれません。

些細なことにイライラする子ほど、ここが大切です。

敏感に反応する脳を落ち着かせてあげること。それが第一ステップです。

安心できるおうち環境が整ってきたら、次はお風呂に入りたくなる工夫です。

ここで大切なのは、

「入らせる」ではなく、「入ってみようかな」と思えるきっかけをつくることです。

たとえば、

  • 専用シャンプー&リンスを用意する
  • 風変わりなバスボムを使う
  • 入浴後のコーヒー牛乳を楽しみにする
  • 入浴1回10円など、小さなごほうびを用意する

など、お子さんがお風呂に入りたくなりそうな提案をしてみます。

そして、お風呂から出てきたら、すかさず良いイメージの声かけをします。

「自分で決めて入れたね!」
「いい匂いだね!」
「血の循環が良くなって、健康的!」
「足が真っ赤!温まった証拠だね!」
「頑張って入ったね!はい、10円!」

この声かけがとても大切です。

脳が、

「お風呂=責められるもの」

ではなく、

「お風呂=できた・気持ちいい・認められた」

というポジティブなイメージを学んでいきます。

すると、少しずつ、

「面倒だけど入ろう」

という行動が定着していきます。

大切なのは、毎日完璧に入ることではありません。

自分の状態に合わせて、「今日はどうするか」を決められる力が育つことです。

思春期の子の脳は、幼児期や低学年に比べて変化に時間がかかる場合もあります。

けれど、根気強く関わりを続ければ、脳は変化していきます。

もし、お子さんに強い不安が見られず、親子関係も良好で、お風呂を嫌がる理由がただ「面倒」な場合は、安心づくりのステップを短くしても大丈夫です。

お子さんの様子をしっかり観察し、必要なサポートを焦らず進めることで、苦手な入浴を習慣化することができますよ。

Q&A

Q1.不登校の子がお風呂に入らないのはうつ状態ですか?

不登校の子がお風呂に入らない理由は一つではありません。ただし、不安や無気力が強い場合は、日常動作にも大きなエネルギーが必要になることがあります。お風呂を嫌がる背景に、気持ちの落ち込みや強い疲れがないか観察することが大切です。

Q2.「学校にも行かないのにお風呂くらい入って」と言うのは逆効果ですか?

責める言葉は、子どもの自己否定を強める場合があります。「学校にも行かないのに」「お風呂くらい」という言い方は、子どもの防衛モードを強めやすいので注意が必要です。まずは「なぜ入れないのか」を理解し、不安や疲れが強くなっていないかを見ることが大切です。

Q3.不登校の子がお風呂に入るようになるには何が必要ですか?

まずは安心できる家庭環境を整えることです。そのうえで、お風呂に対するポジティブな体験を少しずつ増やしていくと、自分から入ろうとする行動につながりやすくなります。「入らせる」よりも、「入ってみようかな」と思える状態をつくることがポイントです。

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執筆者:沢木十和子
(発達科学コミュニケーション トレーナー)

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