１．反抗期と不登校がいっぺんに起きて親子バトルを繰り返していませんか？
「どうしてこんなに反発するの？」
「学校に行けないのはわかるけど、これからどうしたらいいの？」
反抗期と不登校が重なるわが子を目の前にして、どう接したらいいのかわからなくなる瞬間、ありませんか？
親としては、何とか助けてあげたい。でも、どんな言葉をかけても心を閉ざされてしまう。
そんな状態に悩む毎日を送っていませんか？
実は、ちょっとした「甘やかし」の勇気が、子どもの心の扉を開く鍵になるかもしれません。
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２．子どもの心を閉ざしてしまう親のNG行動
思春期の子どもは、自立心が芽生え、親の干渉を煩わしく感じるようになります。
反抗的な態度や言動が見られることもある一方で、親に頼りたい気持ちがあったり、無視されると寂しさを感じたりすることがあります。
そうやって少しずつ自己を確立してゆきます。
そんな時に子どもの行動や勉強について過干渉になって管理をしすぎたり、親の価値観をおしつけたりすると、子どもの自立心が育たず、親への反発心を強めることになります。
そして子どもは自分の意志を持つことをあきらめ、親に反発するか、無気力になってしまいます。
３．「子どもの心を壊してまでやらせなきゃならないことは無い」 自分の過干渉に気づく
現在中２の息子は注意欠陥多動性障害（ADHD）グレーゾーンです。
小学校までは、家では、宿題は後回し、やり始めても怒りだす、字が汚い、集中力が続かない、ランドセルの中はぐちゃぐちゃ、明日の準備をしない、など気になることはあったものの、学校生活では宿題もやって授業や行事に真面目に取り組んでおり、問題を指摘されたことはありませんでした。
息子なりにかなり頑張っていたのだと思います。
中学生になると、ゲームとスマホの時間がどんどん長くなっていきました。
当初はゲームやスマホが子どもをダメにすると思っていたので、利用制限をしたり、勉強や生活の事などうるさく言ったりしていました。
私は、ゲームやスマホばかりでやるべき事をしない息子を自分が監督しなければ、息子はダメになってしまう、と生活すべてに指示や注意を出し、過干渉な親になってしまっていたのです。
これでは子どもの成長の機会を奪い、親子の信頼関係も崩れてしまうのは当たり前です。
注意をすれば反発、「シネ、ボケカス、知るか、だまれ」などの暴言。
こちらも感情的になってヒートアップ。
こんなやり取りが続き、反抗期だからなのか、思春期はこんなものなのか分からず悩む毎日でした。
中学校の先生からは生活も成績も頑張っていますよと言われていたので、順調にいっていると思っていました。
ところが２学期になると朝起きられず、登校しぶりが始まりました。
朝起きられない、登校しぶりは子どもからのSOSだということを発達科学コミュニケーションで学んでいました。
学校で頑張り、家ではうるさく言われ、心から休まることがなかったのでしょう。
「子どもの心を壊してまでやらせなきゃならないことは無い」という言葉を思い出して、休ませることにしました。
そして中１の２学期中頃まで続いた登校しぶりから、完全不登校になりました。
しかし学校を休ませて寄り添っても褒めても、息子は私がかける言葉を素直に受け取ってくれませんでした。
ある時、勉強のことやゲームの事を「心配だから言うんだよ」というと「オレを信用していないってことだろ」と息子から言い返されて初めて、心から子どもを信じていなかったことに気づきました。
これまで子どもをコントロールしようとしてきた自分の過干渉を反省しました。
そして、これ以上息子との信頼関係を崩したくない、暴言ではなく会話がしたい、という思いで子育てを変え、「甘やかし」を実践すると親子関係を修復することができたのです。
どんな方法なのか、次にお伝えします。
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４．徹底的に反抗期不登校さんを甘やかすことで親子関係が修復できた！
反抗期不登校の子どもをどんなふうに甘やかしたかというと…
◆制限や注意をしない
ゲームやスマホの利用制限を解除し、「早く寝なさい」「早くお風呂入ったら？」「インスタントラーメンばかり食べないで」などの注意をやめました。
今までの子育てをガラッと変えることはとても勇気のいることでしたが、制限や注意をやめると、徐々に私からの声かけを素直に受け取ってくれるようになりました。
そして、声かけに対して暴言が返ってくることは無くなりました。
◆子どもの好きなことに興味を持つ
子どもが好きなことについて興味を持って聞くようにしました。
具体的には、
「どんなゲームやってるの？」
「このゲームよくできてるね～」
「今日はテーマパーク混んでた？何を見てきたの？」
など、息子が好きなゲームとテーマパークの事を声かけしました。
◆頼まれごとをできる限り叶える
子どもが食べたいものを作る
子どもが出かけたいところに一緒に行く
特に効果が大きかったのは、テーマパークに行くのに片道1時間かけて車で何度も送迎をしたことです。
最初は、遊びに行っているのにそこまでしてあげる必要があるのか？と迷いましたが、頼まれるたびに「いいよ」「お母さんもドライブ楽しいし」などと言いながら快く応じていると、
「いつもごめんな」
「今日もありがとう」
「今日はいける？無理だったらいいよ」
など、なんとこちらを気遣う言葉が出てきたのです。
さらに「今日は〇〇に乗って、〇〇観て楽しかったー」と今日の出来事を話してくれるようになりました。
「死ね、ボケカス」ばかり言われて、子どもと関わることに疲れ切っていた私にとっても大きな変化。
嬉しくて仕方ありませんでした！
この頃から、自分が楽しんでいることや友達の事を話してくれるようになって、会話ができるようになりました。
親の価値観を手放して子どものしてほしい事を、気持ちよくしてあげることで愛情が伝わり、信頼関係を取り戻すことができました。
子どもが心を開かず、会話ができないという方はぜひ参考にしてみてください。
執筆者：寺田久美子
（発達科学コミュニケーションリサーチャー）
