自分の意見を言えない子はいませんか。思春期男子の息子も「どうしたいの?」と聞いてもなかなか答えてくれません。脳の特性を理解し、ママが質問の仕方をかえることで自分の意見を言えるようになり親子で楽しい会話ができるようになる方法をお伝えします。
1.わが家の思春期男子はどうして自分の意見が言えないの?
わが家の息子は小さい時から自分の意見を言葉で言えませんでした。
中学3年になっても、息子との会話は途切れてしまいます。
息子が「嫌だ」「疲れた」と言うので、「どうしたの?」と聞いても答えてくれない。
息子が「違っていた」と言うので、「何が違っていたの?」と聞いても「よくわからない」と言う。
「どうしたの?」、「何が?」、「誰が?」と尋ねても答えてくれない。
学校でもミスコミュニケーションになり、
先生が「提出物はどうしたの?」「進路はどうしたいの?」と聞いても
息子は答えないため、困った先生は私へ電話をかけてきます。
三者面談では、中学校の3年間「3学期はどうしたい?」などの先生の質問に答えませんでした。
「なんで答えないんだろう。話したくないのかな」といつも思っていました。
ある日、息子がゲームをしているとき、
「このゲームはどんなゲームなの?」と聞いてみました。
息子は何も答えてくれませんでした。
そこで、具体的な質問にかえて…
私:「このゲームの面白いところはどこ?」
息子:「…無言」
さらに、ゲームをしているところをみながら私が思ったことを伝えてみても…
私:「自分で作った乗り物を動かすことが面白いの?」
息子:「そう」
(沈黙…)
息子:「設計」
私:「設計することが面白いんだね」
息子:「そう」
このように、一言しか言いません。
自分から自分の思ったことを言葉にして伝えることができません。
私が発達科学コミュニケーションを学んで、息子が自分の意見が言えないのはASD(自閉症スペクトラム)傾向でワーキングメモリが低いためだとわかりました。
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2.自分の意見が言えない子は脳の特性から
ASD(自閉症スペクトラム)傾向の子は相手の気持ちを知ることが苦手という特性があります。また、自分の気持ちも知ることが苦手です。
不安が強い子が多く、不安になると思考がストップしやすくなるので、「どうしたいの?」と聞かれても「自分はどうしたいんだろう」と自分の考えや感情がわからなくなります。
また、認知のズレがあり、抽象的なことを理解するのが難しいこともあります。
「しっかりやってね」と言われても「しっかり」はどのくらいまですればいいんだろう?とわからない…という場合もあります。
ワーキングメモリが低い子は、情報を記憶しておく脳の容量が小さいため、相手からたくさんのことを言われてもうまく聞き取ることができません。
脳で一度にとどめておける情報の量がオーバーになってしまい、会話の流れを覚えていなかったり、相手の話に集中すると次に何を言うか考えたりする余裕がなくなってしまいます。
頭の中がいっぱいいっぱいで、言葉を考え出すのが精一杯、自分の気持ちを頭の中で整理することが難しいです。
頭の中で整理することがいっぱいいっぱいの状況のため、気持ちを言語化することが苦手になり、ボキャブラリーが少ない子という会話スタイルになりがちです。
将来のことを考えたら、お子さんには自分の意見をもって自分で決められるようになってほしいですよね。
このような自分の意見を言えない子が、大人がちょっと工夫を加えて質問チェンジすることで、自分の意見が言えるようになるのです。どうやるのか、次にお伝えしていきます。
3.子どもへの聞き方がポイントだった!質問の仕方をかえて自分で決める習慣
私は、今まで息子に漠然とした質問ばかりしていました。
「~はどうだった?」
「~は何?」
こんな質問は息子には回答するのが難しいことを知っていたので、どちらか選べるような
『具体的な選択できる質問』に変えました。
ある日、息子が「お菓子ある?」と聞いてきました。
私:「せんべいはあるよ」
息子:「チョコは?」
そこで、『具体的な選択できる質問』をしてみます。
私:「チョコが好きなの!どんなチョコが好き?チョコだけのチョコ?チョコだけではなくてクッキーチョコ?どっちが好き?」
すると、
息子:「チョコだけのチョコ。ポテトチップにチョコがついているのも好き」
息子はさらに自分の意見を言うことができたのです。
私:「この間のシュークリーム、美味しかったよね~?」
息子:「うん」
ここでも『具体的な選択できる質問』をしました。
私:「また、食べたいよね。シュークリームのシューが美味しかったのかな?
それとも中身のクリームが美味しかったのかな?」
私も何が美味しかったのかなと考えながら話しました。
私:「あのカリカリしたシューがいいのかな?」
息子:「そう。カリカリが好き。お弁当もカリカリしたから揚げがいい」
私:「カリカリ好きなんだ!」
ここでも息子は質問の答えに加えて自分の意見を言ってくれたのです!
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4.伝わると嬉しい」の気持ちがでてきた!思春期男子でも楽しい会話ができた!
いつもなら、聞いても「うん」しかしゃべらない思春期男子の息子です。
私が質問の仕方を変えることで、息子の会話力が少しずつあがっていきます。
「今日のから揚げのカリカリ度は、今まで一番美味しかったと思ったから揚げからすると何パーセント?」
と聞くと、息子が「半分以上」と伝えてくれました。
息子との会話が膨らむようになりました。
「カリカリが好き」と自分の意見を言えたことでお母さんがから揚げをカリカリにしてくれたという
“自分の意見が伝わった”の成功体験を積ませてあげることができました。
『具体的に選択できる質問』をすると話しやすくなり、考えやすくなります。
“自分の意見が伝たわった”という自信につながり、話すことが楽しいと思えるようになります。


ぜひ、意見の言えない子には、子どもを変えようとするのではなく、ママのコミュニケーション力をあげることにチェンジしてあげてみてください。
家族で楽しい会話になりますよ。
執筆者:佐々木優子
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)