夏休みが終わる頃、子どもがまた朝起きなくなったり、学校の話でイライラすると「また後戻りした?」と焦ってしまいますよね。大切なのは、子どもにかかっているストレスを減らすこと。新学期前の子どものSOSの見つけ方と、再び動き出すサポートを解説します。
1.夏休みが終わる頃に不登校の子がまた動かなくなったら?
夏休みが終わりに近づくにつれてお子さんの様子が後戻りしているように感じていませんか?
朝、起きなくなってきた。
学校の話をしたら、急にイライラする。
表情も曇って、会話も減ってきた。
「あれ?夏休み、あんなに頑張ってサポートしたのに」
「やっと元気になってきたと思ったのに」
「また後戻りしてない?」
と焦っていませんか?
実は、こんなときに最初にやってほしいのは、登校準備を無理に進めることではありません。
この記事では、
後戻りしたように見える不登校キッズの2学期のスタートでもっとも優先したいこと
をお話しします。
「2学期は行きたい」「2学期は頑張りたい」と言うけど本当?…
▼すぐに疲れる、怒りっぽくなるのはストレスへの耐性がまだ育ってないだけでした

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2.なぜ後戻りするの?不登校からの再始動は「良くなる→下がる」を繰り返す
夏休みの間はお子さんの回復を目指して、元気になってほしくて、いろいろ考えながらサポートしてきたと思います。
だからこそ、
「2学期は、1学期よりももう少し変わって欲しい」
「頑張ってほしいな」
と期待するのは自然なこと。
けれど、一つ、知っておいてほしいことがあります。
不登校の子の再始動は、一直線に右肩上がりで進むわけではありません。

今までやっていなかったことにもう一度取り組むわけですからストレスを感じるのはごく当然のことなんです。

特に夏休みの終わりが見えて、
「もうすぐ学校が始まる」と意識するようになると、学校で感じてきた不安や、つらかったこと、うまくいかなかった経験を思い出して、「行きたくない」という言葉が増えることがあります。
ですが覚えておいて欲しいのはここまで頑張ってきたことがゼロに戻るわけではないということです。
一方で注意したいことがあります。
このまま何もしなかったら、もっと動けなくなりそうで怖いから。
「行動を増やすためのサポート」をしたくなってしまうということです。
ママの不安を考えると無理はありませんが、
ストレスが強くかかっているときは次の順番のサポートを覚えておいてください。
行動を増やす前にストレスを減らす
これが、新学期直前のコンディションが落ち込んできた不登校キッズへの2学期の準備として一番大切にしてほしいことです。
3.サポートの順番を間違えなければ不登校キッズは安心して自分で決めて動けるようになります
私自身も、息子の不登校をサポートする中で、この順番を間違えた経験があります。
息子がそれまで頑張れていた部活を休むようになったときも、私はその姿を「もう少し頑張れば越えられるのでは」と捉えていました。
けれども、本当は「それまでできていたことができなくなってきた」こと自体が、負荷が大きくなっているSOSサインだったのです。
当時の息子がどんなサインを出していたのか、なぜ私が「行動を増やす前にストレスを減らす」という考えに変わったのかは、動画で詳しくお話ししています。
ストレスを減らすことは、「何もしない」という意味ではありません。
まわりからの声かけを受け止める余力を取り戻す。
自分で考える余力を取り戻す。
そして、もう一度行動してみる余力を取り戻す。
動き出すための余力を取り戻すことが、次の行動につながっていくのです。
生徒さん親子にも起きた変化:負荷を減らしたことで自分から動き出した小学6年生
発達科学コミュニケーションを学んだ小学6年生の男の子にも、大きな変化がありました。
学校への行き渋りが始まった頃、お母さんはもちろん良かれと思って、なんとか学校へ通わせようとしていました。
給食の時間には嫌な記憶があったため、その時間を避けて登校させるなどの工夫もしていました。
けれども、学校へ行かせようとするほど、子どもの体調不良は強くなっていきました。
そこで、お母さんは関わり方を変えました。
思い切って学校を休ませ、まずは子どもにかかっていた負荷を下げることを優先したのです。
そして、お子さんに、
「できていない自分はダメなんだ」
と思わせない会話を意識しました。
すると、少しずつ不安やネガティブな気持ちが落ち着き、体調が悪いと感じる日も減っていきました。
そして3か月後。
男の子は誰かに無理に行かされたのではなく、自分の意思でフル登校するようになりました。
さらに、緊張の大きかったバスケットボールの試合でも、けがをしたときに、
「最後までやりたい」
と自分から監督に伝え、試合をやり遂げるようになりました。
「学校に行かなくちゃ」
「規則正しい生活をしなくちゃ」
「勉強しなくちゃ」
「塾ぐらいは行ってみようか」
「バスケも頑張らなくちゃ」
そんな子どもにかかりすぎていた負荷をいったん下げたことで、心と体が整ってきました。
そして、
「学校へ行ってみる」
「試合を最後までやりたい」と、
自分から決めて行動するように変わって行ったのです。
ストレスを減らすことは=何もしないことではありません。
まわりからの声かけを受け止める余力を取り戻すこと
自分で考える余力を取り戻すこと
行動をしてみる余力を取り戻すこと
なのです。
「休ませたら、このまま動かなくなるんじゃない?」
と心配になるかもしれません。
だけど、すでに負荷が大きくなりすぎている子には、
行動を増やすよりも、動くための余力を取り戻すこと。
を優先する時期が必要になるのです。
4.夏休み終了直前。子どもの動けないを解消する5つのサイン
不登校からの再始動は一直線で右肩あがりには進みません。

この回復ループが大切なんです。
2学期こそは頑張ってもらいたい。
これは、多くのママが持つ思いです。
それが悪いことではありません。
ただ
大人の思いと子どもの今のコンディションが合っているかどうかは別問題です。
そこで、お子さんのストレスが高まっていないか、次の5つをチェックしてみてください。
- 学校や勉強の話をすると、急に口数が減る
- 不安やイライラする様子が増えている
- 夏休みの間できていたことを、またやりたがらなくなった
- 表情が曇ったり、会話が減ったりしている
- 睡眠や食事など、いつもの生活にも変化が出てきた
こうした様子が見られたら、
「今、うちの子は負荷が大きくなっていないかな?」
と一度立ち止まってみてください。
そして、
「うちの子は何を不安に感じているんだろう?」
「どんなことが近づくと、急に動けなくなるんだろう?」
と見ていきます。
子どもの行動を止めているストレスは、一人ひとり違います。
人や集団への不安なのか。
学習への不安なのか。
過去のつらかった記憶を引きずっているのか。
子どものコンディションが突然ガクンと落ち込んだとしても、それをすぐに「失敗した」と捉えなくて大丈夫です。
「今は、これを頑張るには負荷が大きい状態なんだな」
というSOSサインとして見ていきましょう。
2学期に向けて「何かを増やさなきゃ」と焦る前に。
動いてほしいと思うときほど、行動を止めているストレスを減らす。
そこから、お子さんがもう一度、自分で考えて動き出す余力を育てていきましょう。
▼“やらない”ではなく“動けない”子に合う、次の一歩の育て方があります。

よくある質問(Q&A)
Q1.夏休みは元気だったのに、2学期直前にまた動かなくなるのは後戻りですか?
A.必ずしも後戻りではありません。不登校からの再始動は、一直線に良くなっていくとは限りません。学校が近づくことで過去の不安やつらかった経験を思い出し、一時的にストレスが高くなることがあります。「また元に戻った」と考えるよりも、「今は負荷が大きくなっている時期かもしれない」と、お子さんのコンディションを見てみましょう。
Q2.2学期に向けて生活リズムを整えたり、宿題をさせたりしなくてもいいのでしょうか?
A.大切なのは、お子さんの今のコンディションに合っているかどうかです。頑張れる余力があるときには、生活リズムを整えたり、行動を増やしたりすることもできます。一方で、不安やイライラ、体調不良などストレスのサインが強く出ているときには、行動を増やすよりも先に、負荷を減らして余力を取り戻すことを優先しましょう。
Q3.休ませると、そのまま学校へ行かなくなりませんか?
A.休ませることそのものが目的ではありません。大切なのは、子どもにかかりすぎている負荷を減らし、まわりの声を受け止めたり、自分で考えたり、次の行動を起こしたりできる余力を取り戻すことです。負荷を減らすことは「何もしない」ことではなく、もう一度自分から動き出すための準備になります。
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