進路選びは中1から!発達障害・グレーゾーンの子どもに合った学校選びは情報収集がカギ

中学卒業後の発達障害の子どもの進路は、たくさんの選択肢があります。中1の夏休み前から情報収集するのがオススメです!お母さんの不安も減って、子どもに合った環境が見つかる学校選びのポイント、お伝えします。

1.発達障害の子どもの進路選びは中1の夏休み前から動きましょう

発達障害の子どもの進路選び。

実は中学1年の夏休み前から動いた方がいいのはご存知ですか?

「中学に入学したばかりなのにもう?」と驚かれた方もいらっしゃるかも知れません。

発達障害の子どもの学校選びは「話を聞いてみて」「子どもとの相性を確認する」が鉄則です。

学校における発達障害の子の受け入れ状況や支援状況は、パンフレットやHPからだけでは、情報が手に入りにくいことが多いからです。

そこで学校選びに活用してほしいのが「学校説明会」。毎年、学校説明会は6・7月の時期に動き出します。

説明会で詳しく話を聞いてみると、イメージしていたサポート体制とは異なる場合もよくあります。

また、口コミでは評判のいい学校でも話を聞いて見たら「うちの子には合わないかも」ということもよくあります。

だからいざ受験の年!となってから動き出すのでは、情報収集するには時間も体も足りない、ということが起こってきます。

・中1は「いいな」と思う学校や進路の情報をたくさん集める
・中2は支援体制や校風も含め、一歩踏み込んで見聞きする
・中3では「この学校なら頑張れそうか」「この学校ならイキイキ学べそうか」を本人と共に最終確認する

こんな段取りでチェックできるとより安心ですね。

そこで今回は、中1の今から始めて欲しい、発達障害の子どもの進路選びのポイントについてお話しします。

2.学校選びのポイントは「古い価値観にとらわれない」こと

では、どんなポイントに気をつけて学校選びをすればいいのでしょうか?ここでは我が家の例を紹介します。

私は説明会で先生にたくさん質問しながら情報を得て、種類もたくさんある高校の中から子どもが気に入りそうな学校を絞りました。

できないことが多い発達障害の子は、苦手ばかりにフォーカスすることで叱られたり注意されたりすることが多く、自信を失っていることも多いです。

そこで「好き」や「得意」を活かしながら学ぶことで自信を持って生きてほしい、と思った私は、自分の古い価値観や世間体にとらわれることをやめ、子どもにとってよりよい進路を選ぶことにしました。

そこで私が大事にしたのは

・全日制、単位制、ウェブなど通学スタイルの幅の広さがあること
・子どもの「好き」「得意」を伸ばすコースの幅広さがあること

この2点に注目し、ある通信制高校に本人と体験入学に行ってみたのです。

そこで息子はゲームプログラミングのコースを体験しました。

みんなからワンテンポ遅れながらも、PCの画面上では、自分で組んだプログラミングのゲームが動いていました。

終わってみると息子も「楽しかった!」と言っていました。

「ゲームなんて!」と思うお母さんは、もしかしたら多いかもしれませんね。ましてやそれを高校の専攻として選ぶとなると、親としても勇気のいることかもしれません。

しかし、本当に発達障害の子どもの才能を大事にしてあげたいと思うなら、これまでの価値観を捨てることが必要なんです。

さらに息子の「友達大好き!」という特性と、 一人では計画的に物事を進められない、という特性からも「全日型」というスタイルが合っているだろうな、と思いました。

こんな風に「世間の価値観に囚われず、我が子に合った環境を探す」という軸を持つことで、私は有益な情報をたくさん手に入れることができたのです。

3.情報収集することで新しい視点を手に入れる!

将来に対して不安や心配が尽きないと、お子さんに苦手な勉強を「もっと頑張りなさい!」とつい言ってしまいがち。

親子バトルを繰り返した結果、二次障害として攻撃的になったり、不登校になったり、引きこもったり、といった症状が出てしまうリスクもあります。

でも情報収集すると、お子さんにただ漠然と「勉強しなさい!」と言うのでなく、「こんな道もあるんだって」と話し合え、「ここだけがんばってみる?」といったコミュニケーションに変わっていきます。

高校によっては、入学時に学力テストがないところや、内申書に重きを置かず面接と作文というところもあります。

高校入学後に本人の学力に合わせて、学び直しのサポートをしっかりしてくれるところもあります。

発達障害の特性でたとえ「今」頑張れなくても「今」苦手があっても、それを補いながら学んでいく道や好きを極めていく道はたくさんあるのです。

こういう情報を得ると不安が減り、お母さんにこんな視点が芽生えます。

高校進学に向けて

・やっておくべきこと
・やっておいたほうがいいこと
・やらなくてもいいこと

を見分ける視点です。

苦手なことが多く、優先順位をつけて動くのが苦手な発達障害の子どもには特に「やらなくてもいいこと」を伝えることがとても有効です。

例えば、宿題は全て自分でがんばって考えて答える、ということにこだわらず「提出すればOK!わからないときは答え写しちゃえば?」なんていうアドバイス。

学校では御法度なアドバイスかもしれませんが、お母さんが子どもに対しての要求値を下げることで「提出できた!」ということが自信になり、自分で考えてみようかな、という気持ちにまでなることもあるのです。

お子さんが進路について前向きに考えられるよう、サポートしてあげてくださいね。

執筆者:清水畑亜希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)

古い価値観にとらわれずに、子どもの進路を選ぶポイントがわかります↓

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