1.息子が不登校になってわかった発達凸凹キッズの「学校の休み方」
我が子が不登校となり、「発達障害かも?」と悩んでいるお母さんにとっては、不登校期間というのは不安と焦りでいっぱいだと思います。
不登校になってからの子どもの育て方の王道がわかったら、悩まなくても良いと思いませんか?
この記事では、発達障害の特性があり不登校になった子どもの「学校の休み方」をお伝えします!
実は、私、現在高3の息子が中学2年で不登校になるまで、発達障害やグレーゾーンの子どもたちと不登校がまったく繋がっていませんでした。
無関係だと思っていたのです。
息子は、楽しいこと大好き!友達も大好き!勉強なんて興味ないけど学校大好き!毎日トラブルを起こしても怒られるのなんてなんのその!
超絶ポジティブADHD男子で、毎日笑顔でランドセルを背負って学校に行くのが、当たり前だと思っていたからです。
ところが、中学2年になり唯一頑張っていたサッカー部の練習にも行かなくなり、学校から選出された陸上大会の練習にも行かなくなり、魂が抜けたようになって、ただ寝ているだけの生活になったのです。
時を同じくして、私は発達科学コミュニケーションのトレーナーとして、発達のことを学んでいました。
そして、発達障害やグレーゾーンの子どもたちの特性と不登校には深ーい関係があると知ったのです。
2.発達障害の3つの特性と不登校の深い関係
発達障害・グレーゾーンの特性で、不登校に深く関わるものが3つあります。発達障害の特性は学校と合わないことが多いのですが、思春期になると、より不登校になりやすい状況になるのです。
1)対人関係の苦手
コミュニケーションが複雑になる思春期という時期。
・空気が読めない…
・空気を読み疲れてしまう…
・本当は一人がいいのに…
など、様々な理由でつまづきを感じる発達凸凹キッズが増えます。
2)勉強の難易度があがる
勉強が苦手な発達凸凹キッズのやる気はさらにダウン。
それだけでなく、勉強はそこそこできるのに…
という発達凸凹さんも、小学校の頃より順位が下がったなどちょっとした変化に不安を感じ、その不安をきっかけにチャレンジすること自体をやめてしまう子も出てきます。
3)集団行動で求められるものが増える
中学になると、時間を守る、係の仕事や委員会活動に積極的に参加する、など生活面全般で求められるものが増えて行きます。
みんなと同じペース、みんなと同じことを、が苦手な凸凹さんにとっては結構しんどい。
本人的には、頑張っているつもりでも周囲からは全く理解されない。
なんてこともあります。
その他、感覚過敏があってそもそも通学や集団の中で過ごすことにストレスのある子もいます。
暑さ寒さに弱い子もいます。
こんなさまざまな苦手さを抱えながらも年齢が上がって来て自分を客観視する力も少しずつついてくる頃。
「おや?自分は他の友達とどうして同じようにできないんだ?」
と気づいてしまう子もいる。
しかも周囲の大人からは
「もう、高学年なんだから」
「もう、中学生なんだから」
なんて、注意されることも多い。
周囲からの要求が高まる一方で苦手なことも多いので、高学年・中学生の凸凹思春期さんの自己肯定感はガタ落ちしやすい。
いつ、どこで、心がポッキリ折れてしまっても実はおかしくないのです。
3.健全な不登校のすすめ
では、発達障害の子どもの「学校嫌だよ!」のSOSサインを発見したらどう対応してあげるのがいいのでしょうか?
私は「学校に行くか」「学校に行かないか」は大切だとは思っていません。
その理由は私の失敗体験にあります。
◆家を「安心して過ごせる場所にする」
私は、息子の不登校初期
「出席日数は受験に影響するから…」
「ただでさえ苦手な勉強が今より遅れたら困るから…」
そんな、自分の想いだけで息子を毎日家から送り出し続けたことがありました。
すると息子は、次第に体調を崩し、ご飯を食べる量も減り、体を起こしているのも辛い様子で、ただただ、魂が抜けたようになりました。
毎日体を横たえて、スマホを握りしめているだけの生活になったのです。
もはや学校どころの問題ではなくなりました。
そうなって初めて子どもに与えていたストレスの重さを知り、そして子どもの心身の健康を損なってまで学校って行かせなきゃいけないところなのか?
と気づき、学校へのこだわりを捨てました。
そこからは、息子のエネルギーをいかに回復させてあげるか、これだけに注力しました。
最初は会話をするのもしんどそうでしたが、息子の好きなDVDを流したり、息子が食べたいものを作ったり、ちょっとでも興味を持てるものを用意しました。
勉強しろ、ゲームをするな、そんなお小言は一切封印です。
家を「安心して過ごせる場所」にする!これが最初のミッションでした。
◆脳の活動量を上げる
もちろん息子のコンディションは一進一退。
今日はダメだな、という日ももちろんあります。
そんな日は無理をさせないのが原則です。
とにかく「負のオーラ」を出さず、学校に行っていないことなんて全く気にしていない様子で、明るい雰囲気を作り続けることこれだけでもいいです。
そのあとは、子どもの様子に合わせて「脳の活動量」を増やすことをします。
一緒に料理を作ったり、DVDを見て笑ったり感想を言い合ったり、買い物に行ったり、ボーリングやスポーツジムに行ったり、映画を見に行ったり。
たくさんたくさん楽しいことをやりました。
鬱々としている子は脳の活動量が下がっています。
そこにさらに、勉強の話をしたり学校の話をしたりするのはNG。
そんな話は聞きたくないんです(笑)完全にシャットアウトです。
そうすると外部からの刺激は減って行く一方ですので脳は働きません。
なんでもいいので、楽しいこと、好きなことに興味を持たせる、やらせてみる、脳が喜ぶ活動からスタートさせるというのが鉄則なのです!
家が安全地帯になってエネルギーを回復したら学校に戻って行く子もいます。
(息子は学校に戻って行きました)
学校に行かない選択をする子ももちろんいます。
「学校に行くか」
「学校に行かないか」
が大切なのではなく学校に行っていても学校に行っていなくてもアクティブに過ごせていること。
親子での対話が成立していること。
これさえあれば安心です。
不登校は「悪」ではありません。
私はこれを健全な不登校と呼んでいます。
4.お母さんがポジティブエネルギーをチャージできる
子どもが不登校になったら、成績、勉強、登校日数など…もちろん気になりますよね。
ですが、子どもが「動ける状態」にさえなっていれば、その先の選択肢も可能性もたくさんあるんです!
親子で話し合いながらいろんな道を探ることができれば、いろんなチャレンジをさせてあげることができます。
それができる親子関係になっていることが大切!
お子さんのいきしぶり 、学力不足、学校トラブルは、お母さんたちの不安となって、そしてその不安は「怒り」や「焦り」になってお子さんにのしかかります。
その気持ちも本当によくわかります。
ですがその不安は何ももたらしません。
だからその「不安」を払拭できる情報をお母さん自身がキャッチしてほしいのです。
・学校に行けなくてもこんなにイキイキしている子がいるよ
・発達障害やグレーゾーンの子どもたちに合ったこんな居場所があるよ
・不登校経験を経て今は社会人としてこんな活躍をしている人がいるよ
こんな風に不登校の未来の不安が払拭できれば、
今本当にやらなければいけないこと=お子さんと向き合うことに力を注げると思いませんか?
行きしぶりがあった…学校に行けるかどうか心配…そんな不安を抱えているなら、今以上にこじらせる前にお子さんのエネルギーを回復する方法をしっかり考えてみましょう!
\具体的な不登校中のポジティブエネルギーチャージの仕方がわかる事例はコチラ!/
執筆者:清水畑亜希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
▼お子さんのエネルギーチャージをさせる方法まだまだあります!