1.不登校の子どもにオンラインの学校!と思ったら。
不登校の子どもの居場所を考えたとき、昔と違って今はオンラインで参加できる学校が多くなってきていますね。
教育のスタイルもどんどん進歩しています!
「学校へ行けないからオンラインなら大丈夫なんじゃない?」
「オンラインで授業に出られれば勉強が遅れなくて安心だわ。」
「でも、オンライン授業ばっかりじゃ人とのコミュニケーションをとる機会がなくなっちゃうんじゃない?」
など、オンラインの学校のメリットやデメリットを比較検討するご家庭は多いと思います。
気軽に参加できるだろうからいいかなと思うものの、金額的にお高いケースも多く、慎重に選びたいところですよね。
今回は、我が家の息子が小学校を卒業するときに、自分らしくいられる学校を探して、通学型の学校とオンライン型の学校で悩み決断したエピソードをお伝えします。
子どもが自分で決めることの大切さを感じていただけたらと思います。
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2.不登校からの中学進学は不安がいっぱい
我が家の息子は現在中学3年生です。地元の公立中学校に籍を置き、オンライン授業を受けられるフリースクールに所属しています。
このフリースクールに決めるまで、何度も何度も悩みました。
息子の希望は「中学生になりたい」でした。
中学校は義務教育なので、たとえ不登校でも公立の中学校に自動的に入学をして「中学生」になれるのですが、息子が言っている意味は違いました。
「入学したのに行けない学校じゃなくて、ちゃんと出席して頑張れるところに行きたい」という気持ちを持っていました。
そこで、どんなところがいい?と聞くと、なんとも優柔不断な意見が…
「これからはちゃんと中学生になりたい」
「やっぱり毎日通えるところの方がいいよねぇ」
「オンラインじゃ今とあんまり変わらないけど」
「でも、外に出たくないんだよな」
「勉強もさ、ちゃんとやれるところの方がいいよねぇ、でも勉強したくないなぁ」
と言うのです。
「結局どうなの??」と言いたくなるような答え方でした(笑)
息子は、
「通学型は難しいんじゃないかな、でも通えるところの方がみんないいと思うよね」という気持ち。
「オンライン型の学校の方が無理なく、負担なくやれるんじゃないか」という気持ち。
この2つの気持ちで揺れ動いていました。
3.不登校の子どもにとって一大事な学校選び
息子は小学4年生のときに不登校になり、途中でフリースクールに通っていた時期もありましたが、お家で過ごすことが圧倒的に多い生活を送ってきました。
また、ギフテッドという特性も併せ持っています。
そのため、ユニークな発想をしたり、独創的なイメージを楽しんだりすることが多いです。
けれども周囲の環境や意見に敏感でよく気がついてしまうため、小さな頃から自分の考えよりも周りの意見を大事にしてしまって自分を押し殺してしまうということがありました。
また、目で見て理解する力が強く、瞬時に聞いて処理する力が弱いという特徴や、感覚過敏があり大人数の中で学習するということがとても負担になるタイプの子どもです。
家族の中では息子のやりたいようにやらせてあげようという方針で意見が一致していましたが、家族以外の社会からの目を気にしてなかなか決められない息子をみているのは少し焦りも感じていました。
けれど、私は、息子が小学校で不登校になるまで、息子の気持ちをよく理解せずに周りに合わせることを押し付けて、心に傷をつけてしまったという後悔があります。
そのため、中学校の居場所選びは慎重に行う必要があるなと思っていました。
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4.メリットとデメリットを視覚的に把握してスッキリ
親の考えだけで「こっちの方がいいよ!」と言って決めさせたのでは、小学校の時のように自分を見失い、また不登校に…ということが起こるかもしれない。
そのため、息子の気持ちをよく聞くと同時に、学校のメリットとデメリットについてよく話して確認するようにしました。
まずは、通学型の学校について。
母:「通学できる学校はなんでいいの?」
息子:「中学生っぽく登校できるし、リアルな友達作れるし。」
母:「じゃあ、大変なところはあるかな?」
息子:「そりゃあ通うのが大変だよ、毎日勉強がある、制服着なきゃいけないね。」
今度は、オンライン型の学校について聞きました。
母:「オンラインの学校はどこがいいと思う?」
息子:「通学しなくていい。」
「友達作りがんばらなくていい。」
「授業が毎日ない。」
「朝早起きしなくていい。」
「プログラミングとかできる。」
母:「大変なところはどう?」
息子:「大変っていうか、基礎の学習教科が少なくて、僕社会が好きなのに社会がないのが嫌だなって思う。」
こんな会話を何度か行い、息子の意見を付箋に書いて机の上にペタペタと貼って見える化することで頭の中をすっきりさせてあげるようにしました。
すると、次第に、「やっぱりまだ外に出て通学するのは嫌だな。」と言い、オンライン型の学校にしたいと言うようになっていきました。
それでも、願書を出すまでの間に何度か、「やっぱりどうしよう⁈」と悩むことがありました。
私の中では「また悩み始めたの⁈」と焦る気持ちが生まれましたが、そこは我慢。
「そりゃ悩むよね〜」と共感してあげつつ、息子が悩むたびに質問のプロセスを繰り返して、息子自身で決めてもらうようにしました。
5.息子がオンラインの学校で伸びたこと!
4月にとうとうオンラインの学校に入学した息子は、休むことなく楽しくオンラインで授業を受け、自分の特性に合うことを見つけチャレンジするようになったり、勉強に取り組むこともできるようになりました。
オンラインの学校のメリットは、なんといっても登校時間がないということがいいですね!
授業の直前まで好きなことをしていられます。パソコン画面の中で授業が行われるので教室のザワザワ感もなく、集中しなければならないのはパソコンだけ。
とても負担が少ないようです。登校にエネルギーを消耗しなくていいので、得意なことに全力投球することができています。
また、小学校での不登校時は、小学校を失敗してしまったという意識が強く不安になってしまい色々と悩むことが多かったのですが…
安心して居られる場所で授業に参加することで、小学校時代よりもとてもポジティブになりました!
「僕はこの学校の生徒の一員」という所属感覚は子どもにとても安心感を与えてくれるようです。
とはいえ、オンラインならではの困り事もあります。
授業中にスマホでゲームをしていたり、面倒なときは画面をオフ、ミュートにできるので「サボってるんじゃないか?」と思ってしまったり…
それでも、通学するという壁をなくし、過ごした3年間の間に将来のことも落ち着いて考え始めることができました。
「これからはコミュ力も鍛えるために、少し外に出たほうがいい」と感じ、来年3月に中学校を卒業した後は、4月から通信制高校に通うことに決めました。
中学校の選択肢が少しずつ増え、高校に至ってはもっとたくさんの選択肢が増えています。
既存の学校になじめない子どもにとってはとてもありがたいなと感じます。
その学校の決め方は100人子どもがいたら100通りの決め方があります。
子どもが自分で決断できるようにサポートすることで、「自分で考えた!」と自信をもつことができます。
皆さんも、集めた情報を子どもに説明してあげたら、学校の気に入ったところ、大変そうなところ、聞いてあげてくださいね。
執筆者:すずき真菜
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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