1.またイライラを子どもにぶつけてしまった…
子どもが学校から帰宅してくると、つい怒ってしまうのが憂鬱ということはありませんか?
・ランドセルは放りっぱなしで遊びに夢中
・宿題になかなか取りかからない
・一緒に宿題をしていると怒り始める
などなど、子どもが自分の思うように動いてくれないとイライラしますよね。
そして
「早く片付けなさい!」
「宿題はやったの!」とガミガミが発動…
そんなときに発する声は、高くて、早口。
そこで子どもが「いまやろうと思ったに!」と反抗的な態度だったりすると、さらにヒートアップしてもっと声を荒げてしまう。
最後は金切声でお子さんに感情をぶつけることもあるかもしれません。
自分がまた怒っていると思っても、怒りが収まらず、言い続けてしまい、そして、1日の終わりに「また怒ってしまった」と自己嫌悪に陥るお母さん多いのではないでしょうか。
なかなか自分の感情を変えることは難しいですね。
今回は、今までにない方法で自分のイライラを落ち着かせて、子どもとの会話もできるようになる方法についてお伝えします。
2.声は感情を相手に届けています
人は、コミュニケーションをするときに、言葉を発せられた「声」で相手の感情を無意識のうちに察知しています。
子どもに呼びかける時、最初にお母さんは名前を呼ぶことが多いと思います。
このときのお母さんの感情によって、名前を呼ぶときの声が変わってくるのです。
子どもが赤ちゃんの時は、本当にかわいいですよね。
「かわいいね」という感情があると、その感情が声にのって優しい声に自然となります。
そして、子どもが小学校高学年くらいになり、こころの中に「また~してない」という「イラっと」した気持ちがあると、名前を呼んだその声に感情がのって子どもに届けられます。
すると、子どもは無意識に「お母さんのこの声は、また怒られる」と察知し、脳が「次の言葉は聞くな、危険」と耳をふさいでしまいます。
そこで聞こえてないと思ったお母さんは、声を荒げて「聞いてるの⁉」とさらに怒り始めるという悪循環に陥ってしまうのです。
こうして人は無意識に感情で声を変えるということもしているんですね。
3.声を変えると自分も子どもも穏やかになった
娘は注意欠陥多動性障害(ADHD )の衝動性が強いタイプで思ったことをすぐ口にするタイプでした。
学校から帰宅すると、毎日のようにケンカしていたので、帰宅時間になるととても憂鬱だったのです。
しかし、発達科学コミュニケーション(発コミュ)の対応で、娘は自分の気持ちを言えるようになってからは、癇癪はほぼなくなり、最近は穏やかに話せるようになっていました。
でも、先日同じことをぐずぐず言っている娘に、私がこころの中で「イラっと」して、つい強い口調で「だから!」と言ってしまったことがあったのです。
すると、みるみるうちに穏やかに話していた娘も怒り口調になり、以前のように癇癪が起こりそうになりました。
「いけない!」と気がついた私は、あえてゆっくりと穏やかな声に変えてみたのです。
すると、娘も穏やかに戻り会話が続けられて、私は思いました。
怒っていても、あえて声を怒っていないものに変えることで、自分自身の感情をコントロールできる!
よく、元気がない時に嘘でもいいから「作り笑い」をしてみようといわれますね。
それと同じで、「作り声」にすることで、自分の感情を声と同じように変えることができるのです。
4.お母さんのイライラを落ち着かせる今までにない方法
お子さんと話をしているとき、またこれから話かけようとしているとき「声」に意識をしてください。
今、私は怒っているなと自分の感情に気がついたら
「落ち着いて、落ち着いて」
「冷静になれ~」と感情をしずめる努力をします。
そして、あえてゆっくりと優しい声を意識して
「そうなんだね~」
「そう思うんだね~」など
状況に合わせた言葉を声にのせて話をすると、不思議と自分の怒りが落ち着いてきます。
イライラが止まらないと思ったら、「声」に意識を持って行ってみましょう。
声を変えると、感情が変わる。
感情が変わると、お子さんはお母さんの言葉を受け入れて行動に移すことができてきます。
お子さんがお母さんの言葉で、行動してくれたらイライラすることもなくなりますね。
「声」を変えることで、感情を変えるという今までやったことのない方法で、親子のコミュニケーションをお互いにイライラしない、良い循環にしていきましょう!
執筆者:渡辺くるり
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
「声」を使って良好なおうちコミュニケーションでお子さんを成長させましょう!