1.発達凸凹の子にとって「9歳の壁」は1人で乗り越えるには高すぎる⁉
小学4年生ぐらいのお子さんが、反抗的な口調になったり、今までとは違った様子が見られるようになって戸惑っていらっしゃいませんか?
もしかしたら、学習面や友達関係で「壁」にぶつかっているかもしれません。
小学4年生前後の子どもに成長に伴って起こる困難や問題が、「9歳の壁」や「10歳の壁」、「小4の壁」といわれているものです。
この壁は、子どもが成長している証でもありますが、他人と自分を客観的に比較する能力がついてくるので、うまくいかない事があると自己肯定感が低くなることが増えます。
学習面では、勉強の難易度が上がりついていけなくなったり、また友達関係も複雑化してきてグループにうまく入れない子も出てきます。
学校生活にも慣れてきて、本格的な思春期はまだ少し先なので親も油断してしまいがちですが、実はこの時期は、不登校や仲間はずれが起こりやすい時期ともいわれ、注意して見てあげたい時期なのです。
成長してきたと言っても、まだ子どもが自分で問題を解決したり、適切にSOSを出すのが難しいことも…。
とくに男の子の場合は、学校であったことや自分の気持ちを親に話をすることが少ない傾向があるので、1人で葛藤を抱えていて親も気づかないことがあるのです。
発達の特性による苦手がある発達障害グレーゾーンの子にとって、この壁を1人で乗り越えるのは難しいことがあります。
子どもが自信を持って壁を乗り越えるには、親子の良好なコミュニケーションが土台になりますが、学校の先生にも特性を理解して頂いて、子どもの応援団になってもらえたら心強いですよね?
今回は、我が子のことを理解してもらいやすくなる学校とのコミュニケーションのとり方のコツ、教えます!
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2.小学4年生前後の時期に学校と連携した方が良いワケ
「9歳の壁」の時期は、学習面やコミュニケーションにおいて個人差が見えやすくなり、発達障害の特性による苦手がハッキリ現れてくる時期でもあります。
学校の先生にも子どもの普段の様子からサポートが必要なのかどうかを、客観的にアドバイスしてもらった方が今後の学校生活がスムーズになります。
また、もっと高学年になると、子どもも、親や先生の介入を嫌がるようになります。この時期は、サポートしてもらって安心できた成功体験を子どもに積ませてあげるチャンスです!
高学年になるまでに周囲に助けてもらってうまくいった成功体験があると、今後子どもが自分でSOSを出すのにも抵抗がなくなります。
困ったときに誰も助けてくれないと感じてしまうと、子どもはのびのびチャレンジすることができなくなります。
周囲の人が見守ってくれている、困ったときは誰かが助けてくれる、という安心感を持って学校生活を送らせてあげたいですよね。
3.わかりにくい発達の特性こそ、母のサポートが必要です!
我が家の息子は、小学3年生。通常学級に在籍しながら、週1回通級指導教室に通っています。
書字や協調運動が苦手で、コミュニケーションの面では、こだわりがあったり、自分の気持ちをうまく相手に伝えられないところがあります。
3年生になってから、学習面においては、授業の内容は理解できているものの、字を書くことが苦手なので、低学年の頃に比べて増えてきた宿題をこなすのを辛そうにしている様子が見られました。
友達とのコミュニケーションにおいては、いやだと感じる場面でも、表情が変わらなかったり「やめて」と言えないので、友達関係でストレスを感じている様子がありました。
友達に押されて転んで怪我をする、持ち物が壊れるなどのトラブルも…。
乱暴な振る舞いをする子に恐怖心を感じているようで、「学校が安全ではない」と言ったり親としても心配なところが増えてきました。
そうはいっても、友達と派手に喧嘩をするタイプではなく、仲の良い友達とは楽しそうに遊んでいるので、先生から友達関係のことで報告を受けることはほとんどありませんでした。
特性が目立つものでなかったり、授業の進行の妨げになるようなものではない場合は、先生も気づいていないケースが多いのです。
しかし、特性が周囲に理解されないままだとサポートが受けられず、「9歳の壁」のつまづきをきっかけに学校に適応できなくなり、そのまま不登校になる事も考えられます。
私がどのように息子の特性について、学校の先生に理解していただいて協力を得られるようになったのか、についてご説明します!
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4.発達障害の特性について学校に理解してもらえる伝え方とは?
子どもの特性について、一番理解しているのは、幼いときから子どもを見てきたお母さんです。まずは、そこに自信を持ってください。
ただ周囲から見てわかりにくい特性の場合は、伝えても「お母さん、心配しすぎなんじゃないですか?」と捉えられてしまう恐れがあります。
心配症なお母さんと思われてしまうのか、子どものことをよく見ているお母さんと思われるかどうかの分かれ道は、子どもの発達の特性について説得力を持って話ができるかどうかです。
「うちの子、なんとなく、こういう所がある気がするんです…」という言い方では伝わらないと思ってください。
◆具体的なエピソードを出したり結果を見せて話をする
相談をする時、お母さんも最近のトラブルのことで頭がいっぱいになっているかもしれませんが、おすすめは、最近の困りごとだけではなく幼い頃からのエピソードを話す、ことです。
幼稚園や保育園、小学校低学年の頃の具体的なエピソードを話すと、先生にもお母さんが、お子さんの何を課題だと感じていて、何を心配しているのかがより伝わりやすくなります。
お母さんが不安に思うことは、ずっとお子さんのことを見守ってきた上で感じることだと思うので、最近起きたトラブルだけではなく、幼い頃からの具体的なエピソードを交えて話してみましょう。
そうすると、「よくお子さんのことを観察してこられたんだな」という印象で受けとってもらえます。
また、発達検査を受けられている場合は、必ず結果を持って相談に行ってください。客観的なデータがあると、お母さんの話に説得力が増します。療育など取り組んでこられたことがある場合、それも忘れずに伝えます。
◆担任の先生以外の先生とも話をする
お母さんから見たお子さんと、先生から見たお子さんの印象が異なる場合がありますが、そこは「わかってもらえない…」と落胆せずに「先生には、そう見えているんだな」と思って謙虚に受けとめましょう。
そこで先生とぶつかってしまったり、協力してもらうのをあきらめてしまうのは、得策ではありません。
担任の先生以外にも保護者の話を聞いてくれる先生は、学校にいらっしゃいます。
私は、担任の先生のほか、スクールカウンセラー、通級指導教室の先生ともそれぞれ面談をしました。
担任の先生だけでなく、色んな先生に見守ってもらうというのもオススメです。
このように対応した結果、スクールカウンセラーの先生に「これだけお母さんが理解してサポートしてくれて、お子さんは安心ですね!」と言って頂けて、息子に合ったソーシャルスキルトレーニングを通級の指導に取り入れてもらうことができました。
担任の先生にも、漢字の宿題を減らしてもらえたり、席を先生の目の届くところにしてもらったり配慮していただけて、息子も笑顔で学校へ通えるようになりました。
トラブルがあった時は、学校からすぐに電話を頂けるようになり、私自身も安心して見守れるようになりました。
お母さんが相手に伝わる話し方を身につけることで、「9歳の壁」をチャンスに変えてお子さんの応援団を増やしていくことができますよ!
執筆者:滝麻里
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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