1.友達との会話で「コミュ力の壁」を感じていませんか?
高学年になって目立ち始める、発達障害グレーゾーンキッズの友達付き合いの難しさに悩んでいませんか?
小さい頃は友達の輪に入れているように見えていた子が、高学年になって友達に距離を置かれるようになってきたり、友達のことを悪く言うことが増えている場合は要注意です。
発達障害グレーゾーンの子たちはもともとコミュニケーションや人づきあいが苦手な子が多いです。
低学年のころはちょっと個性的なキャラでも「かわいいね」「明るいね」「物知りだね」なんて言われながら集団の中で遊べていた子も、高学年・思春期に差し掛かる頃から、あれ?と思われることが増えていきます。
もし、お子さんが思春期の友達関係に「壁」を感じているなら、そのお悩みを先送りせずに今すぐ対応をスタートしてあげましょう。
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2.発達障害グレーゾーンの子にアドバイスは通じない!?
プレ思春期、心身の成長が一気に加速する時期、友達付き合いのスタイルも大きく変わります。
趣味や話題が合う子とグループを作って深く仲良く付き合っていく、そんなコミュニケーションスタイルに変化する中で、友達の輪に入りづらくなってしまう凸凹の子たち。
・友達と会話が噛み合わない
・空気を読めない
・暗黙の了解がわからない
・空気を読もうとしてヘトヘトになってしまう
こんな、さまざまな発達の特性が影響してしまい、本人が意図しないところで周囲から孤立してしまうことが一気に増えていきます。
そんな時に、私たち大人は、
「相手の気持ちを考えて!」
「自分がされたらどうなの?」
と言ってしまいがちですが、発達障害グレーゾーンの子たちはそもそも、自分のことをよく理解できていなかったり、相手のこともあまりわかっていなかったり、相手に興味が持てなかったりします。
そのため、いくら大人が正しいと思う方法を伝えてもうまくいかないのです。
言われても、言われても、やっぱりわからないしうまくいかない…という失敗体験の積み重ねは、友達と関わる場面だけでなく、先生や家族、兄弟や先輩など、社会で人と関わる場面での苦手意識にもなりやすいので注意が必要です!
実は、発達障害グレーゾーンの子専用の、おウチで楽しく簡単にコミュニケーション力を上げるサポートがあるんです!
次の章で、発達科学コミュニケーション(以下、発コミュ)講座の受講生さんの体験談をもとに、コミュニケーションの苦手意識を克服する方法をお知らせします。
3.中学生になり友達の輪に入れなくなってしまった…
発コミュで大きな変化をとげた、Yさん(中1男子のお母さん)のお子さんの変化をご紹介します!
Yくんは自閉症スペクトラム(以下、ASD)タイプのグレーゾーンで空気を読むのが苦手なタイプのお子さんでした。
「空気を読めるようになってほしい」
「友達を作ってもらいたい」
お母さんはそんな思いでお子さんにアドバイスをしていました。
ですが、そのアドバイスがお子さんの心を動かすことはありませんでした。
なぜなら、ASDタイプの息子さんは一人でいても全然平気なお子さんでした。
さらに、自分が話したいことを話したい時に話せればそれでOKと思うタイプだったため、本人はあまり困っていなかったのです。
そして、そのまま迎えた中学校生活。
なんとなく友達の輪に入ってみたほうがいい気はするけれど、それまで経験をしていないのでどうやって話かけたらいいのかわからない。
だから遠くから友達の輪をぼんやりと眺めるような毎日になっていました。
「友達つくったら?」
「話しかけてみたらいいじゃん。」
と、お母さんも心配して提案されていました。
しかし、お子さんは実践できずに次第にコミュニケーションに苦手意識を持ってしまったのです。
中学進学で友達作りの壁にぶつかったお子さんですが、お母さんとのおウチでのコミュニケーションで苦手意識を克服して大きく変わることができたのです!
今では、友達とのグループに入り自分の居場所を見つけ、友達と過ごす休み時間や帰宅後のオンラインゲームでの会話を楽しんでいるそうです!
お母さんが実践した、お子さんの成長を上手に引き出したポイントは3つ。
では、次の章でその3つのポイントをご紹介します!
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4.コミュニケーションの苦手を克服できるママの会話術
それでは、お母さんが実践された方法を具体的にお伝えします!
・言っていることが変でも、わからなくても否定しない!
凸凹キッズのコミュニケーションは個性的なところも多いので「それを直してあげなくちゃ」とお母さんもつい指摘をしてしまいがち。
ですが、それではますます自信を失うばかりです。
だから「話してくれてありがとう!」これが大原則!
お母さんの興味のない話を延々としてきたら、「難しいこと知ってるんだね!」と伝えてあげてください。
まずは「受け止めてもらえた!」という体験を積むことが大切です。
・会話を嫌味なく言い換える!
お子さんが延々と話してくれた意味不明な会話でも、会話のポイントを上手に発見して1リアクション返してあげます。
だらだらと取り止めのない会話を聞いた後でも、「◯◯だったんだね!」と簡単ワンフレーズにまとめて返してあげるのです。
そうすると、お子さんは親子の会話のキャッチボールを通じて「そうやって言えばいいのか」ということを学んでいきます。
ここを直しなさい!ここに気をつけなさい!と何回も言うよりも、お母さんとの会話を楽しい体験にする。
そして、「こうやって言えばいいんだ」を日常の中で知らずに体得していくやり方の方が、圧倒的にお子さんのストレスが軽いし学習効果が高いのです。
・感情を表現するワードを日常会話に散りばめる
発達凸凹キッズの中には「気持ち」を理解することが苦手な子もたくさんいます。
そういうお子さんには「感情」を学ばせてあげるきっかけが必要です。
まずはお母さんがお手本を示してください。
「今日ね、スーパーのくじ引きで2等が当たって嬉しかったよ。」
「このお笑い芸人、表情が面白いね!」
「このドラマの主人公、今なんで怒ってるの?」
などなど、お子さんがイメージしやすい話題を取り上げながら感情を織り交ぜた会話にしていってあげましょう。
そうすることで、お子さんは気持ちの種類を学ぶことができます。
発達障害グレーゾーンの子のコミュニケーションスキルと言えばソーシャルスキルトレーニングをイメージする方も多いかもしれません。
ですが、ソーシャルスキルトレーニングには、通うのが大変だったり、そもそもお子さんが人と会うのが嫌だったり、お子さんにとって楽しいものではなかったりなど、上手にマスターしきれない理由があり、結果的にコミュニケーションの苦手克服には至らないのです。
だから、一番身近な存在で一番安心できる人とのコミュニケーションのキャッチボールで楽しく学んでいく方法がおすすめですよ!
ぜひ、3つのポイントを押さえた会話でお子さんのコミュニケーション力をぐーんと伸ばしてあげてくださいね!
執筆者:清水畑亜希子
(発達科学コミュニケーションマスタートレーナー)
▼友達の話の輪に入れない…そのお悩み解決のヒントがあります!