いませんか?むしろゲームから勉強に繋げられる方法がありますよ。今回、小1で不登校になった息子にゲームとマンガで遊ぶように学ぶ勉強法をお伝えします。
1.小学生の勉強には苦労が必要?
親が思う勉強のイメージはどんなものがありますか?
勉強は辛く、苦しいのが当たり前。将来のために学生の間は覚えるべきことをひたすら覚え、苦手な教科は平均点が取れるまでに引き上げ、やりたくなくても努力と根性でテストの点数を上げるべき…
そのような考えでお子さんに勉強をしてほしい、と思っている親御さんもいるかもしれません。
しかし、脳科学的に言うと『脳は楽しいことで成長する』ので、苦しみながら根性論で立ち向かう勉強はむしろ弊害、逆効果になる危険性があります。
特に不登校中は勉強してほしい親と勉強したくない子どもとの間で、親子関係の悪化も考えられます。
不登校の時にまず大事なのは、お家が子どもにとって安心して過ごせる場所になっていること。
疲れ切った子どもの心を癒し、エネルギーを貯める事が先になります。
勉強に取り組むのは子どもが勉強したい意思を見せてからでも何も遅くはありません。
子ども自ら勉強が必要、と思った時には自分から勉強していきます。
必要以上に子どもに勉強、勉強と追い詰めず、遊ぶように学ぶ方法があれば、脳も成長するし、子どもも楽しいので一石二鳥ですね。
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2.小1で不登校、勉強は一切やらない発達グレーの息子
我が家には小1から不登校、小5でクラス復帰した発達グレーの小6の息子がいます。
不登校になったあと、WISK-Ⅳという知能検査を受けると、言語理解が突出して高い、知能の凸凹があるギフテッド傾向であることが 分かりました。
不登校前の息子は家庭学習にドラえもんの絵を書いたり、元素を書き写したり、先生から1年生の計算や漢字の勉強をしましょう、と促されても自分のしたいことを貫いていました。
年子の兄が学校に行けなくなると、息子の不安が強くなり『僕も学校に行かない』と不登校になることを決めました。
したいこととしたくないことがはっきりしており、したくないことはしない!と強い意志を持っており、文字を書くことが嫌いだったため、不登校中は学校で使うようなドリル類は一切しませんでした。
完全不登校中の息子とはゲーム時間を話し合って決めており、当時のゲーム時間は9時から12時までと14時から17時までであり、1日6時間ゲームをしていました。
ゲーム以外の時間はマンガを読んで過ごしていることが多く『マンガ以外は読まないよ』と活字の本には興味を示しませんでした。
息子は学校の勉強にはやる気がなくても、普段の様子から学ぶことは嫌いではないな、と感じていたので、ゲームとマンガを活用した遊ぶように学ぶ勉強法を考えることにしました。
3.不登校の勉強におススメ!「にゃんこ大戦争」と「ネコネコ日本史」
不登校中の息子がはまっていたのは『にゃんこ大戦争』というゲームでした。
この『にゃんこ大戦争』はどんなゲームで、どんな要素に息子が惹かれているのか、以下のように分析しました。
・膨大な種類の面白いにゃんこのキャラクターが出てきて、記憶力が求められる
・プレーヤーは自分のにゃんこの種類や配置を学び、敵の攻撃を阻止する上で、粘り強くコツコツ努力する姿勢が必要
・ゲーム内ではマップが都道府県別になっていたり、歴史上の人物がネコの姿になって登場していたりするので、地理・歴史の知識が身に着く
この『にゃんこ大戦争』からは社会の知識が身に着く!と考えたので、『かわいいキャラクター・地理・歴史』をキーワードにしたマンガを探しました。
『にゃんこ大戦争を』を参考に提供したマンガで、息子がぴったりはまったのは以下の2つのシリーズです。
歴史マンガは『ネコネコ日本史 ジュニア版』です。
このネコネコ日本史は通常版とジュニア版がありますが、小学生には文字が大きく、全てにふりがながふっているジュニア版がおススメです。
この漫画は4コマギャグ漫画の構成になっており、日本史に登場する200人以上の歴史人物がネコキャラになっています。
ネコがやるようなくすっと笑えるエピソードを絡めながら、歴史の流れや人物の特性を捉えられる流れになっています。
我が家はネコを飼っており、ネコ好きの息子にはゲームのキャラクターを集めるような感覚を感じさせる最高の歴史マンガとなりました。
地理マンガは『うちのトコでは』です。
この漫画は基本4コマギャグ漫画で最後に長編が載っています。都道府県の県民性を題材にしており、各都道府県を擬人化しているのでとても親しみやすさを感じます。
例えば私の住む北海道のことはおっとりした天然ボケの青年で表しており、北海道あるあるの内容がオモシロ・おかしく紹介されています。
キャラの書き分けで都道府県の方言や気質が良く分かり、楽しく都道府県を勉強することができます。
気候や風土、歴史的背景が県民性に関わっていることを感じさせ、息子はニヤニヤ笑いながら、表紙がボロボロになるまで繰り返し読みました。
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4.4年ぶりのクラス復帰、社会は常に高得点で自信アップ
完全不登校後、小学3年生の夏休み明けから会議室登校を始めた息子。
最初は短時間から学校に行き、体育館でバドミントンやボール遊びなど、学校に慣れることから始めていきました。
その後、自分で選んだ問題集で勉強を始め、1年で3年間分の国語・算数・理科・社会をざっと終えることができ、ゲームで培った集中力が生きました。
小学4年生では、息子は先生に向けて社会の問題を作成しました。
地理の問題は10問ごとに作り、『うちのトコでは』のマンガにあるマニアックな問題ばかりです。
①北海道のご当地限定の飲み物2品は何?
②ヒョウ柄のアイテムを1番購入している都道府県は?
③山形の方言で『終わらせる』を何て言う?
など先生たちの正答率は3割ほどの難問ばかりであり、先生の答案用紙には『難しいですね。しっかり復習します』と書いてありました。
他にも自分が知っている歴史人物を100人書いた紙を先生に渡し、クラスメートにどの歴史人物が何人に知られているか、アンケートを取ってもらいました。
息子は『クラスでは一休が1番知られていて、知里幸恵は誰も知らなかったよ』と笑顔で話し、勉強への自信がどんどんついていきました。
小学校の場合は勉強の進度がそれほど早くないこと、息子の理解力がついているので3倍速位のスピードで勉強を進められたことから、あっという間に勉強は同級生に追いつきました。
小1から不登校の息子は不登校中に夢中になったゲームやマンガを通して、知識をグングン吸収し、5年生の進級から4年ぶりにクラスに復帰、社会は常に高得点が取れる得意科目になりました。
いかがでしたか?
地理や歴史は暗記が必要ですが、ただ暗記するだけよりも子どもが夢中になって行っているゲームやマンガをうまく活用することで、遊ぶように覚え、また楽しいことは忘れずに記憶に残ります。
不登校中は時間がたっぷりあるので、子どもの好きな活動で、興味・関心を引き出しながら脳を成長させる関わりをしていきましょう!
執筆者:みしまひかり
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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