発達障害グレーゾーンの子どものやる気・自信を「習い事」でUPさせるポイント!

お子さんの習い事が原因で親子バトルしていませんか?得意と苦手がある発達障害グレーゾーンの子どもは習い事をさせる時も発達の特性を考慮してあげましょう!習い事で子どものやる気と自信がUPするポイントをお伝えします!

1.発達障害グレーゾーンのお子さんと「習い事」が原因で親子バトルしていませんか?

みなさんのお子さんはどんな習い事をしていますか?

体を動かすもの、芸術センスを磨くもの、学力を向上させるもの…色々な習い事がありますよね。

複数の習い事に通っているお子さんも多いのではないでしょうか?

水泳に英会話、ピアノ、学習塾など、お友達が習っていると聞くと「うちも習わせた方がいいのかな…」そんな気持ちになるお母さんも多いと思います。

実は、個別相談でお母さんのお話を伺っていると、発達障害グレーゾーンの子どもたちは「習い事」が親子のコミュニケーションのネックになっている場合が多いのです。

「もっと上手くなって欲しい!」
「ちゃんと練習してほしい」
「塾の宿題をしっかりやって欲しい」

こんなお母さんの想いにお子さんが上手く応えられないと、お母さんのイライラは募る一方ですよね?

もともとは「何か1つでも得意なことを見つけて欲しい!」そんな思いで始めたであろう習い事…。

気がつけば親子の言い合いや、子どもの自信喪失の原因になってしまっている場合があるのです。

特に発達障害で凸凹のあるお子さんの場合、すべてを要領よくこなすことができるとは限りません。

それを指摘されたり、叱られたり、そんな状態が続くと自信を失ってしまうのです。

だからこそ!

発達障害グレーゾーンのお子さんに習い事をさせるのには、ちょっとしたコツがいるのです。

2.子どもの「苦手」は発達の特性によるものかも⁉

♦ADHDグレーゾーンの息子を「運動音痴」だと思っていた私

かくいう我が家も、習い事を巡るトラブルは幼少の頃から尽きませんでした…。

子どものどんな特性によってどんなトラブルが勃発したのか?

運動系の習い事をしていた我が家のエピソードをお話します。

私は小さい頃から運動が大好きで、習い事やクラブ活動も運動系ばかり選んでいました。

そして、子どもが生まれると自分と同じように、子どもにも運動をたくさんしてほしいと期待するようになったのです。

でも…発達障害グレーゾーン(注意欠陥多動性障害・ADHD傾向)の我が家の息子は、幼少のころから運動が得意ではない様子

漠然と「この子は運動が苦手なんだな」と感じたできごとがあります。

それは保育園の帰り道にお友達と走っているときのこと。

お友達が走った経路をそのまま追いかけて走ったのですが、お友達は障害物もスイスイとクリアしていきます。

一方、後を追いかけている息子は電柱にぶつかり、穴にハマり、転んでおでこにタンコブを作る始末…。

年長から始めたサッカーもなかなか上達せず、小学校2年生の試合でピッチに立たせてもらったときもいきなり自陣に向かって攻めていくという失態(笑)

体育のマット運動では手足を同時に動かす技が苦手でおかしな動きをしていたのを覚えています。

「ええーっ!」「なんでやねん!」というできごとが度々起こっていて、「これは、きっと運動音痴なんだな…」そう漠然と思っていました。

そして、ついつい「もうちょっと頑張れないの?」なんて、昔の自分と比較して子どもに喝を入れることもありました。

ところが、小学校高学年になると様子が少しずつ変わっていきました。

陸上競技会で良い記録が出せたり、サッカー練習を中学生とやっても中学生が驚くくらい走るのが速い、という良さがちらほら見え隠れしました。

「おや?おや?この子は運動神経が悪いのではなかったのか?」こんな疑問が私の中に生じました。

♦息子が運動が苦手に見えた理由は発達の特性によるものだった!

息子はグレーゾーンでADHDの不注意傾向が強いので、今思えば電柱にぶつかっていたのも、穴にはまっていたのも不注意傾向によるものだったんだな、と理解できます。

マット運動で手足を同時に使うのが苦手だったのは、同時に複数のことを処理するのが苦手という特性が出ていたのだと思います。

そんな「苦手」の影に身を潜めていたのが「身体能力の高さ」だったのです!

それを知らなかった私は、ついできていないことにばかり注目してしまい
「なんでできないの?」
「もっと頑張りなさい」
マイナスな声かけをしてしまっていました。

そしてそれは「この子は運動が苦手」という思い込みに繋がり、私は運動に関して息子を褒めることができない母親になっていました。

息子が、陸上が得意だと気づいてくれたのは小学校の担任の先生でした。

サッカーで走るのが速いのはメリットだと言って褒めて頑張らせてくれたのはコーチでした。

発達障害の特性がある子どもはできること、できないことの凸凹が大きいので、運動ひとつとっても親が求めるレベルに達していないこともあるかもしれません。

でも、そこで「この子は運動が苦手」と決めつけてしまわないことが大切です。

3.発達障害グレーゾーンの子どもに習い事をさせるときのポイント

発達障害グレーゾーンのお子さんの場合、たとえば運動系の習い事をするとき、一括りで「運動」と捉えるのではなく、その中にある得意・苦手をしっかり見極めましょう!

ボールの扱いは上手ではないけれど、走るのなら得意、という子もいます。

団体競技は苦手だけど、個人競技だと力を発揮できる子もいます。

習い事を選ぶ時は、その子の得意な要素が多いものを選んであげると楽しく続けられますよ。

発達の特性についても、できれば習い事の先生と共有できると良いですね。

大人はつい、できていないことを克服させようと、苦手なことにチャレンジさせようとしてしまいがちですが、失敗したり、叱られる経験が多いと習い事が嫌になったり、自信がなくなってしまいます。

「なんで、できないの⁉」「もっと練習しなさい」などのネガティブな声かけもやめましょう!

お子さんの様子を見て、できているところを見つけて褒めてあげるのがポイントです。

得意に注目した声かけをできるようになると、子どものやる気・自信はグーンと伸びる
はずです。

せっかく始めた運動や習いごとで、親子の喧嘩が増えるのは残念すぎませんか?

なかなかうまくできないお子さんにイライラしてしまっているお母さんも、少し視点を変えるとお子さんの褒めポイントが一気に増えます。

ぜひ得意なところを見極めて、できていることに注目するようにしてみてくださいね!

執筆者:清水畑 亜希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)

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