IQが高いから育てにくかった?得意を引き出すコミュニケーションで子どもの将来を切り開こう

IQが高い発達障害グレーゾーンの子どもが勉強をしない、言うことを聞かない、前向きになれない…そんな育てにくさに「やればできるはず」対応は逆効果。子どものやる気を起させる順番と得意を最大限に引き出すコツで、将来を切り開いていけますよ。

1.「IQが高い」は安心ではない

発達障害グレーゾーンのお子さんの中にはIQが高い子もたくさんいます。

IQが高ければ、勉強ができたり、行動力があるかというと、そうとは限りません。

お母さんも「うちの子IQは高いので、やる気さえ出せば勉強できるはず!」と思ってしまいますが、お子さんの様子を振り返ってみてこんな様子が気になることはありませんか?

賢いのに育てにくい…と感じることが幼少期からありませんでしたか?

・切り替えに時間がかかる
・声をかけても動かない
・ダラダラしていて勉強のことになるとやる気を出さない
・口達者に喋るのに、書いて説明するとなるとやろうとしない

IQが高いなら、頭がいいなら、やればできるはずだから「もっとやらせなくちゃ」と思いがちですが実際はなかなかやらない…

それどころかお母さんがやらせようと躍起になればなるほどお子さんのやる気が損なわれて親子関係が悪化し、指示が通りにくくなったり…なんだか逆効果⁉

なんてこともよく起こります。

IQは子どもたちの特定の力を数値化しているだけです。

得意も苦手も持ち合わせている発達障害グレーゾーンの子ども達の将来を考えたときに、IQという1つの「指標」だけに振り回されるのはお薦めできません。

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2.IQが高い発達障害グレーゾーンのお子さんが抱える辛さ

人の知能が高い・低いという指標だけで、その人の能力や生きやすさを判断するわけではありません。

知能が高くても、高い範囲の中での得意と不得意の差が大きく凸凹が激しいと、その子はとても生きづらさを感じます。それが、お母さんにとっては育てにくいと感じる原因です。

記憶力はいいのに、うまく行動できないことがたくさんあるとか。
難しいことでも理解できるのに、自分では書いたり話したりできない。
やりたいことが沢山あるのに計画通りにできない…等。

わかっているのに、うまくできない。
知能が高い子どもは、他者から指摘されていることがわからないわけではないのです。

得意なこともあるのに、周りの大人からは評価されず、注意されることが多くなるとどんどん自信がなくなり、あらゆることにチャレンジするやる気が低下していってしまいます。

3.脳をたくさん働かせるには順番が大事!

人は苦手なことに取り組むときよりも、得意なこと・好きなことに取り組むときに脳が反応しやすく育ちやすいので、その子の取り組みやすいものから順番に行動を起こさせてあげるのが原則です。

IQが高くても「もう、勉強なんてやっても無駄だ!」なんてすぐにネガティブ思考に陥ってしまうタイプのお子さんには…

マイナスの感情を感じやすい”勉強”から取り組ませるよりも、それ以外のお子さんの興味のあることや取り組みやすいことから行動を起こさせてあげると良いです。

お子さんが物事に取り組む意欲を育むためには、お母さんからの肯定的な声かけが必要になります。

その子の苦手なことだと、お母さんもつい否定的なことを言ってしまいがちですが、得意なことであれば褒めてあげたりポジティブな声かけもしやすいと思います。

お母さんも勉強についてガミガミ言うのを一旦ストップして、たとえばお子さんの趣味や料理を作ること、本を読むことなど取り組みやすいことから声をかけてみましょう。

「あなたの作った料理はおいしいね!」
「何の本を読んでるの?面白いところ教えて!」
「好きな映画見に行かない?」

等、子どもの好きなことにどんどん付き合うようにしていくと、得意なことを上達させていきたいと思うようになります。

「行動を起こすこと」が物事に向き合う力・チャレンジする力につながります。

IQが高いのに勉強をしない、言うことを聞かない、前向きになれない、動けない…お子さんのこのような課題を改善するには、とにかく得意なことから脳をたくさん働かせてあげましょう。

そうすることで苦手なことと向き合う力が徐々についてきます。

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4.得意を最大限に引き出す!育てにくい子どもの将来を切り開くポイント

発達障害グレーゾーンの子どもたちは、得意なことと苦手なことの差が大きく、その子によって力を発揮しやすい場面も異なります。

だからお母さんには、その子が安心でき、力を十分に発揮しやすい環境を選ぶ目線を持ってほしいのです。

集団の中で学ぶよりも静かな環境の方が集中力を発揮できる子もいます。

まずはお子さんをよく観察して、その子の得意なこと・苦手なことを知ることが大切です。

得意なことにはズバ抜けた力を発揮するけど興味のないことは全くやらない…そんなタイプの子もいます。

そんなお子さんは、進路を考える時に、興味のある分野で‟好き”を最大限に伸ばせるところを選ぶのも良いと思います。

好きなことに向き合う「充実感」「やりがい」が本人の自己肯定感につながって様々なことに向き合う力がついてくるからです。

発達障害グレーゾーンのお子さんの中学・高校と、進学を考えるときは、

・IQや偏差値など数値にとらわれない
・お子さんがどのような分野・どのような環境で力を発揮しやすいのかよく観察する

こんなふうに、お母さんが広い視野で考えてあげることがポイントです。

どんなに高いIQを持っていても、うまく得意を発揮できなければもったいないですね!

パステルキッズが輝く進路選びや夢の叶え方のコツ、こちらも併せてお読みください!

執筆者:清水畑 亜希子
(発達科学コミュニケーションマスタートレーナー)

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