暴力をふるう子どもへの褒め方をただのテクニックで終わらせない!「〇〇体験を記憶に残す」を意識しよう

暴力をふるう子どもに肯定的な注目を与えても、「褒める」テクニックだけになっていませんか?発達でこぼこキッズは、傷つき体験や失敗体験をため込み「〇〇体験」が少なくなっています。「〇〇体験の記憶をつくる」意識が、自然な声かけに変えてくれますよ。

暴力をふるう子どもへの褒め方がただのテクニックになっている?

わが家には、小学6年生の自閉症スペクトラム(ASD)グレーゾーンの息子がいます。

息子は小学4年生の冬から不登校になりました。

不登校後、癇癪からキレるまでの着火が早くなり、お料理をぶちまける、食器などを床にたたきつけて割る、奇声をあげて私をサンダルで頭をたたく、娘をぶつ・たたく、包丁の刃を向けるなどの暴力をふるうようになりました。

発達科学コミュニケーションでは、暴力をふるう子どもに、「褒める」ことを中心とした肯定的な注目を与えます。

私も、息子に「褒める」ことを中心に肯定的な注目を与えるようにしました。

しかし、最初は子ども達から「わざとらしい」と言われ、不評でした。 

肯定的な注目は、その目的を理解した上で行わないと、ただの「褒める」テクニックだけで終わってしまいます。 

なぜ暴力をふるう子どもに肯定的な注目を与えるのでしょうか?

暴力をふるう子どもに少ない「〇〇体験」!

発達でこぼこの子どもは、その特性(一次障害)から、常に周りの人に白い目で自分の行動を見られ、叱られてばかり失敗体験を積み重ねています。

それによって暴力をふるうなどの二次障害が起こることがあります。

発達でこぼこの子は、ネガティブな記憶を残しやすい脳の特性もあります。

いつも怒られる、上手にできないなどの小さい頃から積み重なった傷つき体験失敗体験をため込んでいます。

そのため、「成功体験」がとても少ないのです。

暴力をふるう子どもへの褒める目的は〇〇体験の記憶を残すこと!

暴力をふるう子は、叱れてばかりの体験から「うまくいかない自分」というマイナスイメージがあります。

「やればできる!」という自信が育っていません。

「やればできる!」という自信は、「成功体験」を積むことによって育っていきます。

しかし、発達でこぼこの子どもは、自然に成功体験が起こることに任せていても、その機会はなかなか訪れません。

小学校高学年は、「成功体験」を積むことによって、「やればできる!」の自信を育てることが十分に可能な時期です。

そうです! 肯定的な注目を与える目的は、「子どもに成功体験をつくり、それを記憶に入れていく」ということです。

この目的を理解した上で、肯定的な注目を与えることを今すぐ始めましょう。

暴力をふるう子どもに「〇〇体験の記憶を残す」を意識しよう!

肯定的な注目を与えることのポイントは、お母さんの声かけによって成功体験の記憶を残すことです。

成功体験の記憶は、日常生活の小さな当たり前にできることでいいのです。

例えば次のような声かけです。

・午後になってからでも起きてきたら
「一人で起きてきたんだ!さすが!」

・ご飯を食べはじめたら
「ご飯おいしそうに食べてるね!嬉しいな。」

・歯磨きをし始めたら
「言われなくても自分から歯磨きするの⁉今日は早くてびっくり!」

・YouTubeを見ていたら
「誰の番組が好きなの?ヘぇ~、こんなユーチューバーがいるんだ、知らなかった!」

・お風呂に入ろうとしたら
「お風呂に入るんだね!」

・ゴミを拾ってくれったら
「ゴミを拾ってくれるんだ、ありがとう!」

「あなたはできている」というメッセージを成功体験として、親が声かけで作り、子どもの記憶に残していきましょう。

子どもに肯定的な注目を与えることの目的を意識するだけで褒め方が変わり、自然な声かけになっていきますよ。

執筆者:川上陽子
(New Mammyアンバサダー★)

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