衝動性や不注意が多いADHDキッズのママにとって、命の危険となる交通事故に対する不安は大きいものではないでしょうか。学校までの登下校を楽しい時間にするために、入学までの残り2か月、親子で一緒に取り組むことで未然に防ぐことができますよ。
【目次】
1.登下校の安全対策はできていますか?
2.歩行中の事故は小学1年生が最多
3.ADHDキッズ、通学路には危険がいっぱい
4.安全に登下校できるように、親子で取り組む3ステップ
①ママと一緒に絵本で学ぶ
②通学路をお散歩しよう
③登校と同じ時間にランドセルを背負って出発しよう
1.登下校の安全対策はできていますか?
入学まで残り3か月ほどになり、小学校の説明会も始まる頃ですね。
発達障害・グレーゾーンのお子さんをもつママは、心配や不安も人一倍かと思います。
その心配や不安の1つが交通事故です。
親が送り迎えをしていた幼稚園・保育園の頃とは違い、親の手を離れ1人での通学がスタートする1年生。
子どもの行動範囲が広がり、親が一緒にいない場面も増えていきます。
ランドセルや学用品の準備に加えて、登下校の安全対策はできていますか?
2.歩行中の事故は小学1年生が最多
警察庁が平成29年(2017年)~令和3年(2021年)に起きた交通事故を分析したデータでは、歩行中の交通事故による死者・重傷者は1年生が最も多く、6年生の約3.7倍という結果になっています。
そして、交通事故の第一のピークは、入学からの緊張が少し緩んでくる5月です。
また、交通事故の発生する時間帯は、7時台、15時~16時台と登下校の時間帯となっています。
このデータからも、登下校での安全対策がいかに大切か分かります。
では、発達障害のお子さん、特に注意欠陥多動性障害(ADHD)キッズにとって、どんな場面が危険なのでしょうか?
3.ADHDキッズ、通学路には危険がいっぱい
ADHD傾向のある子どもは、衝動性や不注意の特性があり、その特性ゆえに事故にあいやすいといわれています。
衝動性がある場合、何か気になるものを見つけて、信号が赤なのに飛び出してしまうことがあります。
不注意がある場合は、お友達とふざけていてテンションが上がってしまい、すれ違う自転車や通行人に気付かす接触してしまう可能性もあります。
また、好奇心旺盛なADHDキッズは、通ったことのない道に何があるのか興味を持ち、通学路とは違った道を通ってしまうこともあります。
交通事故に巻き込まれる前に、交通安全について子どもにしっかり伝えたいですよね!!
4.安全に登下校できるように、親子で取り組む3ステップ
小学校まで徒歩30分。不安だらけだった我が家での取り組み3ステップを紹介します。
◆①ママと一緒に絵本で学ぶ
視覚優位なADHDキッズには、言葉で交通ルールを伝えるよりも、絵本を使うほうが効果的です。
絵本を見ながら
「こういうときは注意しないと危ないね」
「こういうときはどうしたらいいのかな?」
など子どもに分かりやすく伝えたり、クイズを出したりして、子ども自身が考えられるような声かけをしていました。
◆②通学路をお散歩しよう
3月に入った頃、小学校までの通学路を
最初は
「ここが危ないから気を付けよう。」
「あの信号が青になっていたら渡っていいよ。点滅してたら止まろうね」
などと、ママがリードしてお散歩します。
徐々に子ども自身で安全確認ができるように
「今日は、隊長だから安全確認は任せたよ!!」
と子どもにお願いし、よほどの危険がない限りは見守るようにします。
◆③登校と同じ時間にランドセルを背負って出発しよう
春休みになったらランドセルを背負って、実際の登校時間と同じ時間に家を出発します。
そうすることで、車の通行量、どんな人が歩いているのかなどが分かるので、より登校するときと同じ安全対策をすることができます。
また、ランドセルを背負うことで、気分を上げることができますし、ランドセルの重さに耐えられるかを確認することもできます。
安全対策は、やってもやり過ぎることはありません。
いかに楽しく、子どもの意識に残せるかがポイントです。
また、このお散歩は、安全対策だけでなく、自分の通う小学校を実際に見ながら、「小学校に入ったらどんなことしたい」などポジティブな会話をすることで、小学校への不安を期待に変えて、楽しんで登校してもらえる手助けにもなりますよ!!
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執筆者:中井優
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)