個性が強い繊細キッズの子育ては悩みも多く、難しいと感じます。園長先生の経験があっても我が子の子育てに悩んだトレーナーが発コミュを実践したことで起こった驚く変化成長をお伝えします。
【目次】
1. 元園長でも悩んだ個性が強い繊細キッズ子育て
発コミュは子育てに困っているお母さんがやってきます。
子育ての悩みは子どもの発達特性によって様々です。発コミュで活動しているトレーナーも元々は我が子の子育てに悩んだお母さん。
今回は個性が強い繊細キッズが集団の中では上手くいかず、自信をなくしてしまったことに悩んだトレーナーむらかみりりかさんにお話を伺っています。
今回は第3回目のインタビュー記事です。 前回までの記事はこちらをご覧ください。
ただでさえ、難しい繊細キッズの子育て。マイペースで個性の強い我が子への対応に困ったと同時に、叱られてばかりで自信をなくしてしまった我が子をどうにかしたいと仕事を辞めたむらかみさん。
元園長先生でも我が子の成長に悩み、怒ったりしてしまったというお話もありました。ここでは、発コミュに出会ったきっかけや実際に悩んだお子さんの困りごと、そして発コミュを実践したことでどのようにお子さんが成長したのかについて詳しく伺いました。
2.マイペースな我が子の困りごとベスト3
ーーー基本的にどんな困りごとがありましたか?たくさんあったと思いますが、その中で3つ教えてください
「 1番は、やはり学校でうまくいかないことでした。
彼の個性的なところやすごくマイペースでマイワールドがあるところは、はすごく素敵だって思ってはいるんです。
けれども、それを集団にはめた時に弊害になっていました。
先生から怒られるきっかけになるっていることや先生から怒られるから本人も落ち込んでしまったり、というところがありました。ですから、やはり学校を本当に行き渋るようになってしまいました。
『行きたくないし、勉強もしたくない。先生もお友達もぼくのこと嫌いだから!』と言い出してしまって。何とかしたい!お家の外でこの子の居場所を作ってあげたいと強く思いました。
2つ目は、マイペースさやのんびり屋みたいなところです。
日々の生活の中でも、朝の準備であったりとか出かける前の準備だったり、一つ一つが自分のペースで動いていくので、私もなかなか上手くやる気スイッチを押せませんでした。
結局毎日バタバタしてしまい、私がずっと指示をしてお互いに疲れてしまっていたので、本当に変わりたいと思っていました。
イライラするのをやめたいし、怒りたくないから怒るのをやめたい。スムーズな生活を穏やかな生活を送りたいなっていうのはすごくありました。」
3つ目は、お家の外に居場所や味方がないということです。
1つ目ともちょっと繋がるのですけれども、私以外の味方を見つけてあげたいと思いました。それはお友達かもしれないし、先生かもしれないけど。
この子のことをやっぱり分かってほしい、私以外にこの子を守ってくれる人や一緒にいてくれる人を作ってあげたかったんです。
息子の困りごとから、この子のことをしっかり理解して、どうしてあげたらいいのか?と考えるようになり、私がこの子の”トリセツ”を作りたいと思いました。」
3.個性が強い繊細キッズの変化成長
個性が強い繊細キッズの子育てに悩みを抱え、我が子の”トリセツ”を作りたいと思ったむらかみさん。発コミュを通して、お子さんがどのように成長したのかを伺っていきます。
ーーー発コミュを実践して、お子さんの困りごとはどう変化しましたか?
「 日常生活も学校生活もとにかくスムーズになりました!
何回言っても、怒鳴ったとしても動けなかった子が、私の一回の指示ですっと動けるようなったというのが第一段階です。
さらに、今では私が何も言わなくても自分で気づいて、考えて行動できるようになりました。だから、私の指示はいらなくなって、私がその場にいなくても自分で動けるようになったんです!
むしろ、今は私よりもしっかりしているので、『お母さん行くよ。何時だよ』とお世話してくれることもあるぐらいです。大変身しました!」
ーーーすごい大変身ですね!行動面での成長がめまぐるしいですが、他に成長したことがあれば教えてください
「繊細で凄く傷つきやすかったのですが、強くなったとすごく思います。
ささいな一言を取り違えたり、すごく傷ついて落ち込んだり、逆ギレしたり、怒ったりすることがよくあったんですが、それがほぼなくなりました。
何かあっても自分で立ち直る力が身につきましたね。
また、自分で考える能力も付いたので、何かあってもどう解決しよう、誰かに助けてもらおうとか、どんな風に考えたらいいのかなという姿勢も出てきています。
心と脳のタイプ診断は子どもの脳のタイプからその子の本質を見て行くので、繊細さや感受性の豊かさは本来はその子が持っている良さでもあることを教えてくれます。
それが困りごとになるのか、生かしてあげられるのか。お母さん次第で子どもの人生を左右すると思います」
◆ポイント解説
お子さんのものすごい成長を語ってくれたむらかみさん。
今できないことも親を超えていく力を秘めているかもしれないと思うと、希望が湧きますよね!
子どもの困りごとが本来持っている良さでもあるという表裏一体の考え方をすべてのお母さんが持てたとしたら、子どもの個性をもっと磨ける子育てができると思いました。
4.我が子はセンスが良い!と思うお母さんの子育てのテーマ
ーーー困りごとが実は本来のその子の良さだったという考え方は子育てを大きく変えそうですね。闇雲に困りごとをなくさなければ…という気持ちもなくなるでしょうし、お母さんもラクで楽しくなりますよね!
「 そうですね!
行き渋りにしても、不登校にしても、一斉指示のみんなと同じことしましょうという箱の中に入ったときに、『いやだ』って思えることの方がすごくセンスがいいと思うんです。
だから、息子が『学校行きたくない』と言い出した時、実はすごく希望を感じたんです。個性が強くて集団にフィットしないということは、何か持っている子ですからね!
今の時代、”普通”では生き抜いていくことは難しいですよね。せっかく持っている尖った個性を尖らせたまま生きていけるか?というのが、私の子育てのテーマです。」
◆ポイント解説
我が子の困りごとに対して「センスが良い!」と思えるむらかみさん。個性を尖らしたまま生きていけるという子育てのテーマにも希望を感じられました。
マイペースで個性が繊細キッズの息子君の驚く成長はむらかみさんの子育てテーマを明確にしたのではないでしょうか。強いテーマを持ちながら、発コミュトレーナーとして活動を始めたのはどうしてなのでしょうか。
次回は、教育者でもあるむらかみさんから見た発コミュやトレーナーとしてのこれからの活動目標について伺っていきます。
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執筆者:さとうみな
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)