繊細なHSCの子の小学校行き渋りを改善!不安と疲れを癒す接し方

 

繊細なHSCタイプの子どもが小学校の行き渋りをしてお困りのことありませんか?小1のHSCタイプの息子は小学校入学後に行き渋りをしましたが、不安と疲れを癒す接し方をしたところ、元気に小学校に通えるようになったので、その方法をお伝えします。
 

【目次】

 
 

1.「人一倍繊細な子・敏感な子」の小学校入学後の姿

 
 
毎日の学校生活に疲れて家ではぐったり…というお子さんは、「人一倍繊細な子・敏感な子」かもしれません。
 
 
特に新しい環境になる時期や長期休み明けで学校生活が久しぶりに始まる時期は、お子さんの疲れはぐっと多くなります。
 
 
息子が小学1年生になったとき、「小学校で勉強することが楽しみ」と期待を胸に入学しました。
 
 
しかし繊細で敏感な息子は、いざ小学校生活が始まると
 
 
「思っていたのと違う」
「つまらない」
 
 
と、1日中遊びがメインだった幼稚園とのギャップに、がっかりしている様子でした。
 
 
そして毎日、小学校から帰ってくると、くたくたに疲れていました。
 
 

 
 
小学校生活では、日直という役割や授業で発表する場面があります。幼稚園では経験しなかったことにもチャレンジする機会が増えます。
 
 
息子も
 
 
「先生にあてられて間違えたらどうしよう」
 
「日直でみんなの前で発表することが恥ずかしい」
 
 
などと、毎日さまざまなことに不安を感じていました。そんな不安を抱えたまま、学校生活を送るのですからぐったり疲れるのは当然のことだったと思います。
 
 
この記事では、
 
・人一倍繊細な子・敏感な子が無理をしすぎて疲れをためるとどうなってしまうか?
・我が子がどのようにして小学校での疲れを癒やして、元気に学校に行けるようになったのか?
 
についてお伝えします。
 
 

2.小1の息子が小学校行き渋りしたワケ

 
 
息子は入学後の4月は家庭でも機嫌が悪いことが多く、ちょっとしたことで怒ったり癇癪をおこしたり、2歳上の兄にも手が出る行動がありました。
 
 
私は息子が兄に手を出すたびにきつく叱っていました
 
 
また休みがちになっていた習い事にも毎回説得して連れて行こうとしていました
 
 
そんな中、ゴールデンウィーク明けに息子は先生から叱られたことをきっかけに、本格的に小学校を行き渋りするようになりました。
 
 

 
 
私はそんな息子の姿を見て、今までの自分の対応が良くなかったと深く反省しました。
 
 
繊細で敏感な息子は、小学校という新しい環境になれるだけで精一杯だったにも関わらず、家庭が安心・充電できる場所ではなくなってしまっていたんです。
 
 
そこに、先生から叱られるという失敗体験をきっかけに、一気に気力と自信を失い学校に行くエネルギーすらおきなくなってしまったのです。
 
 
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3.繊細で敏感な息子はHSCだった!

 
 
世の中には15〜20%にあたる約5人に1人がHSC(Highly Sensitive Child)といわれる人一倍敏感な子どもがいます。
 
 
こちらはアメリカの心理学者、エイレン・アーロン氏が提唱した言葉で、生まれながらに感情に対する繊細さと刺激に対する敏感さをあわせ持つ子どものことをいいます。
 
 
HSCの根っこには、4つの性質がある、といわれています。
 
 
D=深く考える
 
 
O=過剰に刺激を受けやすい
 
 
E=共感力が高く、感情の反応が強い
 
 
S=ささいな刺激を察知する
 
 
ひといちばい敏感な人には、この4つの面が必ず存在します。
 
 
「HSCの子育てハッピーアドバイス」より引用
 
 
 
 
具体的には、
 
 
D(Depth)はあれこれと考えすぎて一歩が踏み出せない
 
 
O(Overstimulation)は五感がとても敏感で大きな音や光、暑さや寒さ、チクチクした服が苦手、痛がりだったり、偏食がある。
 
 
E(empathy and Emotional)は人の心を読む。相手の気持ちに共感しすぎてしまったり、自分の気持ちを抑えて相手に合わせようとする。
 
 
S(Subtlety)は小さな音や、かすかなにおいなどちょっとした変化にも気づく
 
 
などの特性があります。
 
 
息子は幼稚園の頃から、新しい環境が苦手で、イベントや人に注目されることを嫌がったり、ささいなことに過剰に反応したり、外ではいい子で家では癇癪をおこすことがありました。
 
 
このことから私は息子がHSCという特性があることに気づきました。
 
 
小学校という新しい環境は息子にとって過剰な刺激があること、その分安心・充電できる関わりが大切だということを痛感したんです!
 
 
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4.繊細なHSCタイプの子どもの行き渋りを改善する接し方

 
 
私は小学校行き渋りにまで発展してしまった息子との関わりを見直し、息子が安心でき、充電できるHAPPYなおうちづくりを意識しました。
 
 
すると息子は徐々にエネルギーと自信を取り戻し、再び元気に小学校に行けるようになったのです。
 
 
小1の繊細な息子の小学校行き渋りを改善した、HSCタイプに効果的な接し方をお伝えします。
 
 

◆①笑顔で肯定する

 
 
子どもが家庭で安心して過ごすためには、何よりお母さんの笑顔としい声かけが必要不可欠です。
 
 
繊細で敏感なHSCタイプの子どもはちょっと注意しただけでも、それを過剰に受け取り、自分の人格まで否定されたように感じることがあります。
 
 
小学校という新しい環境でエネルギーを使い切っている状態で、家庭でも注意されると、ダメージが大きくなってしまいます。
 
 
そのため私は子どもと関わるときはいつでも、笑顔を心がけ、子どもの行動に対して「〜できたね」「〜してるんだね」と肯定する声かけをしました。
 
 
「〜できたね」という言葉は、子どもが自分は〜できていると気づく機会になり、その言葉の積み重ねが自信を育みます
 
 
笑顔で声かけられるようになり、家庭が安らぎの場になった息子は、徐々に癇癪や手が出る行動がなくなるようになりました。
 
 

 
 

◆② ありのままを受けとめる

 
 
繊細で敏感なHSCタイプの子どもは感受性の強さから、周りに期待されていることを理解し、ルールを守ろうと必死に自分を抑えて1日を過ごしています。
 
 
そのため、家に帰る頃には心身ともにくたくたになっています。
 
 
その反動で、子どもは素の自分を出すことのできる家庭では、不機嫌や癇癪という形で爆発することがあります。
 
 
そのため極限まで頑張っている子どものことを理解し、ネガティブな感情を全てありのままに受けとめてあげることが大切です。
 
 
私は息子が怒っているときは
 
 
「怒りたくなるくらい嫌だったんだね」
 
「一日頑張ったから疲れちゃったんだね」
 
 
と寄り添って受けとめました。
 
 
気持ちを言葉にして伝えると、子どもも自分の気持ちに気づくことができます。
 
 
そしてお母さんが自分の気持ちをわかってくれたいつでも自分の思いを受けとめてくれるということが子どもの安心感と親子の信頼関係につながります。
 
 
そして、ありのままを受け止めてもらった息子は、次第に
 
 
「日直嫌だな〜。頑張るから豪華なおやつ準備しておいてね」
 
 
など、嫌なことがあっても自分で前向きに考えられるようになりました。
 
 

◆③ たくさん甘えて休める

 
 
繊細で敏感なHSCタイプの子どもは初めての経験には不安を感じやすく、疲れをひといちばい感じやすいため、家庭では心と体をゆっくり休ませることが大切です
 
 
私は息子の「着替えさせて」「おんぶ」などの甘えは100%受け入れ笑顔で対応するようにしました。
 
 
甘えを通して、親子の肌と肌のふれあいが子どもの安心感を高め新生活の緊張を癒すことができます。
 
 
そして、子どもが「休みたい」と言ったら、無理させずに休ませてあげることが大切です。
 
 
息子もひとまず、習い事は全てお休みにし、家庭では好きなことをしてゆっくりする時間を作るようにしました。
 
 
小学校でも、参加する授業や宿題に関しては担任の先生と相談しながら、息子のペースで進めていきました
 
 
またプール授業や授業参観など、どうしても参加したくないものは息子の思いを尊重し、お休みしました。
 
 
このように息子にとって、家庭が安心でき、充電できる場所になったことで、次第に「国語の劇、嫌だけど頑張ってみる」と苦手なことにもチャレンジするようになり、すっかり小学校行き渋りも改善し、元気に通えるようになりました。
 
 
繊細で敏感なHSCタイプのお子さんは小学校という新しい環境や新学期などの環境の変化にすごく不安と疲れを感じています。
 
 
ぜひ、お子さんにとって不安と疲れを癒す接し方で、HAPPYなおうちづくりにしてあげてくださいね。
 
 
 
 
 
 
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執筆者:菅野 美香
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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