子どもがすぐ怒って妹や弟を泣かせて困っていませんか?私もADHDタイプの息子に同じ悩みを感じていました。怒りの感情は誰にでもあることですが、発達障害の特性がすぐ怒る要因にもなっています。そこで、ADHDの子がすぐ怒る理由と私が実践した怒りに巻き込まれないコツをお伝えします。
【目次】
1.すぐに怒る子どもに困っていました…
学校でも家でも何か自分の意に反することがあるとすぐに怒ってしまい、お友達関係やきょうだいとのトラブルが耐えない…こんな状況が続くとお母さんも精神的に疲れてしまいますよね。
家の中の出来事には
「どうしてそんなことするの!」
「すぐ怒らないの!」
「いつも妹を泣かせてばかり!」
と、イライラしてお母さんも怒ってしまう。そんなことが繰り返される日々に罪悪感や無力感など、どうしたらよいの分からなくなることも。
私も同じような経験を何度も繰り返してきました。
ADHDの傾向が強い息子は現在小学校4年生。小さい頃から活発で、おしゃべり。多少のこだわりがありましたが、いつも誰かと一緒に遊んでいる笑顔いっぱいの男の子でした。
そんな息子がすぐ怒るようになったのは、小学校1年生の秋。学校生活で、問題行動を起こすようになってからです。先生に対して暴言を吐く。お友達に食いかかる。
そんな様子に、クラスメイトからは怖いといわれるようになり、学校からの連絡はいつも「○○君をたたきました。」「○○先生に○○しました」ということばかり。
さらに、3歳年下の妹が成長してくると、妹の言ったことや行動に対してすぐに怒るようになりました。
どうしてそんなことでこんなに怒るのだろう? 怒る息子と泣く妹の間に挟まれる日々に、親子3人の時間がいつしかしんどくなり、私の精神面もどん底になっていきました。
そんな私ですが、今ではだいぶ、自分の感情を落ち着かせて対応できるようになっています。
それは、すぐに怒る理由が分かってきたことと息子のゆっくりな成長、私の気持ちのコントロールにあると思います。
まずは、発達障害・ADHDタイプの子がすぐ怒る理由についてお話していきます。
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2.発達障害・ADHDタイプの子がすぐ怒る理由
発達障害を持つこの中には、特性として怒りの感情が湧きやすい子がいます。
定型発達の子と比べると、気持ちをコントロールすることが苦手です。特にADHDは、怒りやすくてイライラしやすいと言われています。
相手の気持ちを読み取るのが苦手で、自分の気持ちを整理する前に行動してしまうことがあり、トラブルを起こしやすいのもADHDの子に良く見られる特性です。
その他にも、「予想外のことへの対応が苦手」「気持ちの切り替えが上手くできない」といった特性もあります。
ですから、すぐに怒ると言ってもお子さんの特性によって理由や原因は様々です。発達障害の子どもだけに関わらす、大人でも怒りの感情のコントロールが上手くできないことがあります。
自分の考えていた予想と異なることが起こると、心の中で混乱したり不満を感じることがあります。その心の中のモヤモヤした感情が、怒りとなって言葉や態度に出てしまう…きっと、経験したことがあるはずです。
発達障害の特性から、こだわりや衝動性による過剰な反応、これまでの嫌な経験から怒りを感じやすくなってしまった、不安が強いといったことから感情のコントロールが苦手となっています。
それが行動として不機嫌になったり、相手に対して暴力的な言動になったりして現れてしまうのです。
我が家の息子が怒りやすくなった要因の一つに、学校でいっぱい怒られたことが関係していると感じています。
「様子を見てほしい」と言われて学校に行くと、「やめなさい」「止まりなさい」など先生の大きな怒鳴り声が息子へと飛ばされていました。
そんな声は息子の悪い行動を助長し逆効果。更に当時の私は、そんな息子に「ちゃんとしないなら学校から帰るよ!」と言って、なんとかみんなと同じようにさせようと必死になっていました。
先生からも、母親からも怒られ続けた息子は次第に暴言を吐くようになり、何か気に入らないことがあるとすぐに怒るようになってしまいました。
学校教育という枠にはまらない息子が怒られ続づけた嫌な経験とADHDというもともと持っている特性がすぐに怒る原因となっていたのです。
つまり、息子を取り巻く環境と特性が怒りやすさを作ってしまったと言うことです。 このような発達障害・ADHDの子のすぐ怒るといった状況には、どのように対応したら良いのでしょうか…
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3.子どもの怒りに巻き込まれないコツ
一緒に過ごす時間が長いお母さんだからこそ、家の中での騒動はできる限り避けたいですよね。それでも、起きてしまう子どもの怒りに対して私がどのように対応したのかお伝えします。
◆怒ったことを注意しない
すぐ怒るのには理由があることが分かると、もしかしたら息子自身もすごく困っているのかもしれないと考えるようになりました。
そうすると、今までのように「そんなことで怒らないの!」とすぐに注意するということが無くなっていきました。
感情をコントロールするのが難しいことが原因で怒りたくて怒っているわけではない子どもにとって注意されることはとても辛いことです。
ですから、怒ってもその行動に対しての注意はしないようにお母さんも意識してみましょう。
◆しばらく話をしないで落ち着くのを待つ
息子が私や妹に怒りを表したときは、その行動に対して何も言わないことはもちろんですが、声をかけられてもしばらくは黙っています。
私の態度に初めは怒りながら「ごめんなさい」「僕が悪い」と私に話をしてほしい一心でのその場しのぎの言葉ばかり。
逆ギレすることも多かったです。 それでも私は一貫して、「落ち着くまでは話はできないよ」と伝えながら、息子が落ち着くまで待つことを続けました。
子どもを無視するのは良くないことですが、我が家の場合は私に無視されることで
「お母さんは今、嫌な気持ちになっている」
↓
「自分が妹をなかせたから」
↓
「妹に悪いことをした」
と自分で落ち着いて振り返ることができるようになっていきました。
私が行ったことは
◆怒ったことを注意しない
◆しばらく話をしないで落ち着くのを待つ
この二つです。
最初は「どうしてお母さんはお話しないと思う?」と「なんで妹は泣いている?」と一つ一つ問いかけをして、振り返りをしていました。ですから、すごく時間がかかりましたし、正直なところ疲れる対応でした。
しかし、少しずつ落ち着くのが早くなっていくと、私の問いかけが減っていき、自分から「僕が悪かった」と言うようになりました。
そして今では、すぐに怒ってしまっても黙って自分の心と対話している様子が見られ、私が介入しなくても自分から「ごめんね」と言えるようになっています。
息子の場合は、発達障害による「こだわり」や「マイルール」からすぐ怒ることが多いので、妹にとっては理不尽なことが多いです。
発達障害の特性がすぐ怒ることの原因になっていると、子ども自身も我に返ったときに心に傷を負っています。
だからこそ、子どもを強く攻めるような言葉をかけてはいけないと思います。
怒りたくなくても怒ってしまった、どうして怒っちゃうんだろう…そんな息子の困りごとに気がつくのが遅かったので、ここまでくるのに、だいぶ時間はかかりました。だけど、ゆっくりでもちゃんと成長していくと実感しています。
すぐに効果が出るわけではありません。ゆっくり時間をかけて親子で心を成長させていく気持ちが大切です。
焦らずに、子どもの成長の芽を伸ばしていきましょう。
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執筆者:さとう みな
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)