不登校女子の「好き」を応援したら予想もしない中学受験合格を勝ち取った逆転ストーリー

 

子どもに「学校行きたくない」と言われたらみなさんどうされますか?不登校の子どもの対応を理解していた私がおうち時間で娘の自信を育てると…今回は想像もしていなかった中学受験挑戦から合格まで娘の逆転ストーリーをお伝えします。
 

【目次】

 

                            

1.子どもが「学校に行きたくない」と言ったら?」まずは心の充電を優先する

 
 
朝、突然、「学校行きたくない」と言われたらみなさんどうされますか?私の娘は小学5年生の秋に「学校行きたくない」と言って不登校になりました。
 
 
元をたどればコロナ休校明けから学校に行くのを辛そうにしていたので、なんとなくそんな日がくるかもしれないと心の中で予想はしていたので
 
 
「学校行きたくない」と言われた朝も、あっさりと「そっか。いいよ」ということができました。
 
 
「学校行きたくない」と言われた時になぜ理由を聞こうとしたり
 
「お母さんと一緒だったら行ける?」と諭そうとしたり
 
「行った方がいいよ」と説得しなかったかと言うと
 
 
私は言葉がどもる吃音の専門家なので、吃音の子の登園・登校しぶりの対応と発コミュ(発達科学コミュニケーション)の中のたくさんの不登校の記録をよく知っていたからです。
 
 
 
 
吃音の子は学校で悪気なく話し方について指摘されて、辛い経験をする子がいます。そんな子が「学校に行きたくない」と言ってきた場合は、理由を聞かずに休ませてあげてください、とお願いしています。
 
 
学校に行きたくない理由というのは、決して明るい話ではありませんよね。話すのも辛いってことがあります。
 
 
まずは根掘り葉掘り聞くのではなく、気持ちが回復するまで、安心できるお家でゆっくり過ごすことを優先したんです。
 
 
娘に好きなことを好きなだけさせて心の充電をして、話せるようになったら話してもらおうと思っていました。
 
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2.メディアづけは想定内。子どもが飽きるまで待つ

 
 
予想通り、娘はゲームと動画にはまりました。 私が残業があるフルタイム勤務だったので、ひどい時には12時間家を空けてしまうことがありずっと家にこもってメディアづけになっていました。
 
 
メデイアづけの生活を許した理由は2つです。
 
 
もともと聴覚過敏があり、怖がりの娘なので1人で家にいるとちょっとした外の音に怖がってしまい、昼間っからカーテンを閉めて陰気にすごしてしまうことがあったからです。
 
 
 
 
そしてもうひとつは、発コミュの数々の記録から不登校になって一時的にゲームや動画にはまってもそのうち飽きて別のことをしたがるということを知っていたからです。
 
 
だったら、あきるほどメディアづけにして早く別のことに気を向けさせようと思い、Switchとノートパソコンを買い与え、オンラインスクールにも入れました。
 
 
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3.おうち時間が学びの時間変わる!好きを応援して自信をつける

 
 
娘はメディアづけの生活に半年ほどで本当に飽きてしまったんです。オンラインスクールも通わなくなり、すぐに辞めてしまいました。
 
 
その代わりに娘が始めたのは「お料理」
 
 
もともと小学校3年生からお味噌汁作りをしていたのですが、私の残業が増え帰りが遅くなると、おかずを1品、2品と作るようになりました。
 
 
レシピ動画をみることにはまって連日、コウケンテツさんの料理が食卓に並ぶようになったんです。
 
 
 
 
いつの日からか仕事から帰ると夕食が用意され、キッチンも綺麗に片付けられているお家になり、私はただ食べて褒めるだけの人になりました。
 
 
「どうやって作ったの?」などとレシピを教えてもらったり、「美味しいね」と感謝の言葉を伝えて娘との会話を増やし、どんどん自信をつけていきました。
 
 
家にひきこもっていた娘が、作りたい料理のために自分のお小遣いでスーパーまで食材を買いに行くようになり少しずつ行動範囲が広がっていきました。
 
 
その間、お勉強はタブレット教材のみ。特に私は何も言いません。 タブレット教材をしばらくおやすみする時もあれば、一気に大量にする時もありました。
 
 

4.思いがけない変化!自信をつけた娘が自ら学びたい!

 
 
 私は勉強なんてできなくてもいいから何か一つ得意分野を持たせようと、料理することを応援し、週末には娘の興味のある科学博物館などいろんなところに連れて行ってきました。
 
 
そんなふうに学校や勉強以外のところに目を向けていた私。
 
 
ところが、小学6年生の1学期に娘から「学校には行きたくないけど、勉強したい。賢くなりたい。困っている人の力になりたい。塾に行きたい」と言われてしまったのです。
 
 
今まで塾の話題なんて1度もしてきませんでしたし、私が狙っているところとは180°違うところでした。
 
 
とは言え、不登校になってから初めて希望らしい希望を聞くことができたので、すぐに塾を検索し個別指導塾に行くことになりました。
 
 
夏休みも夏期講習に参加し、週3日欠かさず通っていました。すると秋には「塾の壁に『受験』っていっぱい貼ってあるんだけど受験すれば中学は選べるってこと?」と言い出したんです。
 
 
 
 
中学受験なんてもっと考えたことがなかったので、本当に驚きました。ですが、「確かにそうだね。中学は選べるね。」と娘の考えに瞬間的に賛成していました。
 
 
それが10月の話です。2月1日の試験に向けてたった4ヶ月の受験生になりました。
 
 
娘は週6日、毎日6時間以上塾に通い、勉強しました。 算数が好きだとは思っていましたが、塾に迎えにいくと「今日は◯◯算を習ったよ。すっごく面白かった。」と喜んでい姿を見せてくれました。
 
 
そして2月1日の受験本番。合格率30%と厳しい予想だった学校を受験しました。それも彼女がその学校以外、行きたくないと言ったからです。
 
 
試験が終わったあとの彼女の一言が忘れられません。「楽しかった〜。算数の問題が。」と。どこまでもマイペースな娘ですが、結果的に志望校に一発合格することができました。
 
 
そして、あんなに学校嫌いだった子が合格したことをきっかけに卒業までの間、時々学校に行くことができ、卒業式の練習にも参加して式にも参列することができました。
 
 
中学に入学してからは、自宅から少し遠い学校なため毎朝6時台には家を出ています。7時間授業、週6日登校でも嫌がらず、4月は登校することができました。
 
 

5.子どもにあらゆる選択肢を用意して置くことが大事

 
 
私は発達凸凹のある娘に対して、みんなと同じようでなくていい、彼女の長所を尖らせて最終的に成功させればいい!と思っていました。
 
 
塾や中学受験に対しては「子どものうちは勉強より遊びが大事」ぐらいに思っていたので私から塾や受験を提案することもありませんでした。
 
 
私が尖ってしまっていたんです。
 
 
今になって思うことは、自分の思考の範囲で考えると見落としてしまうことがたくさんあるということです。
 
 
自分の価値観は一旦おいておいて、子どもにありとあらゆる選択肢を用意しておくことって大事だなぁとつくづく感じました。
 
 
 
 
体験学習もムダにはなっていないと思いますが、塾や受験についても娘から言われて慌てて調べたのでかなりばたついてしまいました。
 
 
不登校になっても今はいろんな学びの場があります。塾にもいろんな塾があります。
 
 
お子さんがもし「学校に行きたくない」と行ってきたとして、学校が苦痛な場の何ものでもないとなった場合、いろんな選択肢があるのでお子さんと一緒に試されると良いと思います。
 
 
まずはしっかりお家で充電してからですよ!
 
 
 
 
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執筆者:おざわつきこ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
 
 
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