4歳で絵が描けないのは発達障害?顔が描けない・ぐちゃぐちゃな理由と対応

4歳で絵が描けない、顔が描けないと「発達障害?」と不安になりますよね。ですが、4歳で絵が描けないだけでは発達障害とは限りません。ぐちゃぐちゃな理由とおうちでできる対応をわかりやすく解説します。

【目次】

 
 

監修者:吉野加容子

発達科学コミュニケーション創始者/パステル総研主宰/発達科学ラボ代表

 

脳科学をベースに、発達障害・発達グレーゾーンの子どもの発達支援を専門とする。広島大学教育学部卒業後、東京学芸大学大学院修士課程、慶應義塾大学大学院博士課程で学び、民間企業での脳科学研究、医療機関での発達支援、大学での教育に従事。

 

15年以上にわたり発達に悩む親子と向き合う中で、「子どもの発達を本当に伸ばすのは、家庭での365日の関わりである」という結論にたどり着く。

 

病院や学校だけでは支援が届きにくい発達グレーゾーンの子どもたちに対して、家庭で再現できる支援を確立するため、脳科学・教育学・心理学を融合した独自メソッド「発達科学コミュニケーション」を開発。

 

これまでに数多くの親子の変化を生み出し、“ママが変われば子どもが変わる”という発達支援の新しい当たり前を広げている。

著書に『発達障害とグレーゾーン 子どもの未来を変えるお母さんの教室』『脳を育てる親の話し方』『脳が喜ぶ子育て』など。

 
 

1.4歳で絵が描けない・顔が描けないのは普通?発達障害なの?

 
 
4歳のお絵描きレベルは、どれくらいが普通なのでしょうか。
 
 
「うちの子はまだ顔が描けないけど大丈夫?」
「4歳なのに絵がぐちゃぐちゃで心配…」
 
そんな不安を感じる方は少なくありません。
 
 
兄弟がいなかったり、同じ年齢の子の絵を見る機会が少なかったりすると、何歳でどんな絵を描けるのか分かりにくいですよね。
 
 
幼稚園の参観会などで、他の子の絵を見て驚いたことがある方も多いのではないでしょうか。
 
 
一般的には、3歳頃に丸の中に目や口があるような「顔」の絵を描ける子が増えてきます。
 
 
そして4歳頃には、人の顔から手足が出ているような絵を描く子もいます。
 
 
ただし、4歳で絵が描けないからといって、すぐに発達障害とは言えません。
 
 
絵の発達にはかなり個人差があります。また、発達に特性のある子どもには、次のような苦手さがあることがあります。
 
  • 手や体を動かすことが苦手
  • 目で見た情報を理解したり覚えたりするのが難しい
  • 全体より細かい部分に目が向きやすい
 
 
こうした特性があると、
 
  • 顔のパーツが足りない
  • 体のバランスが悪い
  • ぐちゃぐちゃに見える
  • 「下手」に見える
 
 
といったことが起こりやすくなります。
 
 
でも、絵が描ける・描けないだけで発達障害かどうかを判断することはできません。
 
 
ASDやADHDの特性がある子の中には、絵が苦手な子もいれば、反対にとても得意な子もいます。
 
 
大切なのは、「描けるかどうか」だけで決めつけるのではなく、その子がどこでつまずいているのかを見ることです。
 
 
4歳で絵が描けない子どものお絵描きイメージ
 
 

こんな様子があるときは「絵が苦手」のサインかもしれません

 
  • 顔のパーツがうまく描けない
  • 人の絵になる前にぐちゃぐちゃで終わる
  • 何を描いていいか分からず止まってしまう
  • 途中で立ち歩いてしまう
  • 「ママ描いて」と言うことが多い
  • 描くこと自体を嫌がる
 
 
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2.4歳で絵がぐちゃぐちゃ・立ち歩く…発達障害の可能性はある?

 
 
4歳で絵がぐちゃぐちゃだったり、お絵描きの途中で立ち歩いたりすると、「発達障害なのでは?」と不安になる方もいるかもしれません。
 
 
ですが、こうした様子があるからといって、すぐに発達障害と決めることはできません。
 
 
その背景には、描き方が分からない、うまくできなくてつまらない、集中が続きにくいといった理由が隠れていることもあります。
 
 
うちの息子は、ADHD(注意欠如・多動症)の特性があるやんちゃキッズです。
 
 
ADHDの子には、たとえば次のような特徴が見られることがあります。
 
 
集中が続きにくい
じっと座っているのが苦手
やりたいことを優先しやすい
 
 
息子も4歳の頃、お絵描きの時間がとても苦手でした。
 
 
保育園でのお絵描きでは、ぐちゃぐちゃっと描いてすぐに終わり。
みんながまだ描いているのに立ち歩いたり、おもちゃで遊び始めたり…。
 
 
先生にも「お絵描きの時間だけこうなんです」と言われたことがあります。
 
 
でも、家で見ていると、描くこと自体が嫌いなわけではなさそうでした。
 
 
「丸を描いて」と言えば描くし、
「お母さんが先に描いて」と言って、私の描いたものを見たがることも多かったのです。
 
 
そこで気づいたのが、
 
 
もしかしたら“描き方が分からないだけ”なのでは?ということでした。
 
 
4歳で絵が描けない子の中には、
 
 
描きたい気持ちはある
でもどうやって描けばいいか分からない
うまく描けないからつまらなくなる
という子がとても多いです。
 
 
つまり、立ち歩きや集中できなさの背景に「分からない」「できない」「つまらない」が隠れていることもあるのです。
 
 
4歳で絵がぐちゃぐちゃになりやすい子の様子
 
 
 
 

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3.4歳で絵が描けない子におすすめのサポート方法

 
 
4歳で絵が描けない子に必要なのは、「もっとちゃんと描いて」と言うことではありません。
 
 
4歳で絵が描けない子は、練習不足というより「どう描けばいいか分からない」ことが多いので、まずは楽しく描ける土台を作ることが大切です。
 
 
まずは、絵を描くことが楽しいと感じられることを目指しましょう。
 
 
 
ここでは、おうちでできる2つのサポートをご紹介します。
 
 

◆①ぐちゃぐちゃな絵でも、まずは“描いたこと”を認める

 
 
一見ぐちゃぐちゃに見える絵でも、子どもの中では何かを描いていることがあります。
 
 
実際に、息子の絵を見て「何を描いたの?」と聞いたら、
 
 
「洗濯機を描きたいんだけど…」と言われたことがありました。
 
 
親から見るとただの丸や線でも、 子どもの中にはちゃんとイメージがあることも多いのです。
 
 
そんなときは、
「それ描いたんだね」
「この色、いいね」
「ここ大きく描いたんだね」
など、具体的に見えたことを言葉にしてあげるのがおすすめです。
 
 
「上手だね」だけよりも、“見てもらえた”“分かってもらえた” という安心感につながります。
 
 
まずは、描いたことそのものを認めることから始めてみてください。
 
 

◆②顔や人の絵は「描く順番」を教えると描きやすくなる

 
 
絵が描けない子の中には、描きたいけれど、どう始めればいいか分からない という子がたくさんいます。
 
 
そんな子には、描く順番を教えることがとても効果的です。
 
 
たとえば、
まず丸を描く
丸の中に目を描く
口を描く
そのあと手足を描く
 
というように、順番を分けて見せるだけでも描きやすくなります。
 
 
私は100円ショップで買った『絵がうまくなるブック』のような本を使って、 絵描き歌のように「順番どおりに描く」ことを息子に教えました。
 
 
すると、描き方が分かるようになってから、息子は夢中になっていろいろな絵を描くようになりました。
 
 
4歳の頃は顔も描けなかった息子も、5歳になる頃には人の絵を描けるようになっていました。
 
 
もちろん、すぐに自由自在に描けるようになるわけではありません。
 
 
でも、「描けた!」という経験が、お絵描きの楽しさにつながっていくのです。
 
 
4歳の顔の絵から人の絵へ発達した例
 
 

4.頭足人とは?4歳の絵の発達の目安と考え方

 
 
4歳頃の絵の発達の目安として、「頭足人(とうそくじん)」という言葉があります。
 
 
これは、顔からそのまま手足が出ているような人の絵のことです。
 
 
発達心理学では、4歳頃にこうした絵を描き始める子が多いとされています。
ただし、これはあくまで目安です。
 
 
頭足人が描ける・描けないことだけで、発達障害かどうかを判断することはできません。
 
 
4歳で頭足人が描けないからといって、すぐに発達障害とは言えませんし、逆に描けていても他に困りごとがある場合もあります。
 
 
また、4歳の絵には次のような特徴が見られることがあります。
 
  • 丸や線を中心に表現する
  • 顔のパーツが増えてくる
  • 人の絵が「頭足人」になることがある
  • 描けるものと描けないものに差がある
 
 
4歳の絵はまだ発達の途中なので、描ける日と描けない日があるのも自然なことです。
 
 
ただ、顔や人の絵が苦手な背景に、
 
  • 見てまねすることの苦手さ
  • 手先の不器用さ
  • イメージを形にする難しさ
 
が隠れていることはあります。
 
 
大切なのは、
「今、何が苦手なのか」
「どうすれば描きやすくなるか」
に目を向けることです。
 
 
4歳で絵が描けない、顔が描けない、ぐちゃぐちゃな絵ばかり…。
そんな様子があると、不安になりますよね。
 
 
でも、絵が描けないことには理由があり、描き方が分かることで描けるようになる子もたくさんいます。
 
 
まずは、
  • ぐちゃぐちゃな絵でも認める
  • 描く順番を見せる
 
この2つから始めてみてください。
 
 
「描けない」から「描いてみたい」に変わると、お子さんの表現の世界はぐっと広がっていきますよ。
 
 
4歳の絵の発達の目安と、おうちでできる関わり方を動画でも解説しています。サクッと知りたい方は、こちらも参考にしてみてください。
 
 

4歳で絵が描けないときによくある質問

Q. 4歳で顔が描けないのは発達障害ですか?

A. 顔が描けないことだけで発達障害とは言えません。4歳では絵の発達に個人差が大きく、描き方が分からないだけのこともあります。顔のパーツの理解、見てまねする力、手先の動かしにくさなどが影響している場合もあります。
 
 

Q. 4歳でぐちゃぐちゃな絵ばかりでも大丈夫ですか?

A. ぐちゃぐちゃに見えても、子どもの中ではイメージがあることがあります。まずは「何を描いたの?」と聞いてみることが大切です。描くことを楽しめるようになると、少しずつ形のある絵につながることもあります。
 
 

Q. 頭足人が描けないと遅れていますか?

A. 頭足人は4歳頃によく見られる絵の一つですが、描けないからといって問題があるとは限りません。頭足人はあくまで目安であり、絵の発達には個人差があります。
 
 
 
 
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執筆者:いぐち ゆか
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)

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