発達障害・ADHDのお子さんがルールのある遊びが苦手で友達の輪に入れないことはありませんか?集団生活でルールを守り友達と関わってほしいとお母さんは願いますよね。今回はルールが理解できるようになり、友達と遊べる秘策をお伝えします。
【目次】
1.ルールが理解できない…1人で遊んでいる我が子が心配
2.発達障害・ADHDの子どもがルールの理解が苦手な理由
3.お家でできるゲームを使った理解のトレーニング
1.ルールが理解できない…1人で遊んでいる我が子が心配
私の息子は幼稚園に入園して集団生活がスタートしても、友達と一緒に遊ばす、集団行動が苦手なタイプでした。
同年齢の子ども達と遊ぶよりも、先生や大人と一緒にいることを好んでいました。友達が何かをして遊んでいても、我関せずという感じで、一人で遊んでいる場面を多く見ました。
私は「どうして友達と遊ばないのかな?」と不思議に思っていました。
幼稚園年長の頃になると園の先生から「○○君はドッチボールなどの集団遊びに参加しないんです」と言われるようになりました。
先生がおっしゃるには「ルールがわからないからやりたがらないのでは」ということでした。
本人から話を聞くと
・「ルールがわからない」
・「ルール通りにドッチボールをしたくない」(自分の思うように遊びたい)
と言っていました。
ルールが理解できないし、ルールに従うのが嫌!それが息子が集団遊びに参加しない理由でした。
幼稚園の先生には、「ルールをわかりやすく伝えてください」「誘ってもらって本人がやりたいと言った時だけ、一緒にさせてください」と伝えていました。
結局、幼稚園に在園している間はルールのある遊びにはほとんど参加しませんでした。
小学校に入学してからも一人で遊んでいることが多く、親からすると友達と一緒に仲良く遊んで欲しいと思っていました。
2.発達障害・ADHDの子どもがルールの理解が苦手な理由
幼稚園や小学校低学年のお子さんは理解の脳の発達はまだ未熟なので、ルールの理解を焦る必要はありません。
発達障害のお子さんはルールを理解することが難しいだけでなく、脳の特性からルールの理解や守ることが苦手になっている部分もあります。
・不注意:注意がそれてしまい、ルールを聞き逃してしまう
・多動:自分のペースで動いてしまい、ルールに従えない
・衝動的:気になることがあると気持ちがそちらに向いてしまい、ルールを無視してしまう
・対人関係の問題:他の人とペースが合わせない、空気がよめない
このような理由でルールが守れないこともあります。
友達関係についてはこちらの記事も参考にしてください。
とはいえ、学校生活や友達との遊びの中でルールに従う場面が多くあります。
できればルールの理解ができるように手助けしてあげたいですよね。
3.お家でできるゲームを使った理解のトレーニング
小学生低学年ころから「ルールの理解」の脳は少しずつ発達してきます。
遊びながらルールの理解の脳を発達させるために、ゲーム(ボードゲーム、カードゲーム)をおススメします。
ゲームにはルールを理解するための要素がたくさんあります。我が家でどのようにゲームを活用していたかご紹介しますね。
◆順番を守る
「僕は〇番」「次は妹」と自分の順番を理解することで、みんなの順番を理解することができうようになりました。
◆勝ち負けがわかるようにする
負けると怒るような幼稚園のころは勝たせて大丈夫です。
年齢が上がり勝ち負けがわかるようになれば、自分より強いお母さん、自分より弱い下の子とすることで、自分だけが勝つのではないと理解できるようになりました。
◆ゲームの幅を増やす
ゲームの種類の幅を増やすことでいろいろなルールに触れることができます。
多い方が勝ち、点が低い方が勝ち、なくなったら勝ち、早い方が勝ちなど、勝敗の決め方が違うゲームをすることで、ルールの理解の幅が広がりました。
オセロやはげたかのえじき、UNO、モノポリーなど、いろいろなゲームに挑戦して楽しかったですよ!
またルールの理解を促すために、息子が理解できるように話をしました。
・息子がわかることばに置き換えて言う
・耳だけでなく視覚から伝えるために、付属の説明書の図やカードを使用して説明する
小学3年生からはソフトボールを始めたので、体験しながらルールの理解が深まるようになりました。
しだいに息子は昼休み、友達とルールのあるサッカーができるようになってきました。
ルールの理解を促すために、お母さんがお家でサポートできることがあります。
ぜひ家族と楽しみながら、ルールの理解を高め、ルールを守って楽しく学校生活が送れるようにしましょう。
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執筆者:石井花保里
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)