子どもたちとお買い物に行くと、あれもこれも欲しがるので一緒に行くのがしんどい…。子どもたちのその衝動をおさえるのは、脳の仕組み上難しいのです。でも、諦めないでください!我が家で試した楽しく乗り切る秘策をご紹介します!
【目次】
1.あれもこれも買いたい衝動が抑えられない子どもたち
あれが欲しい!あれ買って!これも買って!
お買い物に行くと、目につく物をあれもこれも欲しがる子どもたち。
時には座り込んだり、泣いて要求してきたりと、いっしょにお買い物に行くのをしんどく感じたりしていませんか?
我が家には9才の息子と5才の娘がいます。息子はだいぶ落ち着いてきたものの、娘の買いたい欲求がそれはそれはすごいんです。
欲しい物を手に入れてもまだまだ欲しがるし、一度ねらいを定めた物は手に入れるまであきらめません。
お買い物に行った時に、泣いてねばる娘をなだめるのが恒例行事のようになっています。
これまでお買い物に行くたびに、何回「ダメ!」って言ってきたことか…。
なぜ、子どもたちはなんど言ってもやめてくれないのでしょうか?それは、脳の仕組みに答えがあります。
2.やめろと言われてもなかなかやめられない脳の仕組み
脳は寝ている時も休まずに、24時間常になにかしらの処理をし働き続けています。
そんな脳に対して、動きを止めるようにさせるのはとても難しく、いちどやり始めたことを止めることは簡単にはできません。
特に、脳は楽しいことや気持ちいいことが大好きなので、そんなことを途中で止めるのは至難のわざなんです。
そういうわけなので、いちど「あれが欲しい!」という衝動にうごき始めた脳の働きを止めることは、脳の仕組みとしてはかなり無理のあることなんです。
では、やっぱり毎回毎回「買いたい攻撃」と闘いつづけるしかないのでしょうか?
闘って勝つか負けるか、そういう展開になる前に我が家が試したお買い物体験をご紹介します!
3.衝動を抑えつつ達成感を味わわせてあげられるお買い物体験
先ほどご説明したように、脳にはいちどやり始めたことを止めることが難しいという特徴と、楽しいことや気持ちいいことが大好き、という特徴があります。
ですから「あれが欲しい!」という衝動を処理し始める前に、別の楽しいことを処理させればいいのでは?と考えました。
名付けて「ときめきお買い物ミッション」です!
きっかけは、子どもたちがYouTubeで観た海外のお菓子を買いたがったことでした。
それまでにも、そのたぐいのお菓子を買ったけど味が好みじゃなくてあまり食べなかった、ということが何度かありました。
今回もまたそうなるんじゃないかという想いと、子どもたちには楽しく暮らしてほしいという想いに葛藤しました。
◆子どもたちに与えたミッション
その時にこのミッションを思いついたのです。子どもたちに与えたミッションは以下の3つです。
①心ときめくもの・食べられるものだけを買う
(お金が余っていてもそれ以外は買わない)
②二人で仲良く相談しながら買う
③予算を決めて、自分で計算してお買い物をする
子どもたちに、
「このミッション、コンプリートできるかな?」
と投げかけたら、キラキラした目で
「ぜったいコンプリートしてやる!」
と、見事に作戦がはまった瞬間でした!
◆ミッションをクリアするためにがんばる子どもたち
息子と娘がそれぞれお小遣いから1,000円ずつ出しあって、目的のお店へ連れて行ってあげました。
海外製のお菓子には、子どもたちが思わず買いたくなる見た目の物がたくさんあります。
鮮やかな色使いのもの、キラキラしてるもの、哺乳瓶や目玉など何かの形を模したものなど。
「これは見た目重視で美味しくなさそうだな」と思ったりしても息子がミッションリーダーなので、親は手出し口出しはいっさいせず、ただ見守るだけです。
そうすると、だんだん子どもたちに変化が現れました。
たとえば娘が「このユニコーンのお菓子ほしい!」と「心ときめくもの」の基準をクリアしても、兄が確認して「これピーチ味だよ。〇〇(娘)はピーチ味嫌いだからだめだね」と「食べられるもの」の基準をクリアしてないので棚に戻します。
ミッション進行中なので、娘も駄々をこねません。
そうやって、みごとな連係プレーで、
ミッション① 心ときめくもの・食べられるものだけを買う
ミッション② 二人で仲良く相談しながら買う
クリアです!
そのように二人で仲良く相談して、息子はいっしょうけんめい電卓で計算して、いざレジへ。
レジに表示された合計金額は予算内におさまり、ミッション③ 予算を決めて、自分で計算してお買い物をする、もクリア!
子どもたちは「ときめきお買い物ミッション」をコンプリートしました!
◆想定外に得られたこと
このお買い物体験ですが、元々は衝動で無駄な買い物をしてほしくないという想いから企画したものでしたが、想定外に得られたことがありました。
それは、
①親から任されてるからちゃんとやろうという責任感の芽生え
②妹から頼られる喜び
③ミッションを達成した時の達成感
ということです。
そして不思議なことに、それ以来海外のお菓子の「買いたい」攻撃はおさまりました。
これはおそらく、今までは「ときめくもの」という基準だけで買いたがっていた子どもたちが、自分たちで「食べられるもの」を考えながらお買い物をしたことで、新たな価値基準が備わったからだと思います。
子育てのピンチは、新しい価値観との出会いのチャンスでもあります。子どもからの「買いたい」攻撃にお悩みの方は、ぜひいちど試して、子どもたちに楽しい体験をさせてあげてくださいね!
子どもの癇癪に困り果てているママ!対応策をご紹介しています!
執筆者:大谷聡志
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)