繊細な子は親のせいとは言わせない!完璧主義・神経質が和らぐ3つの対応

 

「繊細な子は親のせい?」と感じているママへ。完璧主義や神経質が和らぐのは“関わり方”を変えた瞬間から。自分の失敗が許せない!失敗が怖い…このままではお互いに辛いですよね。親が変われば必ず子どもも変わり、親子で生きやすくなりますよ。
 

【目次】

1.失敗が怖い!繊細な子の完璧主義に疲れた…
2.子どもが神経質な原因や完璧主義は親のせい?
◆細かいところまで指摘している
◆できたときにだけ褒めている
3.繊細な子の完璧主義や神経質さが和らぐ3つの対応
◆①気持ちを楽にする「ま、いっか!」を身に付ける
◆②失敗しても大丈夫!と思わせるママの対応
◆③本人に考えさせる!捉え方を変える会話術
4.繊細な子が変わった!完璧主義が和らいだ息子

 
 

1.失敗が怖い!繊細な子の完璧主義に疲れた…

 
 
神経質で完璧主義!繊細な子どもが失敗するたびにキレて、癇癪を起こすなんてことはありませんか?
 
 
実は、繊細な子でも神経質になる原因を理解し、親の対応を変えるとで、子どもの完璧主義や神経質さは和らぐんです!
 
 
神経質な子どもを持つと、常に失敗しないように先回りの対応をしないとならず、毎日の生活が本当に大変ですよね。
 
 
どんなに気を付けたとしても、神経質で完璧主義な子どもって、すぐキレる…。
 
 
私も半年前まで、神経質な我が子が完璧主義なせいで、常に緊張感のある生活をしていました。
 
 
現在小学2年生になった息子は、小学校に入学して3日目から行き渋り、1学期は母子登校をして、2学期からは不登校になりました。
 
 
 
 
不登校になった息子はどんどん神経質になっていき、日常生活にも大きな支障が出るようになっていました。
 
 
その中でも一番家族を困らせたのは、元々持っている完璧主義な性格が日に日に強くなったことで、些細な失敗にもすぐキレること、その度に暴言暴力が出てしまうことでした。
 
 
・知育菓子の粉など少しでもこぼしたら、ママのせいにする
 (自分以外は触れていなくても、人のせいにする)
 
・ゲーム中自分の失敗も人の失敗も許せない。一つでもコインを取り逃がしたら激怒。
 
・本当はやってみたくても、完璧主義なせいで「失敗が怖い!」と不安が強く、最初からやりたくないとキレる。
 
 
このように、息子は神経質になったことで、自分の失敗が許せないため、何でも人のせいするようになりました。
 
 
「ママのせいだ!死ね!」などと暴言を吐いたり、家族を殴ったりするようになってしまいました。
 
 
「繊細な子」はもともと、音・光・人の表情・言葉などの刺激を深く受け取りやすく、失敗=危険と強く結びつけやすい特徴があります。
 
 
だからこそ、同じ出来事でも「怖さ」や「緊張」を感じやすく、完璧主義的な行動で自分を守ろうとするのです。
 
 
親がこのメカニズムを理解しておくと、毎日の対応がグッと優しく戦略的になりますよね。
 
 
この記事では、繊細で経質な子どもが穏やかになる親の対応をしっかりお伝えします。
 
 
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2.子どもが神経質な原因や完璧主義は親のせい?

 
 
神経質・完璧主義な原因は、こだわりが強いなどの元々の気質や特性でもあります。
 
 
しかし、子どもが神経質・璧主義が強くなる原因は、親せいとも言える場合があるのも事実です。
 
 
実は私も振り返ってみると、神経質な人間でした。
 
 
細かいところが気になり、完璧を求めてしまう、失敗が怖い…
 
 
そう!私も明らかに完璧主義だったのです!
 
 
そんな私は、子どもに対しても無意識に完璧を求める声かけになってしまっていたのだと気付きました。
 
 
 
 
 

◆細かいところまで指摘している

 
 
それまでの私は、細かいところまで指摘してしまっていました。 たとえば…
 
 
「ここ、もう少し丁寧に書いたら?」
 
「ちょっとはみ出してるよ!」 
 
「まだ、全部できてないよ!」 
 
 
このように、できていることではなく、できていないところばかりに注目して、完璧を求める声かけをしていました
 
 
これでは、些細な失敗が怖くなるのも頷けますよね…
 
 

◆できたときにだけ褒めている

 
 
 できたときにだけ褒めてしまっているなんてことはありませんか?
 
 
「全部できたね!」
 
「すごい!上手にできたね」 
 
 
このように、できたときにだけ褒めていると、全部できないとダメ、上手にできないとダメなんだと感じてしまいます。
 
 
こんな声かけをしていると、繊細な子はさらに完璧主義になってしまいますよね。
 
 
しかし、繊細な子が神経質・完璧主義になったのは親のせいだった…と自分を責めるのではなく、気質×環境×学習(声かけ・経験の積み重ね)の相互作用で強まったものと捉えてみませんか?
 
 
そう捉えれば、今後の親の関わりを変えることで、子どもの反応は必ず和らいでくると、前向きになることができます。
 
 
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3.繊細な子の完璧主義や神経質さが和らぐ3つの対応

 
 
子どもに気持ちを楽にする言葉を教え、失敗に対する捉え方を変えてあげることで、完璧主義や神経質さが和らぎ、子どもが穏やかになっていきます!
 
 
私が実践した”失敗が怖い”神経質な子どもとママが、一緒に完璧主義を和らげる効果的な方法を3つご紹介します。
 
 

◆①気持ちを楽にする「ま、いっか!」を身に付ける!

 
 
「ま、いっか!」という絵本を読み聞かせして、親子で一緒に「ま、いっか!」を繰り返し言うことで、言葉を生活に定着させていきます。
 
 
この言葉が定着すると、子どもに「ま、いっか」と言う選択肢ができ、自分で気持ちを楽にすることができるんです!
 
 
みなさんは、「ま、いっか!」という絵本をご存じでしょうか?
 
 
この絵本は、主人公のおじさんが朝から晩まで、次から次へと失敗を繰り返します。
 
 
でもその度に「ま、いっか!」と、落ち込むことなく、思いのままに楽しく過ごしている様子が描かれています。
 
 
最初から最後までとても楽しいお話なので、繊細な子どもだけでなく、どんな子どもにもおすすめできる素敵な絵本です。 
 
 
作:サトシン 絵:ドーリー 出版社: えほんの杜
 
 
 
 
 

◆②失敗しても大丈夫!と思わせるママの対応

 
 
失敗した時に、わざと解決策を口に出しながら対処する姿を見せることで、失敗しても大丈夫!解決できるんだ!と伝えていきます。
 
 
失敗した時の親の対応こそ、子どもの失敗が怖い!を変えるチャンスなんです!
 
 
子どもが水をこぼしちゃった、ママが忘れ物をしちゃったなど、日常の親子の些細な失敗の際に…
 
 
「こういうこともあるよね。でもこうすれば大丈夫だよね!」
 
 
このように、失敗なんて大したことない!と子どもが思えるように、親は笑顔で対処することを意識しましょう。
 
 

◆③本人に考えさせる!捉え方を変える会話術

 
 
本人が失敗について考え、事実を言語化することで、その失敗が気にするほどのことではないと捉えられるようになります。
 
 
工作での失敗やゲームでの失敗など、本人に考えさせる会話を意識しましょう!
 
 
私が実際に息子の捉え方を変えるのに成功した、テレビゲーム中の会話の一例です。
 
 
ママ:ごめん!ママ、さっきのコインが取れなかったんだけど、このステージはクリアできなくなっちゃうのかな?
 
 
息子:いや、あのコインは取らなくてもクリアできるよ!コインはクリアには関係ないから大丈夫。
 
 
こんな会話をして、本人が起きた失敗について冷静に考え、言語化することで、失敗への捉え方が変わっていきました。
 
 
その失敗が気にするほどのことではないと捉えた後は、子どもはキレなくなりますよ。
 
 

4.繊細な子が変わった!完璧主義が和らいだ息子

 
 
お伝えした3つの対応を継続し、私が失敗に対して寛容な姿勢を見せていったことで、息子の”失敗が怖い”という気持ちは薄れていき、完璧主義が和らいでいったんです!
 
 
ある日、私が息子に目玉焼きを作ってあげた時、卵の黄身がグチャっと崩れてしまいました。
 
 
神経質な息子は、崩れた目玉焼きは絶対に嫌がるだろうと思い、「目玉焼き失敗しちゃったから、これはママの分にして、新しいのを作ってあげるね」 と声をかけると…
 
 
「こんなの全然失敗じゃないでしょ!食べたら一緒だし美味しいからもう一個作って」と、息子が言ってくれたのです。
 
 
この時は、人の失敗も受け入れられるようになっていたこと、本人が些細なことを失敗と捉えなくなったことにとても感動しました。
 
 
 
 
また、失敗が怖いため、常にキレながらやっていたゲームの最中でも「ま、いっか!」と、失敗を気にせず、楽しんでプレイできるようになっていたのです!
 
 
この経験から、子どもを変えたいなら、まず変わるのは自分からなのだと気付くことができました。
 
 
私が意識的に対応を変えて、子どもの完璧主義が和らいだ時、私自身の完璧主義も自然に和らいでいたことに気が付きました。
 
 
今では、自分へのハードルを下げられたことで、子どもへのハードルも自然に下げることができています。
 
 
私も息子も、完璧主義が和らいだことで、とても生きやすくなったと感じています。
 
 
 
 
 
 
 

繊細な子についてのよくある質問(FAQ)

 
 

Q1:繊細な子は親のせいですか?

 
 
A1:生まれ持った気質が強く関係していますが、環境や周りの声かけなどの学習が重なって反応が強まります。
しかし、自分を責める必要はありません。これから関わりを変えることで完璧主義や神経質さは和らいでいきます。

繊細な子への関わり方:ひと一倍繊細な子(HSC)の育てにくい特徴を「才能」に変える育て方

 
 

Q2:完璧主義・神経質を和らげる第一歩は?

 
 
A2:細かく指摘するよりも観察し、行動や気持ちを認める会話に切り替え、結果ではなくプロセス(工夫・再挑戦・気づき)を言語化して褒めましょう。
指摘や否定をしないことで、子どもの失敗に対する恐怖を和らげることができます。
 
 

Q3:叱らずに失敗対応を教えるコツは?

 
 
A3:親がわざと解決策を口に出しながら対処(モデリング)し、“失敗は怖いものではない”というメッセージを伝えます。
親が失敗しても、笑顔で対処する姿を見て、繊細な子の失敗に対する捉え方が徐々に変わっていきます。
 
執筆者:なかむらあゆみ

(発達科学コミュニケーションリサーチャー)

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