神経質な子どもの完璧主義は改善できます!失敗するのが怖いのは自分の失敗が許せないから…実は、子どもの完璧主義は親のせいでもあるのです。このままではお互いに辛いだけですよね。完璧主義の原因を理解し、親が変われば、必ず子どもも変わりますよ。
【目次】
1.失敗するのが怖い!神経質な子どもの完璧主義に困っていませんか?
2.完璧主義は親のせい?子どもが神経質になった原因
3.神経質な子どもの完璧主義を和らげる!親ができる改善法
①「ま、いっか!」絵本を活用して気持ちを楽にする言葉を身に付ける!
②失敗しても大したことない!解決策がある!と思わせるママの対応
③気にする程のことかな?と本人に考えさせる会話術
1.失敗するのが怖い!神経質な子どもの完璧主義に困っていませんか?
自閉症スペクトラム(ASD)傾向・完璧主義な子どもの育児中のママ、いつも子どもが失敗するたびにキレて、癇癪を起こすことを恐れていませんか?
常に失敗しないように先回りの対応をするなど、神経質な子どもを育てるのは本当に大変ですよね。
どんなに気を付けたとしても、完璧主義で神経質な子どもって、すぐキレる…。
私も半年前まで、神経質な我が子が完璧主義なせいで、常に緊張感のある生活をしていました。
現在、小学2年生になった息子は、小学校に入学して3日目から行き渋り、1学期は母子登校をして、2学期からは不登校になりました。
不登校になった頃、不安が強くなったことで庭にすら出られなくなり、お風呂にも入れなくなりました。
息子はどんどん神経質になっていき、日常生活にも大きな支障が出るようになっていました。
その中でも一番家族を困らせたのは、元々持っている完璧主義な性格が日に日に強くなったことで、些細な失敗にもすぐキレること、その度に暴言暴力が出てしまうことでした。
・知育菓子の粉など少しでもこぼしたら、ママのせいにする
(自分以外は触れていなくても、人のせいにする)
・ゲーム中、自分の失敗が許せない。人の失敗も許せない。 一つでもコインを取り逃がしたら激怒。
・本当はやってみたいことなのに、完璧主義なせいで「失敗するのが怖い!」という不安が強く、最初からやりたくないとキレる。
このように、息子は神経質になったことで、自分の失敗が許せないため、何でも人のせいするようになりました。
「ママのせいだ!死ね!」などと暴言を吐いたり、家族を殴ったりするようになってしまいました。
2.完璧主義は親のせい?子どもが神経質になった原因
子どもが神経質な原因は、こだわりが強いなどの元々の特性でもあります。
しかし、これほどまでに完璧主義になった原因は、親のせいでもあると気付きました。
なぜなら、私も神経質で完璧主義なのです。
完璧にはできないのに完璧を求めてしまうし、失敗するのが怖い…私も明らかに完璧主義でした。
そんな私は、子どもに対しても無意識に完璧を求める声かけになってしまっていたのだと気付き、これからは自分自身も神経質な性格を和らげ、完璧主義を卒業しようと決めました。
3.神経質な子どもの完璧主義を和らげる!親ができる改善法
子どももママも神経質で完璧主義なままでは、毎日どんどんストレスが溜まっていきますよね。
それでは、私が実践したASD傾向の”失敗するのが怖い”子どもと、ママが一緒に完璧主義を和らげる効果的な方法を3つご紹介します。
◆①「ま、いっか!」絵本を活用して気持ちを楽にする言葉を身に付ける!
みなさんは、「ま、いっか!」という絵本をご存じでしょうか?
この絵本は、主人公のおじさんが朝から晩まで、次から次へと失敗を繰り返します。
でもその度に、「ま、いっか!」と、落ち込むことなく、思いのままに楽しく過ごしている様子が描かれています。
最初から最後までとても楽しいお話なので、神経質な子どもだけでなく、どんな子どもにもおすすめできる絵本です。
この絵本を読み聞かせして、親子で一緒に「ま、いっか!」を繰り返し言うことで、その言葉を生活に定着させていきました。
作:サトシン 絵:ドーリー 出版社: えほんの杜
◆②失敗しても大したことない!解決策がある!と思わせるママの対応
実は、ママや子どもたちが失敗した時こそ、チャンスなんです!
子どもが水をこぼしちゃった、ママが忘れ物をしちゃったなど、日常の些細な失敗をしたときに、
「こういうこともあるよね。でもこうすれば大丈夫だよね」
と、わざと解決策を口に出すことで、失敗しても大丈夫!解決できるんだ!と伝えていきました。
◆③気にするほどのことかな?と本人に考えさせる会話術
工作での失敗やゲームでの失敗など、そんなときにおすすめなのが、本人に考えさせる会話です。
ママ:ごめん、ママはさっきのコインが取れなかったんだけど、それだとこのステージはクリアできなくなっちゃうのかな?
息子:いや、あのコインはクリアには関係から大丈夫だよ!
こんな会話をして、本人がその失敗について考え、事実を言語化することで、その失敗が気にするほどのことではないと捉えられるようになっていきました。
このような対応を続けたある日、私が息子に目玉焼きを作ってあげた時のこと。黄身がグチャっと崩れてしまいました。
神経質な息子は、絶対に嫌がるだろうと思い、「目玉焼き失敗しちゃったから、これはママの分にして、新しいのを作ってあげるね」 と声を掛けると…
「こんなの全然失敗じゃないでしょ!食べたら一緒だし、美味しいからもう一個作って」と、息子が言ってくれたのです。
この時は、人の間違いも受け入れられるようになっていたことにとても感動しました。
また、失敗するのが怖いため、常にキレながらやっていたゲームの最中でも「ま、いっか!」と、失敗を気にせず、楽しんでプレイできるようになっていたのです!
私が失敗に対して寛容な姿勢を見せていくことで、完璧主義だった息子の”失敗するのが怖い”という気持ちは薄れていきました。
そんな経験から、子どもを変えたいなら、まず変わるのは自分からなのだと気付くことができました。
私が意識的に対応を変えて、子どもの完璧主義が和らいだ時、私自身の完璧主義も自然に和らいでいたことに気が付きました。
今では、自分へのハードルを下げられたことで、子どもへのハードルも自然に下げることができています。 私も息子も完璧主義が和らいだことで、とても生きやすくなったと感じています。
子育ては学ぶ時代です!子育てを”辛い”から“楽しい”に変えてみませんか?
執筆者:なかむらあゆみ
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)