発達障害の子どもがお家で話をしていると、人の話をさえぎって話し出してしまうことがあります。将来の仕事や人間関係に影響が出そうと気になりますよね。ここでは、お子さん本人には気づかれない、お家でできる秘密のトレーニングがわかります。
【目次】
1.発達障害の子どもが人の話をさえぎってしまう
2.会話のタイミングが合わないのはなぜ?
3.会話のテンポを守れるおうちトレーニングとは
1.発達障害の子どもが人の話をさえぎってしまう
お子さんとお家でお話していて、会話のテンポが気になることはありませんか?
お母さんがまだ話しているのに、自分が思いついたタイミングで話し出してしまう。
話を最後まで聞いていないじゃない、と心の中で思っていても、当の本人が気分よく話し出していて、注意が出来ない。
というか、子ども本人に悪気がなくて、人の話をさえぎっていることに気づいていない。
そしてそのまま一方的に話し続けている。
今の様子では、学校でお友達関係に影響がありそう、と心配になりますよね。
どうやってこのことを気づかせたらいいのかわからない方には、お母さんとの会話で話し出すタイミングを守るトレーニングしましょう。
2.会話のタイミングが合わないのはなぜ?
どうして発達障害の子どもは、おもいつくままに話し出してしまうのでしょうか?
実は、それって脳に未熟な部分があることが原因なんです。
そのために、相手がまだ話しているのに、自分が話し出すことを押さえられないのです。
つまり、子どもに悪気があるわけでも、わがままなわけでもないのです。
だから、言葉で「まだお母さん話しているんだけど」とか「相手が話し終わるまでは聞かないとだめよ」と注意しても、自制することができないのです。
具体的には
ADHDの子どもは、思いついたことをすぐに話さずにはいられないことがあります。
自分の考えを抑制するのが難しいため、他人の話をさえぎることが多くなります。
ASDの子どもは、その場の空気が読めなかったり、コミュニケーションのスキルが発達しにくいため、会話のタイミングを読み取るのが難しいことがあります。
脳が情報処理をするスピードがゆっくりなため、会話の流れを読み取るのが難しく、ちょうどいいタイミングを逸してしまうことになります。
そこで、発達障害の子どもが会話のテンポを守ることができるおうちトレーニングがありますので、ぜひ実践してみてほしいです。
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3.会話のテンポを守れるおうちトレーニングとは
では、具体的に会話のテンポを守るトレーニングはどうやってやるのか、お伝えします。
まず、お子さんが話をさえぎってしまっても注意をすることはしません。
お子さんに気づかせることなく会話のトレーニングをしましょう。
◆相づち
お子さんが話している時は、適度なタイミングで相づちを打ってください。
話を聞く姿勢が大事です。笑顔で、お子さんの方を向いて話をきいてくださいね。
「うんうん」
「へぇ~」
「そうなんだね」
◆質問をする
お子さんのやっていることに興味を持って、質問してください。
「へぇ!それからどうなったの?」
「それはどう思った?」
お母さんの感想や意見は挟みません。
お子さんにとにかく話してもらう中で、お母さんが質問をして、それについて考えて言葉にしてもらいます。
◆質問への回答には合いの手
「なるほどね!」
「いい考えだわ」
「お母さんには考えつかないわ」
「個性的な考え!」
などと肯定的な言葉をかけます。
このような会話のテンポを続けます。
子どもとしては、話す→質問される→回答する→肯定の反応が返ってくる、を連続でトレーニングしていきます。
そうすると、段々、会話のテンポがわかってきます。
◆お母さんの意見を挟む
肯定的な反応をされて、ポジティブな感情が起きているところで、
「今度はお母さんの意見を言ってもいい?」
「お母さんはこう思うんだよね。〇〇ちゃんはどう?」
最初は、子どもが自分の話をする割合は8割、お母さんが2割くらいでしょうか。
段々と子どもの割合は減らし、お母さんを増やしていくようにすると、お子さんが「会話とはこういう流れでやるのか」と自然と学習するようになります。
最終的には、子どもが6割、お母さんが4割くらいが理想です。
いかがでしょうか?
お子さんに気づかれない秘密のトレーニングで、お子さんのコミュニケーション力もUPさせていきましょう。
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執筆者:北川明希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)