運動会嫌だ!出たくないと言い出したらどうする?原因と対応法

 

「運動会嫌だ!出たくない!」と言い出す原因の1つに見落としがちな“感覚の過敏さ”があります。「嫌でも頑張って!」と無理強いすると心を壊し兼ねません。そこで、運動会出たくない!と練習も嫌がる子に親が取るべき対応法をお伝えします。
 

【目次】

1.運動会嫌だ!出たくないと言い出した娘
2.運動会を嫌がる原因は感覚過敏?
3.運動会嫌い!出ない!と練習も嫌がる子に親が取るべき対応
①気持ちに寄り添う
②学校と連携し環境調整
③ストレスゼロ作戦

 
 

1.運動会嫌だ!出たくないと言い出した娘

 
 
「運動会嫌だ!出たくない!」と子どもが言いだしたら、どんな声をかけますか? 
 
 
運動会で子どもが頑張っている姿が見たいと思っているのに、運動会に出ない!と言い出すと、 
 
 
「なんで?」 
 
「がんばって!」 
 
「何が嫌なの?」 
 
 
驚きますよね。 
 
 
行きたくない理由を問い詰めたり、運動会には出た方がいいと正当な理由を語ったり、無理やり行かせようとしてしまったりするママも多いのではないでしょうか? 
 
 
私には小学生の娘がいます。 
 
 
自閉スペクトラム症の特性があり、こだわりが強く、一度嫌だと思うと誰が何を言おうと嫌!と言う、気持ちの切り替えが苦手なタイプです。 
 
 
そんな娘が小学5年生の春、運動会の練習が嫌だから学校に行きたくない!と泣いて怒るようになりました。 
 
 
運動会は今までどちらかというと楽しみにしていた行事で、運動会を嫌がることはなかったのでとても驚きました。 
 
 

 
 
いったい原因は何?どんな声をかけ、どんな対応をすればいいの?と悩んでしまいました。 
 
 
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2.運動会を嫌がる原因は感覚過敏?

 
 
実は運動会に出たくない!と嫌がる子は意外と多いものです。 
 
 
特に発達障害のある子は、 
 
 
・集団行動が苦手 
 
・興味のないことをするのが苦手 
 
・人前が苦手 
 
・運動が苦手 
 
 
などの理由から運動会を嫌がることがあります。 
 
 
また、みんなで一致団結することに心が動かない子もいます。 
 
 
気持ちの切り替えの苦手さから、一度嫌だと思うとその思考から離れられなくなることもあります。 
 
 
さらに気をつけていただきたいのが、感覚の過敏さです。 
 
・ピストルの音 
・先生の大きな声 
・大人数のざわつき 
・暑さ 
・太陽のまぶしさ
・裸足 
 
 
このような大きな音や特定の音、手触りや肌ざわり、暑さなどの感覚を敏感に感じて、人一倍疲れてしまうことがあるのです。
 
 
何が嫌なのか、言葉で上手に伝える事ができればいいのですが、伝える事が苦手な子もいます。
 
 
頑張れば我慢できる時もあるので、苦痛を周りの人に気が付かれにくく、理解されないことも多いです。
 
 
わがままに思われたり、気にし過ぎだと軽くあしらわれてしまったりすることもあります。
 
 
子ども自身も、みんなは我慢ができているのに、自分だけが我慢できないんだと自信を失ってしまうこともあります。
 
 
そもそも診断がついていないことも多く、親でさえ気が付いていない場合があります。
 
 
ですので、もし運動会に出たくない!と言い出したら、感覚の過敏さがないか、気にかけて欲しいと思います。
 
 
子どもをよく観察し、会話し、何が原因で運動会に出たくないのか見極めてあげると、対処できることが増えてきます。
 
 
 
 
しかし焦って無理に聞き出そうとするのは避けてくださいね。余計に子どもを追い詰めてしまいます。
 
 
次に子どもが運動会嫌だ!出たくない!と言い出したら、実際にどのように対応をすればいいのかをお伝えしますね。
 
 
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3.運動会嫌い!出ない!と練習も嫌がる子に親が取るべき対応

 
 
運動会嫌い!出ないと言い出した子への対応ポイントは3つです。
 
 

◆①気持ちに寄り添う

 
 
一番大事なこと、それは「運動会嫌だ!出たくない!」と言ったとき、子どもの気持ちを否定せずに寄り添うことです。
 
 
「そっか、出たくないんだね。」
 
「本当の気持ちを話してくれてありがとう。」
 
 
すると、お母さんは行きたくない気持ちを分かってくれた、自分の話を聞いてくれたと、子どもはホッと安心します。
 
 
そして運動会に出たくない理由も語りやすくなります。
 
 
運動会に出たくない理由を語ることができたら、対処法も考えやすくなります。
 
 
お母さんはなんでも聞いてくれるし、お母さんにはなんでも話せるという親子の信頼関係を築けていると、また別の困ったことがあったときにも、すぐに対応ができますよ。
 
 

                   

◆②学校と連携し環境調整する

 
 
出たくない理由が分かれば、担任の先生や学校と相談して環境を整えてあげてくださいね。
 
 
運動会に出ることだけがベストではありませんが、子どもは出たいけど、様々な理由をきっかけに出たくないと言っている可能性があります。
 
 
例えば、かけっこには出たいけど、ピストルの音が苦手で出たくない場合です。
 
 
そんなときは、ピストルの音に対して心の準備ができるように声かけをしたり、一緒に耳を押さえてあげたり、離れた場所で休憩できるように環境を整えることができます。
 
 
裸足が苦手であれば、靴を履いていてもできる方法を考えます。
 
 
暑いのが苦手なら、「しんどくなる前にこの涼しい場所で休憩しようね!」と事前に伝えてあげたり、当日も声をかけてあげることで安心して参加できます。
 
 
工夫して環境を整えてあげることで、絶対に運動会に出ない!と言っていた子でも楽しんで運動会に出れらる方法を見つけられます。
 
 

◆③ストレスゼロ作戦

 
 
ストレスゼロ作戦とは、できる限りストレスを取りのぞき、ストレスがかからないようにしてあげることです。
 

                            

ストレスを減らすためにママができることは、指摘や小言をゼロにして、今できていることをたくさん褒めてあげることです。
 

                            

感覚の過敏さは、実はメンタルの状態に左右されます。疲れていたり、イライラしていたり、メンタルが崩れているときは感覚は過敏になりがちです。
 

                            

しかし気持ちに余裕があると、余力ができ、苦手な感覚への不快感が薄れたり我慢できることがあります。
 

                            

ですので、運動会の練習で疲れた子どものメンタルをより良い状態にするために、今できていることをたくさん褒めてあげて欲しいのです。
 
 

                       

運動会の練習が嫌で見学していたとしても、見学ができたことを褒めます。
 
 
宿題をせずにテレビを見ていたとしても、楽しそうに見ているね!と今できていることを褒めてあげるのです。
 
 
すると子どもの心が回復します。
 
 
 
 
いかがでしたでしょうか?
 
 
運動会に出たくないという子どもの気持ちに寄り添い、環境を調整し、余分なストレスを取りのぞいてあげると、運動会が嫌いな子も、運動会を楽しんだり、安心して参加できるようになります。
 
 
足の裏の感覚が過敏で裸足が嫌!運動会に出ない!と泣いていた娘は、笑顔で運動会に出ることができました。
 
 
靴下や靴を履く選択肢も考えましたが、裸足が苦手なことを先生に理解してもらえたことで安心できたようです。最後には裸足で練習もできるようになりました。
 
 
安心感から心に余裕ができて、苦手なことも乗り越えられたのだと思います。
 
 
運動会に出たくないというお子さんにお悩みのママ、ぜひ参考にしてみてくださいね。
 
 
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執筆者:優木はるこ
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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