パジャマの脱ぎっぱなし問題が解決!小学生が毎日片付けられる簡単動線

 

子どもが毎朝脱ぎっぱなしにするパジャマにため息が出ていませんか。わが家の片付け大嫌いな息子はちょっとした工夫でパジャマの片づけが習慣になりました。実は人間の脳は片付け下手。その性質を理解して脱ぎっぱなしを卒業する方法をお伝えします。
 

【目次】

 
 

1.どうしたら脱ぎっぱなしのパジャマを片付けてくれるのか悩む毎日

 
 
小学生の子どもが朝脱いだパジャマがそのまま床の上に…。ママが片付けるのは簡単だけど、毎日のことだと大変。そのぐらいは自分でやって欲しい!と思ってしまいませんか?
 
 
子どもでも負担なく片付けられるポイントは、朝の動線に組み入れてしまうことです。
 
 

 
 
わが家には小学校2年生の息子がいます。息子は片付け全般が大嫌いです。
 
 
言い換えると「使い終わったものの処理」に「耐え難い面倒くささ」を感じている様子です。
 
 
息子は常に、次にやりたいことで頭がいっぱいなので、脱いだパジャマ、遊び終わったおもちゃ、食べ終わったお菓子のゴミのことなどすぐに頭から抜けてしまうのです。
 
 
「息子くん、パジャマ片付けてくれる?」と声をかけても、「えーめんどくさい」「なんで今やらないといけないの?」と逃げられてしまいます。
 
 
次にやりたいことに夢中でわたしの声が届かないこともしばしばです。
 
 
わたしがパジャマを拾って片付けるのは数秒で終わるし簡単です。
 
 
しかし、毎日のこととなるとこちらも嫌になってしまいます。
 
 
わたしは息子に自分でできるようになって欲しいと思い、やり方を考え始めました。
 
 
そして、発達科学コミュニケーションで学んだ脳の性質や脳に届く声かけを使って、パジャマの片付けを息子の朝の動線に組み入れました。
 
 
すると、パジャマの片付けを自分ですることが習慣になったのです。わたしはとても楽になりました。
 
 
この記事では、片付けを面倒くさいと感じる脳の性質や、脳に届く声かけを使ってパジャマの片付けを朝の生活動線に組み込むポイントをお伝えします。
 
 
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2.脱ぎっぱなしは「脳」のせいだった!その理由とは

 
 

◆脳はブレーキをかけるのが苦手

 
 
わたしたちの脳には以下のような性質があります。
 
 
1つの行為を終えた!さあ次の行為へ!
 
 
つまり、「ようし!着替えが終わった!さあ次は本でも読もう!」というふうに、次の行為へ向けて常にアクセルを踏んでいるということなのです。
 
 
それなのに、「待て待て!パジャマを片付けて!」とブレーキをかけるのは脳の性質上負荷がかかります。
 
 
これが、片付けが面倒くさくてパジャマを脱ぎっぱなしにしてしまう理由です。
 
 
ということは、脳がブレーキをかけなくても済むようにすればいいのです。
 
 

 
 

◆「片付け=面倒くさい」というネガティブ記憶になっている

 
 
また、脳は嫌な感情は忘れづらいという性質もあります。
 
 
「片付け」という言葉や行為に対して「面倒くさくてイヤ」というネガティブな感情を抱くと、「片付け=面倒くさい」とセットになって長らく記憶に残ります。
 
 
すると、「片付けて~」というお母さんの言葉によって脳が「面倒くさい」というネガティブな感情をセットで思い出すので、「イヤだ!」と余計やりたくなくなるのです。
 
 
その場合、「片付け」という言葉を使わず、他の言葉に言い換えることがポイントです。
 
 
難しく感じるかもしれませんが、これからお伝えする「行動の分解」というやり方を使えば言い換えるのは簡単です。
 
 
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3.パジャマの片付けを動線に組み入れる2つのポイント

 
 

◆①行動を4つに分解し、生活動線に組み込む

 
 
息子の朝の生活動線は、起きる→ソファ→トイレ→朝食→着替え→学校準備です。
 
 
着替え→学校準備の生活動線でパジャマの片付けができるよう、以下の4つの行動に分解して声かけをしてみました。
 
 
ステップ1:「このパジャマくんを抱っこしてね」
 
ステップ2:「そのまま洗濯カゴのところへGO!」
 
ステップ3:「洗濯カゴにポンと入れてね」
 
ステップ4:「玄関に行って学校準備しよう」
 
 
これで、着替え→学校準備の生活動線で、「片付け」という言葉を使うことなくパジャマの片付けができました!
 
 
着替え終わったらすぐ、次の学校準備に移動する前に声かけしていきます。
 
 
ステップ1~4はお母さんが言ったことをそのままやればいいので、脳はアクセル踏みっぱなしでいけます。
 
 
「パジャマくん」と呼んだことで、自分の持ち物に愛着がある息子はすんなりと脱いだパジャマを持ってくれました。こんな小さな工夫も2年生の息子には有効でした。
 
 
4つの行動は簡単とはいえ、今までやっていなかったことなので、戸惑ってしまうお子さんもいるかもしれません。
 
 
最初の3日間ほどはお母さんが側について、やさしく声をかけるとよいです。
 
 
朝は忙しくて側についている暇はないかもしれません。しかし、パジャマの片付けを気持ちよく習慣にするためにお子さんと一緒に生活動線を移動してみましょう。
 
 
わたしが息子に声をかけながら一緒に生活動線を移動したのは最初の一日だけです。
 
 
あとは、タイミングを逃さず、やさしく4つの声かけをするだけで、動くことができました。
 
 
1週間後には声かけをしなくても、着替え→パジャマの片付け→学校準備が定着しました。現在、4ヶ月継続中です。
 
 

 
 

◆②絶対忘れちゃいけない!この言葉

 
 
それは感謝の言葉です。
 
 
ステップ3の声かけで息子が洗濯カゴにパジャマを入れられたらすぐに、
 
 
「パジャマをカゴに入れてくれてありがとう!お母さんすごく助かったよ。」
 
 
という感謝の言葉を伝えました。これは毎日必ず伝えています。
 
 
感謝の言葉を伝えることで、息子の「貢献欲求(他者の役に立ちたい思い)」が満たされます。人間は誰でも本能として貢献欲求を持っています。
 
 
お母さんが感謝の気持ちを伝えることで、「ぼくはお母さんの役に立つことができた!」という嬉しくて誇らしい記憶が脳に残るのです。
 
 
その記憶は「またパジャマをカゴに入れてお母さんの役に立ちたいな」という次の機会への動機付けにも繋がります。
 
 
もちろんパジャマの片付けができない日もあります。そんな時はお母さんが何も言わずサッとやってしまってOKです。
 
 
片付けられた時はタイミングを逃さず、思い切り感謝の言葉を伝えましょう。
 
 
生活の中でたったひとつ「パジャマの片付け」が息子の習慣になったら、わたしの気持ちが軽くなり、朝の笑顔が増えました。
 
 
子どもの脱ぎっぱなしのパジャマにため息が出てしまう方へ、参考になったら嬉しいです。
 
 
 
 
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執筆者:はた まゆ子
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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