不登校を受け入れた母は、学校とのズレを感じながらも、『どうせなら楽しもう!』と、小学生の息子のフリースクールのスタッフになりました。息子も大変身し、ママは新たな夢へ動いています。発達障害の子に限らず素敵な親子関係の在り方について伺いました! |
【目次】
1.「我が子の味方!」を貫き通した結果の学校とのズレ
インタビュー前編『不登校小学生の心の変化が嬉しい!〜「ゲームは解放!」繊細な子と母の関わり方〜【前編】』では、不登校小学生の息子をもつ、美人ママM恵さんが「我が子の味方!」「すべてのゲームの解放!」を徹底して、自ら学んでいき、息子さんの表情や家庭が明るくなった軌跡を伺いました。
本人の意思を一番に尊重するM恵さんと、学校との間で、考え方のズレが生じました。まずは、その学校とのズレや、学校への対応について迫ります!
ーーーまず、学校との関係を伺います。学校と連絡はとっていますか?
「学校から連絡が来ることはあっても、こちらから連絡することはないですね」
ーーー学校からは、頻繁に連絡が来ますか?
「去年までは、毎日電話がかかってきました。
学校は『登校させたい』というスタンスなので、息子の気持ちを一番尊重して、『学校へは行かない』選択をしている身にとっては、負担でしかなかったです。」
ーーー学校から、毎日電話くるのはそんなに嫌でしたか?
「嫌でしたね。子どもが自分の気持ちで決めて、行動できるようになって欲しいと言うのが、私の一番の願いだから、
『戻る、戻らない、いつ戻る。とかは息子次第です。』と先生に話したら、学校の先生は、ポカーンとしていました。『何を言ってるの、この親?』と言う呆れた感じでした(笑)
いつも、『息子が決めているので…』と私が言うので、この母親では話にならない、と思われたのか、『一度、お父さんを学校へ連れてきてください』と言われたこともありました。
一度、不登校初期の頃に、旦那とは意見が合わないと話したことがあったら、『登校させる』スタンスの学校側は“学校に登校させるための会議”を父親と開きたかったのだと思います。
その後、市が主宰している不登校支援のサークルを学校に勧められ、そのサークルに行きました。
基本的に『再登校を目指す』サークルだったので、継続して行くことはしませんでしたが、息子や家族が、どんな想いなのか聞いてもらえました。
そこで、『学校から、毎日電話されるのは、やめてほしい』と伝えることができ、サークルが仲立ちとなって、学校に伝えてくれました。
その結果、少しずつ学校の対応も変わって、今年は毎日の電話が無くなりました。」
ーーー
M恵さんは、学校との考え方の違いなどで、苦労したことも多かったのですね。
そんなときは、自分でなんとかしようとせず、第3者を挟んだ方が、問題を解決しやすくすることもあったようです。
その後、家庭で明るくなり始めた息子さんはフリースクールに通うようになりました。そして、そこでお母さんもフリースクールのスタッフになってしまいました。
フリースクールに決めた理由、子どもの過ごし方とともに、M恵さんがスタッフになった理由やM恵さんの今の夢も伺いました。
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2.フリースクールで不登校小学生が強くなって大変身
ーーーフリースクールに通うことになった理由はなんですか?
「不登校が安定して、家庭での過ごし方も穏やかになったとき、このままずっと家にいても、しょうがないかなと思い、フリースクールを探し始めました。
その時に出会ったのが、今のフリースクール、オルタナティブスクールあいぎふ自由学校です。
見学に行ったときに、スクールの代表の方に『せっかく不登校なのに、もったいないよ!こっちきて、遊ぼうぜ!』という楽しいのりで誘っていただきました。
代表がコーチングの資格もあり、うまく切り出してくれて、私が初めて人前で気持ちをさらけ出せるようになりました。そして、息子の話も聞いてくれるので、親子で楽になりました。
そこで、信頼できる人を見つけて、通うことに決めました。」
ーーー今、フリースクールへ行っている頻度はどのくらいですか?、どんな過ごし方をしていますか?
「基本、フリースクールが開いている日なので、週4くらいの頻度で通っています。
スクールでは、だいたいみんなゲームなど、自分の好きなことをしています。
最近、エネルギーが溜まってきたのか、子どもたちみんなが元気になってきて、ゲームに飽きたら、『ちょっと外に行こうぜ!』と言い出して、外に出て行ったりしています。
外では、チャンバラごっこしたり、公園で遊んだり、子ども同士で遊んでいます。
大人に、『ゲームをやめなさい』『外で遊びなさい』と言われなくても、ゲームで満たされたら、勝手に外に出るんだなぁと実感しながら見ています。」
ーーー息子さんはじめ、子どもたちがフリースクールで元気になっているのですね。フリースクールに行ってから、息子さんの具体的な変化を聞かせてください。
「とにかく、元気になりました。そして、ずっと喋るようになりました。
『学校嫌だ!』と言っても、『怒られないんだ!』とわかったから、安心しているようです。『宿泊学習あるらしいけど、行く?』と聞いたら、『行かないと』素直に言ってくれます。
たまに、息子と話してるときに、『〇〇くんが嫌で、学校行きたくないって言ってたじゃん』と昔の話をしても、『そうだったっけー?今なら、俺、勝つ自信がある!』とまで言えるようになったんです!
自信がもて、気持ちが強くなったようです。
『俺は俺』という気持ちになれ、今は、『そいつが、どう』とか、思わなくなったそうです。
そして、泣き虫だった息子が、ちょっとやそっとじゃ、泣かなくなりました。私が怒っていても、『なんとも思わんよ、怖くない』と言えるくらい、芯ができてきました。」
ーーーフリースクールに通うようになり、随分強くなったんですね!フリースクールの環境や雰囲気が、息子さんにあっているのですね?
「フリースクールの子は、みんな繊細だけど、周りに興味のない子が多くて、一人で遊んでも、誘っても一緒に遊んでも、何も気にしない雰囲気があります。
『これやろうぜ!』と、互いに躊躇なく誘うし、躊躇なく断っています。断られても、しゅんともしない姿は、家族のようです。
ある意味、他人に興味はない。ある意味、他人を尊重している。
という心地よい関係のようです。」
ーーー
代表の方の「もったいないから、どうせなら一緒に遊ぼう!」というスタンスが、M恵さんと息子さんにとって、心地よい環境だったようですね。
そして、そこは、息子さんが好きなことを思う存分できる場所で、そこでのびのびと過ごすことで、外で遊ぼう!という次の活動に向かうことができたのだと思います。
さて、息子さんが通うフリースクールで、M恵さんもスタッフになってしまいました。
私なら、少しでも自分の時間がほしい!子どもに振り回されたくない!と思ってしまいそうです。
M恵さんが、どんな理由からスタッフになったのか、またフリースクールでの過ごし方も伺いました。
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3.お母さんの気付きと『自分が変わる』決意
ーーーまず、フリースクールのスタッフになった理由は何ですか?
『スタッフになると、フリースクールのお金が少し安くなったのです。フリースクールも、結構お金がかかるので、少しでも安い方がいいなと思って、スタッフになりました(笑)』
ーーーフリースクールではスタッフとして、何をしていますか?息子さんと24時間一緒にいて、自分の時間が束縛されている!と思ったりしたことはないのですか?
「フリースクールでは、ワークショップをやるときの準備などはありますが、基本的に、ただいるだけです。
子どもは好きなことをしていて、大人に見向きしませんし、大人も子どもを干渉しません。
昼ごはんだけは、用意しています。食べるタイミングも、それぞれなので、うるさく言うこともありません。遊びに夢中で食べてないときに、『まだ食べてなかったの〜!?』と、一言言う程度です。
子どもに対して、『それをやっちゃダメだよ!』『仲良くやっているかな?』など、ほぼ干渉してないから、息子とずっと一緒にいるという意識もありません。
最近、子どもたちみんなが元気になってきたので、うるさいときは、買い物に外出しています。
スクールの代表にも、『疲れたら、外出していいんだよ』と言われていますし、代表自身もそうしているから、ストレスがなく、居心地がいいのかもしれません。
あとは、『こうなったらいい!こんなことしたい!こんな社会にしたい!』という夢を、代表とひたすら喋っています!」
ーーー夢を語り合える場って、素敵ですね。今、M恵さんがやりたいことはありますか?
「あります!最近、さとう式リンパケアを人に教えられる資格も取れたので、それを広めようと考えています。
フリースクールをやりながら、そこへ来るお母さんたちのカラダを緩めてあげたいです。
子育てで悩んでいるお母さんは、心も体がガッチガチに凝り固まっているから、心はスクールで喋って解放!カラダもリンパケアで緩めて解放!したいんです。
カラダと心は繋がっていて、カラダがガチガチだと、考え方もガチガチになるんじゃないかと思うんです。だから、カラダから緩めて、考え方も緩め、不登校児のママの味方になっていきたいと思っています。」
ーーー不登校児のママの味方になりたいって、素敵な夢ですね!その夢を抱けるようになった理由は何ですか?
「私は、たくさんの人に出会って、自分の中で、考え方が変わりました。
今、子どもの不登校で悩んでいる人って、なかなか相談できないと思うんです。
自分も親友にも相談できませんでした。同情されたり、哀れみの目で見られたりするのも嫌だったからです。
悩みや弱みを話せる場や相手がいるって、すごく心強いことだと気づけました。
学びに行った講座、不登校イベントやフリースクールで人と出会うことで、『不登校に関して、そんなに悩まなくても大丈夫!』、『昔不登校だった人も、意外としっかりした大人になっている』ということも分かりました(笑)
だから、『大丈夫!一緒にいて、一緒に喋ろうよ!』と思って、不登校の子どものことで悩むママの力になりたいという夢ができました。」
ーーー最後に、今、子どもの不登校で悩むお母さんたちに伝えたいメッセージをお願いします。
「そんなに、子どもを心配しなくていいですよ。
子どもの方がしっかりしているから、信じればいいんです。
人間、みんな悩んでいると、いろんな不安要素をくっつけて、何が一番大事なのかがわからなくなることがあります。
いろんなことをくっつけずに、シンプルに自分の願いを考えてみてください!
私は、息子が好きなことに突き進んでいくんだろうな、と思っているし、それを大事してほしいと思っているので、子どもの好き嫌いを感じる部分を、壊さず、そのままにしておきたいと思っています。
私たちは、大人に『これがダメだ、あれがダメだ』って言われてきたから、自分の気持ちがわからなくなることがあります。そして、自分の子どもにも同じことをしてしまっています。
嫌いなものを無くそうとしたり、苦手なものを克服したりすることばかりしていると、自分の好きなものもわからなくなります。
だから、子どもの感覚を信じて、受け入れるのが一番!
そうすることで、親子の関係も良くなるし、子どもを心配しない分、私も自分のことを考えられる時間が増えました。
お母さんたち、もっと楽になっていいんですよ‼︎」
ーーー
これだけ、夢を語れるようになり、キラキラ輝いている美人ママになったのは、自分へ時間を費やすことができるようになったからですね。
その本質には、「子どもには、好きなことを追求して人生を歩んでほしい」という想いがあり、そのために「子どもを信じること」「子どもの感覚を受け入れること」を徹底しているからこそ、副産物的に自分の時間もできたのではないでしょうか。
4.親子で成長できる関係性
不登校が始まり、家庭崩壊寸前にまでなった親子とは考えられないほどの、親子での成長を果たしているM恵さん。
どうせなら「不登校を楽しもう!」という、逆転の発想で生活を楽しみ続けている姿に感動しました。そして、未来のM恵さん親子が、どんどん新たなステージへ進んでいく可能性を感じました。
それは、すべて「我が子の味方!」という軸があるからだと思います。
今回のM恵さんのお子さんは、発達障害の診断はありません。発達障害かどうか、定型発達かどうか関係なく、「我が子の味方!」を徹底し、子どもを信じて任せることで、親子のコミュニケーションが円滑になり、どんどん親子関係が良くなりました。
親子のコミュニケーション次第で、学校に行っていなくても、子どもはどんどん成長していくのですね。
そして、母も夢を語れるようになり、どんどん綺麗になっていく、最高の親子関係なのではないでしょうか?
そんなハッピーな親子が、増えていくことを願っています!
フリースクール情報
岐阜市金華山&長良川近郊古民家
TEL/FAX 058-213-1366
我が子が不登校でも不幸じゃないママの在り方配信中!
執筆者:松尾まりか
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)