【熊本県 発達支援情報】じっくり親子療育で、発達障害に対するお母さんの不安を解消!!〜熊本市中央児童発達支援ルーム つばめさんくらぶ~

子どもの発達が心配、今できることはないかな?と悩む幼児のお母さん。発達障害の診断がなくても受けられる支援の一つとして「療育」があります。子どもにもお母さんにも効果あり!な親子療育を取り入れている、熊本市の公的療育施設をご紹介します。
 

【目次】

1.幼児の発達障害に対する療育、いろんな形があるんです。

 
 
子どもの発達に悩むお母さん、何か今できることはないのかな?と悩んでいませんか?
 
 
「療育」って時々聞くけど、どんなところなの?行った方がいい?そういうお母さんの声もよく聞きます。
 
 
私には、発達障害・注意欠陥多動性障害(ADHD)の小学校2年生の息子がいます。
 
 
3歳頃から子どもの発達に悩みながらも様子を見ていましたが、園での困りごとが増えてきた年長の春のタイミングで療育へ通うことに決めました。
 
 
当時診断はなかった息子ですが、「通所受給者証」を申請すれば、発達障害の診断がなくても療育を受けることができたのです。
 
 
熊本市では、発達障害の診断がついていない場合は、行政の相談窓口(熊本市の場合は子ども発達支援センター)で発行される意見書を利用して受給者証を申請することができます。
 
 
また、申請と並行して療育施設を決めるのですが、一言で療育といってもいろんな形があります。
 
 
支援員とお子さんの1対1で行われる「個別療育」は、特性がより強いお子さんや、低年齢のお子さんによく行われます。
 
 
また、数人のグループで行われる「集団療育」は、集団でのふるまい方を練習するもので、就学を控えたお子さんによく行われます。
 
 
療育は母子分離といって、親と離れて子どもだけを対象に行われることが多いのですが、中には、親と子が一緒に療育に参加する「親子療育」のプログラムを組んでいる施設もあります。
 
 
 
 
実は、親子療育には、子どもを発達させるだけではなく、お母さんにとっても効果的なポイントが多いんです。
 
 
私たち親子が経験した、行政の療育機関での親子療育のメリットについてお伝えしていきますね。
 
 
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2.親子でじっくり関わってもらえる!つばめさんくらぶってどんなとこ?

 
 
熊本市は、就学前のお子さんに対する療育施設として、熊本市内に4か所の「児童発達支援ルーム」を運営しています。
 
 
すべてが熊本市立の保育園(城東・横手・麻生田・中島保育園)に併設されており、保育士をはじめ、作業療法士・言語療法士による療育が行われています。
 
 
その中の1つ、城東保育園内にあるのがつばめさんくらぶです。
 
 
つばめさんくらぶでの療育は、午前と午後の部に分かれています。
 
 
午前療育は低年齢のお子さん対象で、2歳前後の未就園児から年少までの子どもが通います。
 
 
主活動として、工作・リトミック・クッキングなどさまざまな内容が日替わりで行われており、希望の活動内容を選んで利用することができます。
 
 
また、午前療育は給食があり、偏食など食事面が気になる方は食事をしながら相談できます。
 
 
午後療育は、年中から年長の就園児がメインで、主に就学準備を目指した療育が行われています。
 
 
費用は1回数百円で、その都度窓口で支払います。午前療育の場合、給食を食べる方は給食費を別途お支払いされていました。
 
 
私の息子は、週1回、午後の就学準備クラスに通っていました。このクラスは曜日によりメンバーが固定されているので、子どもたちだけでなく、親同士も仲良くなれます
 
 
まず登園し、出席シールを貼ります。先生から今日の予定について説明を受け、サーキットで身体を動かします。
 
 
サーキットは、毎回先生方が工夫して組んでくれており、滑り台やブランコ、ターザンロープなど、それぞれ好きなものを利用して身体をめいっぱい動かすことができます。
 
 
時々、大きなトランポリンが登場することもあり、息子はこのサーキットの時間が大好きで、いつも汗だくになって遊んでいました。
 
 
先生方は保育士さんが多く、子どもたちに負けないくらい元気。
 
 
子ども同士やりたいことがぶつかるときは、順番を待ったり、譲り合ったりと、ソーシャルスキルも学べる場でした。
 
 
先生たちと遊ぶ子どもを見ながら、親同士は日ごろの悩みについて相談しあったり、情報交換をすることができました。
 
 
時間が来ると他の部屋に移動して、「おあつまりの時間」です。各自机といすが準備されており、自分の場所に座って先生のお話を聞きます。
 
 
絵本を読んだり、手遊びをした後でお名前が呼ばれ、その日の主活動に入ります。
 
 
主活動は、工作やスライムづくり、クッキング、お買い物ごっこなどで、月に1度は翌月のカレンダーを製作します。
 
 
夏にはプール遊び、秋にはお散歩など、さまざまな体験をすることができました。
 
 
主活動の後は自由遊び。各自好きなおもちゃで遊んだり、園庭で遊びます。
 
 
その時間を利用して、親はその日の子どもの様子を記録します。
 
 
記録に対して、毎回先生方がコメントをくださるのですが、子どもの良かったところだけでなく、子どもの成長に気づけた親のことまでほめてくださり、まさに発達科学コミュニケーション(発コミュ)の視点と同じ!記録を見るのがいつも楽しみでした。
 
 
先生方は子どものいいところを見つけるのがとても上手です。活動や遊びの中の、ちょっとした成長を見つけ、子どもや親に言葉で伝えてくれました。
 
 
療育に長く関わっている先生が多いので、その日の子どものちょっとした様子で対応を変えてくださったり、運動会や発表会の前で調子が悪いときには、別室で個別対応してくださったりと、とてもきめ細やかな対応をしてくださいました。
 
 
そして最後に、「今日のチャンピオン発表タイム」があります。
 
 
子ども一人一人の今日がんばっていたことを、○○チャンピオン!として皆でほめ合う時間です。
 
 
子どもたちは照れながらも、とてもうれしそうで、素敵な時間でした。
 
 
息子も私も、つばめさんくらぶで過ごす時間が大好きで、ほとんどお休みすることなく通うことができました。
 
 
 
 
また、月1回の「まんまぶる」という勉強会では、発達障害キッズの育児に必要な様々なことを親が学ぶことができます。
 
 
発達障害についてだけでなく、就学に向けての移行支援シートの書き方や、先輩お母さんたちの体験談を聞く機会もあり、就学を迎えるにあたりとってもありがたい会でした。
 
 
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3.子どもだけじゃなく、お母さんにも効果あり!親子療育のススメ。

 
 
実は、つばめさんくらぶに通い始めた頃は、親も一緒に療育に通わなければならないことに少しストレスを感じていました。
 
 
自分の休日がつぶれてしまうので、「子どもだけで行ってくれてもいいのになあ」と思ったこともありました。
 
 
でも、親子療育には、母子分離の療育にはない長所がありました。
 
 
それは、子どもたちの成長を、先生や他のお母さんたちと一緒に体感し、喜ぶことができることです。
 
 
息子がつばめさんくらぶに通っていたとき、他のお友達とトラブルになったことがありました。同じ遊具を使いたかった息子と他の子がもめ、相手の男の子がパニックになってしまったのです。
 
 
少し驚いた様子だった息子。少し考えて、「先に使っていいよ」と言えたのです。
 
 
その様子を見ていた先生は、さりげなく、「○○くん、えらいね!かっこいいよ」とグッジョブサイン。
 
 
相手の子が傷つかないように、大げさではなくさりげなくほめてくれた姿に、息子にも、相手の子にも、愛情をもって接してくださっているなあ、と感動しました。
 
 
また別の日、今度は使っていたおもちゃを他の子に取られてしまった息子。ついヒートアップし、おもちゃをその子に投げつけてしまいました。
 
 
相手の子も怒ってしまい、険悪な雰囲気。
 
 
そんな中、先生が息子に寄り添い、気持ちを聞き出してくれました。
 
 
先生と話した息子は、相手の子に、「怒ってごめんね」と自分から切り出せたのです。すると相手の子も「ぼくもごめんね」と言ってくれました。
 
 
その頃の私は、息子の他の子に対する他害が多く悩んでいたため、その姿を見て涙してしまいました。
 
 
すると、他の先生やお母さんたちも、「○○くんたち、ちゃんと謝れてすごいですよね!私も感動しました!」と、わが子のことのように喜んでくれたのです。
 
 
息子の成長を、自分と同じように喜んでくれる人がいる。
 
 
そのことが、あの頃の私にとってどれだけありがたいことだったか、今でも思い出すだけで涙が出てくるエピソードです。
 
 
また、子どものことで悩んだら、いつでも相談できたことも大きかったです。
 
 
私の場合、子どもが発達障害、という方が周りにおらず、誰かに気軽に悩みを相談できる環境ではなかったのですが、つばめさんくらぶに行くと、誰かに話すことができました。
 
 
就学に関する大きな悩みも、答えがでない愚痴のようなことも、誰かが聞いてくれて、気持ちを落ち着けることができました。
 
 
自分だけで悩まなくて、頑張らなくていいんだ。そう思うことができたのです。
 
 
入学後、息子が学校に慣れずに親子で悩んだときには、療育がない日に時間を作ってもらったこともありました。
 
 
息子と2人でつばめさんくらぶへ行き、息子はサーキットで遊び、私は先生に話を聞いてもらい、すっきりして帰ることができました。
 
 
通っているときも、そして卒業したあとも、いつでも立ち寄れる温かい場所。我が家にとってのつばめさんくらぶはそんな場所でした。
 
 
 
 
たくさんある療育施設の中から、これ!という場所を選ぶのは本当に難しいですよね。
 
 
つばめさんくらぶのような親子療育は、
 
 
・子どもの成長を間近で見たい
・子どもの成長を誰かと一緒に分かち合いたい
・子どもについての悩みを誰かと話したい
 
 
という方にはオススメの療育です。
 
 
親子療育には、親子で同じことを体験し、親子で成長できる、という抜群の効果がありました。
 
 
私の体験が、お子さんの療育で悩むお母さん方の助けになればうれしく思います。
 
 
==施設詳細==
【施設名】熊本市中央児童発達支援ルーム つばめさんくらぶ
【住 所】〒862-0976 熊本県熊本市中央区九品寺1丁目13番20号(城東保育園2階)
【電 話】096-363-2800
 
 
※こちらの記事の内容は、2018-2019年の情報です。利用の際には必ず最新の情報を確認してください。
 
 
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執筆者:森博子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
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