勉強が苦手で授業について行けない我が子に悩んでいませんか?実はお母さんが対応を変えれば、子どもの学力はぐんと伸びるんです。そこで今回は、発達障害の子どもに効果的な勉強方法についてお伝えします。 |
【目次】
1.勉強が苦手な発達障害の子どもに悩んでいませんか?
2.学力UPに必要なことはたった1つ!
3.発達障害の子どもに効果的な勉強方法とは?
①ハードルをぐんと下げる
②できているところを褒める
③予習をする
④タブレット学習を活用
⑤YouTubeが教科書に!
⑥好きなことで知識を増やす練習
1.勉強が苦手な発達障害の子どもに悩んでいませんか?
普段から苦手なことやできないことが目立つ、発達障害グレーゾーンの子どもたち。中でも
・文章を読んで理解することが苦手
・集中して授業を受けることができない
・作文を書くことが苦手
・漢字がなかなか覚えられない
などと勉強が苦手な様子は気になりませんか?
お母さんは心配になって、
「ちゃんと考えてから答えなさい!」
「どうしてわからないの?」
などとついつい子どもを叱ってしまうこともあるかもしれません。
また苦手を克服させようと、通信講座や市販のドリルを必死にやらせようとしているお母さんもいるかもしれませんね。
ところがお母さんが良かれと思ってやっているこれらの行為は、学力UPにつながるどころか子どもを勉強嫌いにさせる一方です。
発達障害の子どもの勉強の苦手には脳の特性が大きく関係しており、本人の努力不足ではないからです。
「叱ってもダメ、通信教育やドリルをやらせるのも効果がない…じゃあどうすればいいの!?」と思われるお母さんも多いかもしれませんね。
実は、発達障害の子どもの学力を伸ばす上で大事なことはたった1つなんです。
そこで今回は、発達障害の子どもをぐんと伸ばす勉強方法についてお話しします。
2.学力UPに必要なことはたった1つ!
ではどうして発達障害の子どもは勉強が苦手になりやすいのでしょうか?
発達障害の子どもは脳の発達が未熟であり、
・不注意
・感覚過敏
・情報処理能力が弱い
・読み書きが苦手
・見通しが立たないことが苦手
など様々な特性を持っています。そのために
・集中して先生の話を聞くことができない
・授業のスピードについていけない
・何回練習しても漢字が覚えられない
・分からないとすぐにパニックを起こしてしまう
などの勉強の困りごとが出てきてしまうのです。
勉強が苦手な子どもは「努力不足」と勘違いされたり「自分はみんなと同じようにできない」と実感する機会が増えがちです。
その上お母さんに叱られることで、「僕は頑張ってもどうせできないんだ」と自信をなくし、やる気を失っています。
つまり、発達障害の子どもに必要なのは「子どもの自信を回復させて自己肯定感を上げ、やる気を引き出すことができる勉強方法」なんですよ。
3.発達障害の子どもに効果的な勉強方法とは?
ここでは、発達障害の子どもに効果的な勉強方法を6つ紹介していきます。
◆①ハードルをぐんと下げる
1つ目は、学習内容のハードルをぐんと下げることです。
私たちはついつい子どもに苦手分野を克服させようとしてしまうと思いますが、これはNGです。
いきなり分からないことに着手させても、子どもは自信を失いやる気をなくすだけだからです。
まずはハードルを低くして「できた!」という成功体験を積ませ、しっかりと自信をつけてあげることが大事なんですよ。
ポイントは「その子の学力に合わせた学習をさせること」です。例えば
・小学3年生の子でも足し算までさかのぼる
・漢字は見本を見てもいいから書けたらOK!
・音読だったらお母さんと1行ずつ交互に読む
など「これなら絶対できる!」というところまで目標を低くして、スモールステップで達成感を味わせることが重要なんです。
◆②できているところを褒める
そして子どもの自信を回復させるために必ず必要なことが、お母さんができているところを見つけてしっかり褒めてあげることです。
褒めると言っても難しく考えなくて大丈夫です。
・「椅子に座れたね」「鉛筆出せたね」などと取り掛かろうとしている姿を褒める
・「ここの部分、きちんとはねてるね」ときれいに書けている部分だけを褒める
・「もうここまでできたんだね!」と過程を褒めてあげる
などと子どもができているところを具体的に褒めてあげればいいんですよ。
◆③予習をする
発達障害グレーゾーンの子どもは
・不注意傾向がある
・見通しが立たないことに不安を感じやすい
という特性を持つことから、「つまらないこと」や「知らないこと」になかなか興味を持つことができず、授業についていけなくなることがよくあります。
そこでやって欲しいのが、お母さんと授業の予習をすることです。ただし「事前にしっかりマスターさせないと!」と必死になるのはNG!
目的はあくまでも「子どもを安心させること」なので、教科書を軽く確認するだけでも効果的ですよ。
こうやってお母さんと一緒に予習をすることで、「聞いたことがある!」と授業に興味を持たせ、「分かる!」という自信をつけることができるんです。
◆④タブレット学習を活用
タブレット学習はゲーム感覚で取り組めるものも多いため、勉強に苦手意識を持っている子どもには最適な勉強方法ですよね。
タブレット学習のメリットの1つには、一問一答で反応が早いことがあります。
発達障害グレーゾーンの子どもは情報処理能力が低いために、問題を解いてから答え合わせをするまでに時間が空くと、学習内容がしっかり身につかないことがあるからです。
さらに問題を解いてからすぐに結果が出ることは、集中力がない子どもにやる気を持続させる効果もあるんですよ。
◆⑤YouTubeが教科書に!
YouTubeは娯楽の1つとして使われているご家庭も多いと思いますが、実は勉強ツールとして活用することもできるのはご存知ですか?
YouTubeはGoogleと連動しているため、動画検索をすれば解説動画がたくさん出てきます。
発達障害グレーゾーンの子どもは
・大事な情報は目で見た方が理解しやすい(視覚優位)
・文字や文章を読むことが苦手
というタイプも多くいますよね。こう言った特性を持つ子どもに、YouTubeは最適な勉強ツールなんです。
また、発達障害の子どもは視空間認知と言って立体をイメージすることが苦手な場合もあります。
そのため「月の満ち欠け」など紙のテキストでは理解しにくい分野でも、動画で学ぶことで理解しやすくなることもあるのです。
さらにYouTubeは関連動画も出てくるので、関連知識をどんどん増やすこともできますよ。
◆⑥好きなことで知識を増やす練習
実は、子どもの学力を伸ばす方法は勉強だけではありません。子どもの好きなことを使って知識を増やす練習をすることも、学力UPへの近道なんです。
子どもはキャラクターや電車の名前など、好きなことはいくらでも暗記しますよね。こんな風に勉強と関係ない内容でも、「楽しい」と思いながら暗記をしていく経験が大事なんです。
子どものころに好きなことを使って記憶力を鍛えれば、年齢が上がったときに違う分野でも応用できるようになるんですよ。
また、好きなことをとことんやらせてあげることで子どもの興味はどんどん広がります。きっかけは電車でも
・駅名で漢字の知識が増える
・全国の地理に詳しくなる
・海外の列車に興味が広がる
・電車の仕組みから物理に興味を持つ
などと知識も増えて行きます。
こんな風に普段から知識を増やしておくことで、授業のときに「これ知ってる!」「分かる!」という場面が増え、学習がスムーズになっていくんです。
ポケモンでも恐竜の名前でも「学校の授業には関係ないから」と思うのではなく、
「よく知ってるね!」
「これはなんていうの?」
「どういうところが好きなの?」
などとお子さんの好きなものにどんどん興味を持ってあげることで、自信をつけてあげましょう。
いかがでしたか?発達障害グレーゾーンの子どもに効果的な勉強方法は
・学習内容のハードルをぐんと下げる
・できているところを褒める
・お母さんと予習をする
・タブレット学習を活用する
・YouTubeを教科書にする
・好きなことで知識を増やす練習をする
ことの6つです。
お母さんの対応で、勉強嫌いな発達障害の子どもからやる気を引き出してあげてくださいね!
また、勉強が苦手な発達障害の子どもに効果的なサポート方法はこちらの記事でも紹介しています。合わせてチェックしてくださいね。
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執筆者:森あや
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)