発達障害・グレーゾーンの子どもに自信をつけたいお母さんへ――コミュニケーションがスムーズになれば生きづらさだって解消できます!

新学年がスタート!今年度も発達障害・グレーゾーンの子どもたちには学校生活に積極的に参加してさまざまな体験をしてほしいですよね。子どもが積極的にチャレンジするために不可欠な自信と自信をつけるためのコミュニケーション術についてお伝えします。
 

【目次】

 

 

1.子どもの脳の発達には「自信」が不可欠!

 
 
新しい学年がスタートしました。今年度も子どもには自分に自信を持って、積極的に学校生活を送ってほしいですよね。人は自分に自信があるからこそ、新しいチャレンジをしよう!という気持ちになれます。
 
 
たとえ失敗したとしても、自信があれば落ち込みすぎず、再チャレンジすることができます。こうして新しい経験を積み重ねていくことで、脳が発達していきます。
 
 
自信がある子どもは、いろいろなことにチャレンジできますから、それだけ経験数が多く、脳も発達していく。子どもが発達していくためには「自信」は不可欠なものなのです!
 
 
 
 

 

2.日本の子どもは自信がない!

 
 
子どもが発達していくためには自信は不可欠です。
 
 
しかし、先進国の中でも「日本の子どもたちは自信がない」という調査結果が出ています。これは日本人の気質によるところも大きいのではないでしょうか。
 
 
日本人は他者との付き合いにおいて「謙虚さ」や「へりくだり」、「みんな同じ」を重視しますよね。具体的にどういうことなのか、ここで日本人ママによくあるコミュニケーションをご紹介します。
 
「オープンスクールの日に学校に様子を見に行くと、教室には子どもたちが描いた絵が飾られていました。他のお母さんが、「○○君の絵、上手だね!画家さんレベルだよ!」と自分の子を褒めてくれました。
 
そんなとき、あなたならどんな風に答えますか?
 
 
日本人ママによくあるのは「そんなことないですよ~」と謙遜し、「勉強の方は全然ダメで…もっと頑張ってほしいんですけど」と、子どもの苦手な部分を強調して「ほんと、△△君がうらやましい!」と相手のお子さんを褒める。
 
 
 
 
よくあるママ友の会話ですよね。
これを子どもの目線で読み解いてみましょう。
 
 
オープンスクールの日、お母さんが来てくれるのを楽しみにしています。教室には自信作の絵が飾られています。他のお母さんが自分の絵を褒めてくれたのが聞こえてきました。
 
 
「やっぱり僕の絵、最高だよね!」とすごく嬉しく、誇らしい気持ちになります。でも自分のお母さんはどうでしょう。
 
 
 「そんなこと…」と認めてくれず、自分でも分かっている苦手を暴露され、自分のことは褒めてくれないのに、友だちは褒めている…。子どもにとってはショックですよね。極端なお話ですが、「もう絵なんて描かない!」となってしまう可能性もあります。
 
 
 このように、お母さんが直接子どもを叱ったり怒ったりする場面だけでなく、日本人によくある、謙遜・へりくだりのコミュニケーションで、子どもの自信を失くしてしまう可能性もゼロではないのです。
 
 
子どもはお母さんが大好き!たとえそばにいなくても、お母さんの言動には注目しているはずです。お母さん自身が気にも留めないママ友同士の会話が、子どもを傷つけているかもしれません。
 
 
特に発達障害やグレーゾーンの子どもたちは、ネガティブな記憶をインプットしやすい性質があります。
 
 
「お母さんはあのとき、あんなことを言ってた…」
とこの先ずーっと覚えているかもしれないのです!
 
 

 

3.発達障害・グレーゾーンの生きづらさが解消できる親子のコミュニケーション

 
 
一方で、日本人はみんな自信がない、というわけではありませんよね。周囲の人との関係が良好なら、子ども自身の気持ちが安定し、トラブルも乗り越えられるはず!
 
 
トラブルを乗り越えられれば、自信もつきますよね。周囲の人たちといかに良好な関係を築いていくかということは、とても重要なことなのです!
 
 
特に特性のために、社会性に課題があるタイプの発達障害・グレーゾーンの子どもたちは、いかに周囲と良好な関係を築いて味方につけるかが、生きづらさを解消するための最大のポイントといえます。
 
 
周囲と良好な関係を築くためにまず必要なのは、良好な親子関係です。
 
 
親子関係は、人間関係の基礎となるもの。子どもは、他者とどう付き合えばいいのか親との関係を基礎に学んでいきます。親子関係がしっかりしていれば、子どもは他者と良い関係を築くことができるのです。
 
 
では、親子関係をより良くするためにはどうすればいいのでしょうか?
答えは、コミュニケーションです。
 
 
親から子へのポジティブで明るい声かけが、コミュニケーションをスムーズにします。コミュニケーションがスムーズになれば、子どもは親にどんな小さなことでも話してくれるようになります
 
 
親がどんな小さなことでも認めて励ますことで、子どもは親を信頼するようになります。「お母さんができるって言ってるし、やってみようかな!?」と子どもが思えるようになれば、子どもの行動はどんどん積極的になり、脳もどんどん発達します。
 
 
特に今は新学年がスタートしたばかりの時期ですよね。今すでに子どもに自信がなさそうなら、すぐに対応することが必要です。
 
 
自信がないということは、新しいチャレンジができにくい状態です。必然的に経験する数が少なくなり、脳の発達を加速することができません。
 
 
このまま何もせず様子を見て自信がないまま1年を過ごしますか?絶対にイヤですよね。
 
 
発達障害やグレーゾーンの子どもは、脳の発達がゆっくりな状態。しっかり行動することで脳の発達を加速させることが必要です。
 
 
親子のコミュニケーションをポジティブなものに変えて、お母さんの手で子どもが行動できる『自信』をつけていきましょう!
 
 
 
 
執筆者:丸山香緒里
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
 
 
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