発達障害ADHDの子どもが宿題に取りかかれない時に、やる気を引き出す3ステップ対応法をお伝えします!やる気がない、先延ばし癖がある、勉強しない…と悩むママは多いですよね。子どもの学習意欲が下がっている時は、ちょっとしたコツが必要なんです。
【目次】
1.宿題に取りかかれないADHDの子どもにイライラの毎日
2.なぜADHDの子は宿題を先延ばしするの?
◆行動のコントロールが苦手
◆宿題=ネガティブな記憶が定着している
3.宿題のやる気をアップする3ステップ
①ひとまず1つ作戦
②褒める
③ご褒美
2.なぜADHDの子は宿題を先延ばしするの?
◆行動のコントロールが苦手
◆宿題=ネガティブな記憶が定着している
3.宿題のやる気をアップする3ステップ
①ひとまず1つ作戦
②褒める
③ご褒美
1.宿題に取りかかれないADHDの子どもにイライラの毎日
我が家には発達障害ADHD傾向の子どもがいますが、以前は毎日のように、宿題バトルが繰り広げられていました。
学校から帰宅すると、一日の疲れやストレスを発散させるかのごとく、
「〇〇ちゃんの家に行ってくる!」
と、ランドセルだけ置いて出かけ、夕方まで帰ってこない。
帰宅したかと思えば、ゲームやYou Tube三昧でダラダラ…。
宿題に取りかかる様子が見られないと、親としては、どうしてもイライラしてしまいますよね。
ついに、「いつ、宿題するの?」と口を開いてしまう。
子どもも、宿題をしないといけないことは分かっているけど、やりたくない。
葛藤しているところにママからこのような声かけをされては面白くなく、機嫌が悪くなる。
その様子にたまらなくなって、ついに説教モードに入る。 こうして親子バトルが勃発していました。
バトルの結果、子どもは、怒りながらも、しぶしぶ机に向かいます。
しかし、勉強を始めても、ぼーっとして上の空だったり、お菓子を食べ始めたり。
全く集中できず、宿題に時間がかかる様子に、さらにイライラ。
結局、夕ご飯やお風呂の時間がずれ込んで就寝が遅くなってしまう毎日。私は心身ともにヘトヘトでした。
2.なぜADHDの子は宿題を先延ばしするの?
そもそも、なぜADHDの子どもは子どもは宿題にやる気が出ず、先延ばしするのでしょうか?
◆①行動のコントロールが苦手
好奇心旺盛なADHDタイプのお子さんは、脳の特性として不注意傾向があってひとつの事に集中する時間が短い場合があります。
また、がまんする力や見通しを立てる力が未熟なために、宿題をやらないとどうなるのか考えて判断する前に目先の楽しそうなことを優先してしまいます。
宿題を先延ばしにしたり、やろうと思ってもすぐ別のことに興味が湧いて最後まで集中できないのは脳の特性です。
決して怠けているわけではありません。
◆②宿題=ネガティブな記憶が定着している
興味関心のあることに気を取られている間に時が過ぎ、肝心の宿題は一向に進まないまま。結局、親や先生に怒られる…。
そうなると、子どもにとって、宿題は「嫌なもの」というイメージが残るようになります。
すると、やらなければならないのはわかっていても、ますますやる気を失って先延ばしするようになります。
うちの子は夜遅くなっても宿題しないまま寝落ちし、プリントやノートが真っ白のままで朝を迎えてしまうこともありました。
このように、発達障害ADHDの子どもは、行動をコントロールできないため宿題に集中してやり遂げられません。叱責を受けることで、さらに「宿題」に対する嫌な気持ちが蓄積されている状態です。
宿題に取り組むにはかなりのエネルギーが必要なことを理解してあげましょう。
3. 宿題のやる気をアップする3ステップ
もし、お子さんの学習意欲が下がって宿題に取りかかれない状態であれば、担任の先生にお子さんの状況を理解してもらい、宿題の工夫をしてもらいましょう。
その上で、家庭では、少しでも宿題をやることが「できた!」という成功体験の記憶を作ってあげるのが、やる気をアップさせるコツです!
我が家で実際に取り組み、ぜひやってみていただきたい3ステップ対応をご紹介しますね。
◆①ひとまず1つ作戦
「ひとまず1つ作戦」は、文字通り“ひとまず1つだけやってみる”ことです。
まずはお子さんに「ひとまず1つだけ、やってみようか」と声をかけてみましょう。
お子さんの得意なことに合わせて、
・計算ドリル1問
・漢字1文字
・鍵盤ハーモニカあるいはリコーダー1小節
・音読1行
などがいいですね。
目標は、まず「できた!」体験を積み上げてあげることなので、あれもこれもは逆効果です。
お子さんの状態によっては、1つしかやらない状態が続くかもしれません。
根気が必要ですが、それを足がかりに、次第に2つ…3つ…と増えていくようになります。
焦らず、スモールステップが重要です!
◆② 褒める
そして、1つでもできれば、肯定し褒めてあげましょう!
・「漢字が書けてるね!」
・「問題できてるね!」
褒められると、自分も「できた!」「できる!」と自信がつき、お子さんの気分が乗ったら、他の宿題も「やってみようかな」と取りかかることができるのです。
全部できるかどうかはさておいて、できた分に注目して褒めてあげましょう。
◆③ ご褒美
ご褒美をあげるのも有効です。
1問できるごとに小粒チョコ1個、2問できたらもう1個…といった感じです。
お子さんの好きなものをご褒美としてあげてください。
このように、お子さんのやる気が下がって集中できないときは、お母さんの目線も下げてあげてください。
「以前はできていたのに、こんなことで褒められない…」 というお気持ちは、とってもわかります!
しかし、お子さんの意欲や行動力が下がっているときは、相当疲れているときです。
時にはペースをゆるめたり、ハードルを下げてあげることが必要です。
理解をしてあげないまま、宿題に取り組めないことだけにフォーカスして、叱責をしたり、あれもこれもやらせようとすると、ますます学習意欲が下がってしまいます。
まずは、スモールステップで成功体験を作り、お子さんのやる気を取り戻しましょう。
脳は行動することで成長し、子どもの発達も進みます。
やる気が低下して行動力が下がっている時でも、「ひとまず1つ作戦」と、お母さんの肯定的な声かけで、お子さんの成長する力を蓄えることができるのです。
自信をつけていった子どもは、次第に自分から考えて行動しはじめますよ。
私の体験が、参考になりましたら嬉しいです。
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執筆者:渡辺みゆき
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)