今年の冬休みはどんな風に過ごされますか?昼食作りは大変だし、コロナでお出かけもできないし…と困っていませんか?実はそのお悩み、お手伝いで解決しちゃいます!今回は発達障害の子どもに料理が効果的なワケとオススメのレシピを紹介します。 |
【目次】
1.昼食作りに子どもの相手…恐怖の冬休みがやってきた!
2.どうして料理のお手伝いが効果的なの?
◆見る力を育てる
◆情報処理能力をUPさせる
◆自己肯定感を高める
3.発達障害の子どもにオススメのレシピ4選!
◆炊き込みピラフ
◆手巻きずし
◆ピザトースト
◆パン・クッキー
1.昼食作りに子どもの相手…恐怖の冬休みがやってきた!
今週から冬休みに突入する学校がほとんどだと思います。
今年の冬休み、どんな風に過ごされる予定ですか?
正直なところ、お母さんにしてみれば「お休みでうれしい♪」なんて言ってられませんよね。
毎日3食作らないといけないのか…とどんよりした気分になっていませんか?
我が家にも小学2年生の息子がいるので、長期休みに食事の準備に振り回されるお母さんのお気持ちはよく分かります…
そんな私がこの冬休みに実行しようと思っているのが、子どもにお手伝いをさせることです。
今年は新型コロナウイルスの影響で、長期休みの過ごし方が大きく変わった1年でした。
お出かけが制限されてしまい、お家のなかで長時間過ごさざるを得なかったのがとにかく大変でしたよね。
昨年までの長期休みなら、どこかへおでかけして活動的に過ごせたり、外出したついでに外で昼食をとってラクをしたり…という作戦も取れましたが、今回の冬休みも難しそうです。
そこで私は、お昼ご飯を作る時間を子どもと一緒に遊ぶ時間に変えてしまおうと思っています。
料理のお手伝いは発達障害の子どもの発達ポイントが満載!一斉休校中にチャレンジしてとてもうまく行ったので、皆さんにお伝えしますね。
そもそも、発達障害の子どもに料理のお手伝いが効果的なのはどうしてか?
実際に子どもとお昼ご飯を作るなら、どんなレシピがオススメなのか?
についても、併せて解説・紹介していきます!
2.どうして料理のお手伝いが効果的なの?
発達障害の子どもは脳の発達が未熟なために、苦手なことが多く普段から自信を失いがちです。
そんな子どもたちに、料理のお手伝いが効果的な理由を3つお話しします。
◆見る力を育てる
発達障害の子どものなかには、字をきれいに書くことができないなど、不器用な子がたくさんいます。
実はこれには、子どもの「見る力」がきちんと発達していないことが大きく関係しているんです。
「見る力」とは視力のことではなく、じっと観察したり、見た物に合わせて体を動かす機能のことです。
料理のお手伝いは「見る力」を発達させるのにとても効果的なんです。
例えば、材料を量るときには、計量カップの目盛や数字をよく見ることが必要です。
野菜を切るときは、手元を注意して見ながら包丁を動かすことが必要ですよね。
こんな風に料理のお手伝いはあらゆる場面で「見る力」を高めることができるんです。
もちろん、料理以外の場面でもじっくり観察させることはできます。
でも、見る力を高めるために料理がオススメなのは、
しっかり見ておかないと、材料を入れすぎてしまう!
しっかり見ておかないと、手を切ってしまう!
と少し危険が伴うことで慎重さが生まれるからです。
慎重になることで、自然と集中してじっくり見ることができるんです。
◆情報処理能力をUPさせる
発達障害の子どもは段取りを考えて行動することができなかったり、数の大小や量をイメージすることが苦手だったりする場合が多くあります。
実は、これには子どもの情報処理能力がきちんと発達していないことが関係しているんです。料理のお手伝いは情報処理能力を高めるのにも効果的なんです。
例えば料理をするときには、必要な材料を確認する、作り方の手順を確認しながら作業することが必要です。
また、先ほどもお話した材料を量る場面では、数の大小や量をイメージするトレーニングにもなります。
◆自己肯定感を高める
そして一番大事なことは、お手伝いを通して子どもの自己肯定感を高めることができることです。
先ほどもお伝えしたように、発達障害の子どもはできないことや苦手なことが多く普段から叱られたり自信を失う機会が多くあります。
しかし、お家でのお手伝いはそんな発達障害の子どもの自己肯定感をあげる絶好のチャンスです。
その子に合わせて段取りを考えてあげたり、お母さんがしっかり褒めてあげることで成功体験を積ませてあげることができるんですよ。
幼児でも混ぜるといった単純な作業から、卵を割る、包丁を使うなど色々なことができます。小学生であれば火を使った調理もできるようになります。
お子さんの様子を見ながら、できそうな作業から始めてくださいね。
3.発達障害の子どもにオススメのレシピ4選!
ではここでは、発達障害の子どもにオススメのレシピを紹介します。それぞれの詳しい材料の分量や手順についてはWEBで検索するとたくさんレシピが出てきますので、お好みのレシピを参考にしてくださいね。
◆炊き込みピラフ
これはお米・コーン缶・ツナ缶・ケチャップやコンソメなどの調味料・水を炊飯器に入れて炊くだけの超簡単料理です。
炊き込みピラフの調理ポイントは「計量」です。お米、調味料など材料を量る場面が多くあります。「2の目盛まで水を入れてね」などとお子さんが分かるように指示を出してあげてくださいね。
薄焼きたまごを焼いて上に乗せれば、オムライスもできちゃいますよ!
◆手巻きずし
こちらものりにご飯と具をのせて巻くだけの簡単料理です。我が家ではきゅうり、納豆、カニカマ、さけるチーズという超シンプルな具材で作っています。
手巻きずしの調理ポイントは、「材料の下ごしらえ」です。
納豆を混ぜる、カニカマやチーズを細くさく、きゅうりを切るなど、よく見て手を動かすことが求められます。
きゅうりに関しては、年齢によっては子どもだけで切ることは難しい場合もあります。子どもが切りやすい大きさや形にあらかじめ切っておくなどして、ハードルを下げてあげてくださいね。
また、食べるときにはのりの大きさに対して適切なご飯や具の量を考えることが必要になるため、子どもの情報処理能力を高めるいいトレーニングにもなります。
◆ピザトースト
ピザトーストは食パンにソースを塗って具をのせて焼くだけの、これまた簡単料理です。子どもが作業しやすいように、具は1種類ずつ器に分けておくといいですよ。
ピザトーストの調理ポイントは「材料の量の配分」です。「この材料を使って6枚分のピザを作ってね」と取り組ませると、子どもの情報処理能力を高めるトレーニングになります。
それが難しかったら、「コーンはスプーン1杯分ね」「ソーセージは5個のせてね」など具体的な量を教えてあげるのもOKです。
◆パン・クッキー
そして最後はパン・クッキーです。
発達障害の子どもは力の加減がうまくできない場合がよくあります。手のひらを使ってパンやクッキーを作ることで、皮膚感覚を刺激して力の調整を覚えさせることができるんです。
「丁寧に丸めてるね」「ちゃんと作れたね!」などと子どもを褒めながら取り組んでくださいね。
とは言ってもパンやクッキーってオーブンが必要だし、ちょっとハードルが高いな…と思っていませんか?
実はパンやクッキーってフライパンでも焼けるんです!
我が家にはオーブンがないのでパンやクッキーを焼くのはもっぱらフライパンです。気軽に作れるし、とってもオススメですよ!
いかがでしたか?実はお手伝いって、こんなに発達障害の子どもの発達ポイントが満載なんですよ。
・子どもに合わせて段取りを考えてあげる
・こまめに褒める
ことの2つに気を付けながら、この冬休みは親子で楽しく料理してみてくださいね!
執筆者:森あや
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)