発達障害の子どもにオススメ!力のコントロールを学べる料理のススメ

発達障害の幼児は力がうまく調整できない子がとても多いです。どれぐらいの力で持ったらいいか分からず、必要以上にぎゅっと握りしめてしまうこともあります。お料理をしながら、力のコントロールを学んでいきましょう!
 

【目次】

 

1.太鼓が壊れる!息子の音楽療育での出来事

 
 
発達障害のお子さんをお持ちのお母さん、力をうまくコントロールできない!とお困りではありませんか?
 
 
実は、私の息子もそうなんです。
 
 
私が息子の課題に気づいたのは、毎週お世話になっている音楽療育でした。
 
 
その日の療育は太鼓。先生のお手本を模倣して同じように叩きます。
 
 
先生は大きくたたいたり小さくたたいたり、リズムを変えたり…ところが私の息子、大きくたたくところは大きくたたきすぎ!全力でドンドンたたきます。
 
 
あまりの大きさにドアが振動で震え、隣の部屋の先生がどうしたのかと見に来たほど。もちろん外で聞いていた私も「太鼓が壊れたら弁償しないといけないかも!?」と冷や汗だらだら…
 
 
一方で、小さくたたくところでは、「あれ?演奏してる?」と疑うほど小さな音。先生が小さな音をたたく時間が長くなると、先生のお手本を無視してどんどん全力でたたくようになりました。
 
 
先生からは、「息子君は小さな音の演奏では満足できないタイプ。刺激が強いのが好きなのかな?」というフィードバックでしたが、何となく納得できなかった私は息子に話を聞いてみることにしました。
 
 
私:「今日さ、一生懸命太鼓たたいたから疲れたでしょ?」
 
息子:「大きくたたくより、小さくたたく方が疲れるんだよね~」
 
 
「力が要らない方が疲れる」。この言葉に力のコントロールの苦手さが表れています。
 
 
・先生のお手本と同じぐらいの音を出すにはどれぐらいの力が必要なのかわかっていない
 
・衝動性があってついついドンドンたたいてしまう
 
・腕や手首の細かい動きがスムーズでない
 
 
などの課題が思い浮かびました。特に小さい音を出すには、振り上げた腕の力を抑制しなければならず、息子には難しかったのです。
 
 
この記事では、発達障害の子どもの「力のコントロール」に焦点を当て、どうしてうまく力を調節できないのか?脳科学の観点から解説します。
 
 
また、力のコントロールを学ぶにはお料理がぴったり!おすすめの食材をお伝えしますので、ぜひ実践してくださいね。
 
 
 
 
これから年末年始に突入しますが、今日お伝えする食材はおせち料理でも定番!
 
 
ぜひ親子でチャレンジしてみてくださいね。
 
 
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2.発達障害の子どもが力のコントロールを苦手とするワケ

 
 
筆圧が強すぎたり、やわらかいものは握りつぶしてしまったりするなど、発達障害の子どもの力のコントロールに悩んでいるお母さんは多いと思います。
 
 
そこで、「適切な力で持つ」ということが、脳科学的にどういうことなのかを解説したいと思います。
 
 
何かを持つとき、
 
・目で対象物を確認する(視覚)
・手のひらで触れる(触覚)
・持ち上げる(運動)
 
という3つを行っています。
 
 
つまり、
 
 
①視覚と触覚を使ってどれぐらいの大きさや重さなのか情報を収集する
 
②収集した情報を脳に伝える
 
③脳が適切な力加減を判断する
 
④脳が「これぐらいの力で持ちなさ~い!」と運動機能に指令を出す
 
⑤脳からの指令に従って手や足が動く
 
 
という一連の流れがあるのです。
 
 
うまく力加減できない、という場合はこの流れのどこかがうまくいっていないということです。
 
 
たとえば、
 
 
・視覚や触覚から十分な情報が収集できていない
 
・情報は収集できているが、伝える途中で不具合がある
 
・伝わっているけれど、脳が処理できていない
 
・脳は処理できているけれど、脳からの指令を伝えるときに不具合がある
 
・脳からの指令は伝わっているけれど、運動機能がうまく働かない
 
 
ということが考えられます。
 
 
 
 
うまく力をコントロールするためには、
 
・しっかり情報を収集する
・運動機能を向上させる
 
という2点にアプローチして改善していくことができます。
 
 
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3.力加減を覚えてほしい!お母さんにできる対応

 
 
力のコントロールを改善するために、
 
・しっかり情報を収集する
・運動機能を向上させる
 
という2点にアプローチしていきましょう、とお伝えしました。具体的にどうすればいいのか、解説していきます。
 
 

◆視覚でしっかり情報収集するために

 
 
不注意傾向がある子は、見ているのに見落とすことがよくあります。「ないない!」と探していたものが目の前にある、ということ、意外と多いですよね。
 
 
また衝動性がある子は、見ていても興味がすぐにそれてしまい、隅々まで情報を収集する前に見ることをやめてしまいます。
 
 
まずは、お子さんが何かを見ているとき、「しっかり見れてるね!」と褒めることから始めてください。
 
 
「よぉ~く見てごらん!」と声色を変えるのも、子どもの注意が向きやすいのでお勧めです。
 
 
親子のコミュニケーションがスムーズになっていて、少しトレーニングができそうだという場合は、不注意にアプローチするパステル総研にもオリジナル教材をぜひ使ってみてください。
 
 
 
 
また、私の息子は電車が大好きで、よく図鑑を眺めているのですが、
 
 
「このなかで、『こまち』はどれ?」とか
「赤い電車と青い電車、どっちが多い?」とか
 
クイズを出して、隅々までしっかり見る機会を作っています。
 
 
このように、教材を使わなくても、子どもが好きな遊びの中で見る力を鍛えることができるんですよ!
 
 
もしもなかなか探し出せないときは、「この辺りにありそうだよ!」とどんどんヒントを出しましょう!
 
 
通常何かを探すときは、見落としがないように、上から下・左から右など、一定の規則を作ってチェックしていくのが効率的。でも息子の場合、規則性がなく、あちこち見ているために見落としが多くなったり、どこまで見たのか分からなくなったりしていました。
 
 
結果探し出せなくてイライラ!
 
 
こんな状況で「しっかり見なさい!」と言っても、どこを見ていいのか分かってない子どもはさらにイライラするだけです。
 
 
さくっとヒントを出して、限られた範囲で探し出せるようにしましょう。範囲が狭くなっていてもしっかり見ることは変わらないので、ちゃんとトレーニングになっています。安心してヒントを出してあげてくださいね。
 
 

◆触覚でしっかり情報収集するために

 
 
いろいろなものに触れさせて、触覚を鍛えていくのがおすすめです。同じ大きさのペットボトルでも、中に入っている飲み物の量で重さは変わります。このような、見た目と重さが異なるものを持つ体験はどんどんさせてください。
 
 
こちらでも詳しく解説しています。
 
 
 
また、こうした「触る」経験をする際は、触れた感触を擬態語とセットで覚えるのがおすすめです。
 
 
ふわふわ
ふかふか
ごつごつ
どっしり
つるつる
つんつん
 
 
と日本語にはさまざま擬態語があり、似ていてもニュアンスが異なります。それぞれの擬態語が持つイメージと感触をセットで覚えると理解しやすくなります。
 
 
ふわふわは軽い、どっしりは重いなど、言葉でも重さや感覚がイメージできるようになることを目指しましょう!
 
 

◆運動機能を向上させるために

 
 
私の息子が太鼓をたたくときに音の調節ができなかったのは、運動機能、特に手や腕をコントロールする機能が未熟だったからです。
 
 
息子に限らず、発達障害の子どもで細かい動きが苦手、不器用、という子はたくさんいます。 だからといって、やみくもに細かい作業ばかりするのはお勧めしません!
 
 
苦手なことばかりさせるとストレスがたまりますし、一生懸命やっても結果に結びつかない場合もあります。
 
 
細かい作業が苦手な場合も、まずは全身運動からアプローチしましょう!
 
 
しっかり運動すると脳全体が活性化しますので、視覚や触覚、細かい運動も向上することが期待できます。
 
 
 
 
また、お手本を見てまねする、ということが苦手な場合があります。
 
 
息子の場合も、小さい音をたたいてほしいのであれば、実際に息子の手を持って「これぐらいの大きさだよ」「手の振り方はこうするんだよ」と教えることもできました。
 
 
こうして見るだけでなく、体験的に動きを獲得していくことも有効です。
 
 

4.お料理で解決!「適切な力加減」の学び方

 
 
特に、適切な力加減を学ぶのに有効なのがお料理です。
 
 
お料理は生活自立に直結するだけでなく、発達効果が高いので、幼児から少しずつ始めることをお勧めします。
 
 
発達の効果や幼児のお料理デビューについてはこちらで解説していますので、併せてチェックしてくださいね。
 
 
 
料理はさまざまな食材と道具を触ることで、たくさんの触感を体験することができます。
 
 
特に、力の抑制が苦手な子どもに適切な力を教えるのにオススメな食材は
 
・こんにゃく
・豆腐
・卵
 
です!1つずつ解説していきますね。
 
 

◆こんにゃくをちぎる

 
 
こんにゃくはつるっとした触感なので、感覚過敏のお子さんでも大丈夫という場合が多いのではないでしょうか?
 
 
ここでやってほしいのが、「こんにゃくをちぎる」作業です。片手でこんにゃくをしっかり押さえ、親指にぐっと力を入れてちぎる。どれぐらいの力を入れたらちぎれるのかを体験することができます。
 
 
こんにゃくはつるつる滑りやすいので、押さえる手に意外と力が必要なのもポイントです。
 
 

◆豆腐を切る

 
 
力の抑制が苦手なタイプのお子さんだと、豆腐のようなやわらかいものを持った瞬間に握りつぶしてしまう、という可能性があります。
 
 
最初は絹ごし豆腐よりも木綿豆腐がおすすめ!
 
 
まずは4分の1ぐらいにカットしたものを渡しましょう。
 
 
そのときに「そぉ~っと持ってね!」と声色を変えると、注意を向けやすくなるのでおすすめです!
 
 
4分の1にカットした豆腐を手の平において、ナイフで切ってみましょう!
 
 
やわらかい豆腐は包丁ではなくナイフで切れるので、幼児の「切る」作業のデビューにもおすすめです。
 
 

◆卵を割る

 
 
どれぐらいの力で卵にひびを入れたらいいのか?
どれぐらいの力で殻を割り開いたらいいのか?
 
 
力の抑制でも難度が高いのが卵を割ることです。
 
 
私の息子の場合、卵が粉々になるほど大きな力で割ってしまったり、反対に力が小さすぎて一向にひびが入らなかったり、親指を入れたまま割り開けなくて助けを求めてきたり、なかなか習得できませんでした。
 
 
難しいですが、一人でスムーズに卵を割れるようになったら、手首~手先の細かい動きのコントロールはかなり向上していると言えます。
 
 
 
 
慣れるまではお母さんが手を添えてあげて、適切な力加減を教えていきましょう。
 
 
このように、お料理の工程の一部を子どもに任せて、適切な力を学ぶ機会を作っていくのがおすすめです。
 
 
こんにゃくは包丁で切るよりも手でちぎったほうが味が染みやすくておいしいですし、多少大きさが不ぞろいでも調理に大きな問題はありません。
 
 
豆腐を握りつぶしてしまったらいり豆腐に。卵は殻を取り除いてかき混ぜればOKです!
 
 
このように、失敗を失敗とせず、フォローできる方法があります。まずは触って、持ってみないと始まりません。お母さんの気持ちに余裕があるときに、ぜひ実践してみてくださいね。
 
 
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執筆者:丸山香緒里
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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