発達障害・学習障害の子どもが自分から学習し始めたママのスゴテク

学年が上がると学校の勉強にだんだん苦手意識が強くなっていませんか?特に発達障害・学習障害の子どもは勉強ができないという経験が自信を奪ってしまいます。今回は自分から苦手に立ち向かい学習し始めたわが家のケースをお伝えします。
 

【目次】

 

1.進級しても発達障害・学習障害の子どもはちゃんと学習についていける?

 
 
学年があがると、学校の勉強もだんだんと難しくなってきますね。 授業にはついていけていますか?学習を嫌がる様子はありませんか?
 
 
小学校1、2年生の時には算数と国語がメインで授業数も少なく、下校時間も早かったのに、3年生からは理科と社会、そして英語がスタート。
 
 
急に教科が増えただけでなく、覚える漢字も増え、計算も複雑になり自分で考えて表現する機会が増えるため、3年生から授業が難しくなったと感じる子も多いのではないでしょうか。  
 
 
 
 
特に、発達障害・学習障害のある子は授業を聞いて理解し、さらにそれを覚えて次に活かすことに時間がかかったり、苦手さを感じたりする子がいます。
 
 
これは脳の発達がゆっくりな部分があることで、得意なことと苦手なことの差が大きくなることが原因で起きています。
 
 
また、他の子と同じようにできないことで感じる劣等感から苦手な勉強を避けようという態度が現れてきます。
 
 
宿題をするときにイライラしたり、癇癪を起こす。そんな様子がお子さんにみられるならば早めの対応が必要です。  
 
 
\子どもが素直になる声かけ35つき/
癇癪・暴力がスッとおさまる!
脳科学に基づく接し方
↓↓↓
 
 

2.英語なんてとても無理!ローマ字からつまずいたわが子

 
 
ママ世代が子どもの頃には中学から学んでいた英語は、今では小学校で習い始めます。
 
 
3年生でローマ字、数字を英語でカウント、天気など簡単な単語を使った会話。4年生になると、お友達同士で好きな食べ物は何?といった会話をみんなの前で発表します。
 
 
発達障害・学習障害のある子どもは、英語の基礎、アルファベットを覚えることが難しく、ローマ字で表現すること自体も高いハードルになってしまいがち。
 
 
なぜなら、アルファベットやローマ字は、漢字のように1つ1つの文字に意味がないため発達障害・学習障害の子どもにとって覚えるきっかけがつかみにくいからです。  
 
 
 
 
記憶することが苦手なわが子も英語の授業は避けたい科目、ナンバーワンでした。3年生で理解していないといけないローマ字は、4年生になっても全く頭に入っていません。
 
 
振り返りテストでは「TAMAGO」をTの字が最初にある3文字だから「たいこ」かな?というくらい、適当な答えしか書けていませんでした。
 
 
そのため、英語の宿題があるとイライラしてしたり、どうせできないからと早々にあきらめてしまったりする様子がみられました。
 
 
「何が書いてあるか分かんない!」と本を力いっぱい閉じてしまうような態度を見せることも1度や2度ではなく、アルファベットやローマ字に対して拒絶反応を示していました。
 
 
そんなわが子に私もつい、
 
覚える気がないんでしょ!」
「もう4年生になのに、どうするの?」
 
と脅迫めいたことを言ってしまうこともありました。
 
 
日々の宿題がそんな様子なので、ローマ字なんてやりたくない!英語なんてどうでもいい!どうせやっても楽しくない!と全く覚える様子はありません。  
 
 
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3.あきらめずに自分から学習する意欲をもったわが子に出会えました!

 
 
そんなわが子に、これではいけないと私が実践したのが発達科学コミュニケーション(発コミュ)の対応です。
 
 

すぐ褒める

 
 
子どもが宿題に意識を向けた姿を見つけるとすぐに褒めます。これは勉強し始めるよりも先に声をかけることになります。
 
 
あら、ふで箱がでましたね。やる気だな~。
 
今日はいつもよりも姿勢よく座ってるじゃん。
 
 
など、今の本人の状況を実況中継するのです。
 
 
そうすると、子どもはランドセルから筆箱を取り出しただけで、それほどやる気もなかったのかもしれませんが、ちょっとやってみようかなという気分になってきます。
 
 
そうなった時にもすかさず、
 
 
あら、ますますやる気が見えてきましたね。
 
もう〇問までやったの?早いな~。
 
 
と次々と肯定した言葉かけをしました。
 
 
すると、やる気スイッチがはいったのか集中して宿題に取り組むことができ、最後には「今日はめっちゃ頑張ったわ」と宿題を終わらせたことで誇らしげな表情も見せてくれるようになりました。  
 
 
 
 

ママも努力する姿を見せる

 
 
子どもが勉強する時間に合わせて、わたしも一緒にリビングで文章を書いたり、本を読んだりするようになりました。
 
 
その時に子どもから 「ママは学校には行かないのに、何のお勉強があるの?」と聞かれました。 そこで
 
 
ママが今、発コミュで教えてもらっている先生のように賢くなりたい。
 
得意じゃないけど、もっと上手に文章が書けるようになりたい。
 
そのために今からでも苦手な勉強を頑張ってやってるのよ。
 
 
と、わが子に真剣に、今思っていることを話してみました。
 
 
その時には子どもの表情からはどう響いたのかは分かりませんでした。
 
 
しかし、ある日わが子が避けていたアルファベットの一覧表を学校から持ち帰ってきました。
 
 
連絡帳には「お母さんが資格の勉強をしているので、本人も頑張りたいそうです」とのこと。文章をローマ字入力して提出する宿題をだしてもらっていたのです。
 
 
苦手なはずだったのに、ずっと避けていたのに…と思うとわが子の変化を嬉しく思いました。
 
 
初めは一覧表を見ながら1文字ずつ入力していたわが子でしたが、約1か月で一覧表を見なくても入力できるようになり、今では英語の授業も交流級で受けられる日が増えています。
 
 
環境は子どもの成長に大きな影響を与えると言います。
 
 
大人が何かにチャレンジすることで、子どものやる気を引き出すきっかけとなるのなら、私達が一生懸命な姿を見せる、想いを話して聞かせるということはとても効果のあることではないでしょうか。
 
 
ぜひ、ご家庭でお子さんとゆっくり向き合って話す機会をもち、子どもの可能性を引き出すきっかけにしてみてくださいね。  
 
 
 
 
 
 
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執筆者:井上喜美子
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)

 

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