発達障害・グレーゾーンのお子さんは障害の特性から自信を失ってしまいがち。そのためやればできそうなことも挑戦しないことがありママも心配になってしまいますよね。今回はそんな自信のない子の個性や強味を活かし自己肯定感を上げる方法をお伝えします。 |
【目次】
1.発達障害・グレーゾーンの子は打たれ弱いの?
皆さんはお子さんが、苦手なことがあるとすぐにあきらめちゃう、打たれ弱くて困っていますという方はいらっしゃいませんか?
もしかすると、やる前から失敗するかもと恐れてしまっているということもあるかもしれませんね。
発達障害、グレーゾーンの子は脳の特性が原因で普段の生活の中で周りの子と比べてうまくいかないこと、つまずくことが多い傾向にあります。
そのため、周りから指摘されたり、注意されることが多くなることで自分はできない、ダメなんだと思ってしまいがちです。
さらに、この失敗体験が子ども自身のもつ自己評価を低くしてしまうのです。
また、他の人とのコミュニケーションがうまくいかないことで、自分の想いを受け止めてもらえない経験を積んでしまうということもあります。
自分ではできない、やっても無理。 そう考えるとやる前から失敗をおそれて挑戦ができなくなるのも仕方のないことかもしれませんね。
けれども、パパやママはわが子の個性に触れる中で、「この子には絶対に伸びしろがある!」って信じていますよね。
たくさんの可能性があるのに、やってみようとしない、挑戦しないなんて私も本当にもったいないって思うのです。
2.すぐにできないって、あきらめちゃうのはもったいない!
わが家の発達凸凹がある娘も、自信がもてないことや、やればできるようなことも、嫌だ、できないと拒むことがありました。
例えば、ちょっと難しいかなと思えるような算数の文章問題。習ったことのある問題なのに、やる前から無理だし…と手を付けないようなことが見受けられました。
また、普段は友達と一緒に歩く道を1人で登校しないといけなくなった時。いつもと同じ道、違う点は今日は1人というだけなのに登校できないと駄々をこねることもありました。
そんな時には、「なんですぐ諦めちゃうの!」ともどかしい思いでいっぱいでした。
発達障害の特性がある、どうにもならない苦手なことがある。「だから仕方がないよね」と一言で片づけることもできるかもしれません。
けれども、どうしても私にはそれだけでは済ませてはいけないような気がするのです。
もちろん、苦手なこと無理なことを挑戦させ続けるのは本人も辛いということは分かっていますし、私も無理やりなんでもやってみなさいと言うつもりはありません。
ただ、発達に障害がある。その上で子どもが「頑張ろう」「やってみよう」と思う気持ちを持ってもらいたいと思うのです。
3.どうして気持ちが先に逃げてしまうのでしょう?
発達障害・グレーゾーンの子の記憶は特にネガティブな記憶ほど強く残りやすい特徴があります。
これは同じように嫌な体験をしないように脳が防衛反応をするため、ネガティブな記憶が長くとどまってしまうことから起こります。
そのため、余計にやってみよう、頑張ってみようという気持ちを起しにくいのです。
その上で子どもが頑張ろう、やってみようと思うためには何が必要か?というと「やったらできるんじゃね?」という自分への自信です。
へこたれない強い心、自己肯定感ともいわれるその気持ちを高く持つことが大切なのです。
では、その自分への自信、自己肯定感を育てるためにはどうしたらいいでしょうか?
4.強みが子どもの自信とやる気を取り戻す!
わが子に自信をもってもらいたいと思って私が実践したことは、子どもにとって得意なこと、興味関心のあることを積極的にさせること。
さらに、それが人の役に立ち、自分が誰かのために役に立っていると思えると、私って素晴らしいなと自分でも感じることができると思ったのです。
わが家の娘の場合、もともと何かを創作することが得意だったため、少しずつですが一緒にお料理をするようにしていきました。
最初は簡単なパンケーキからでしたが、そのうち娘こだわりのフレンチトーストを1人で作れるようになりました。
ちょうどいい焼き加減とフワフワ感にこだわった絶品フレンチトーストが作れるようになると
「ママ、今日の朝ごはん作ってあげようか?」
なんて声をかけてくれるようになり、娘の中で得意料理の1つになりました。
もちろん、わたしも
「美味しいね、作ってくれてありがとう」
「ママはめっちゃ幸せ者だわ~」
「ママはめっちゃ幸せ者だわ~」
と、大絶賛したのですが、なにより自分でできた!そして家族が喜んでくれているということが娘の中で自信になったようです。
普段「できない…」なんて言う娘とは違った誇らしげな表情がとても印象的で、私も嬉しくなりました。
できない、分からないということばかりの毎日では大人だって気持ちは前向きになれませんよね。
苦手なこともあるけど、自分の個性の中で得意なものがある、自信が持てるものがあるということは、子どもが「ちょっと頑張ってみようかな」という気持ちにつながっていきます。
そして誰かが喜んでくれる経験を通して、さらに子どもの頑張る気持ちを後押しできるのです。少しずつでもいろいろな挑戦をさせていきたいですね。
ぜひ、子どもの強みを活かして自信がつくよう、サポートしてあげてくださいね。
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執筆者:井上喜美子
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)