発達障害ADHD傾向の子どもは衝動性や落ち着きのなさからコミュニケーションが取りづらいことがあります。話が通じないことで、怒る場面でなくてもイライラしてしまうことはありませんか?少しの工夫で変化しますよ♪ |
【目次】
1.発達障害ADHD傾向の子どもはコミュニケーションを取るのが難しい?
2.子どもとのコミュニケーションに苦労するのはなぜか
3.聞く力を養い、見る力を使おう!発達障害ADHDコミュニケーション術!
♦「聞く環境を作る」
♦大事なこと、伝えたいことは、書いて見せる
♦言葉で褒める、見せて褒める
1.発達障害ADHD傾向の子どもはコミュニケーションを取るのが難しい?
子どもは、友達と遊んでいる時や、家で家族と過ごす時には話をする機会が多くあります。
小学生になる頃には、「誰かがが話している時には話を聞いて待ち、問いにも答える」という、コミュニケーションが取れる子どもが増えてきます。
しかし、発達障害注意欠陥障害(ADHD)傾向の子は一方的に話していたり、随分と長く一人で話し続けていたり。
そうかと思ったら、友達の話は全然聞いていなかったり、視線が遠くの方を向いていたり。
低学年のうちは、誰かが面白い言葉を放てば、周りの子どもはそれに反応してみんなで楽しく笑いあうという、「その場の雰囲気のノリで遊ぶ」ようなパターンも多いですよね。
子どもが楽しく遊んでいれば、それは安心かと思います。
ですが、年齢が上がるにつれ、周りの子どもが、その場の空気を読むことができてきたり、自分と他人との違いを気づくことで、容姿や発言に気を使い始めたりしてきます。
それを考えると、コミュニケーションがうまく取れない子どもは大丈夫なのか?と、心配してしまいますよね。
親子関係では、大切な話も伝わらないこともあり、とても困ってしまいますよね。
もしかしたら、褒めている時でさえ、「あまり伝わっていないなあ」と思うこともあるかもしれません。
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2.子どもとのコミュニケーションに苦労するのはなぜか
我が家には、発達障害ADHD傾向の小学3年生になったばかりの息子がいます。
幼稚園の時から小学校に入学してからも言葉のコミュニケーションにはとても苦労しました。
初めは目を見て話せているのに、途中で視線が遠くの方へ向きはじめ、しまいには何の話をしていたのか本人に聞いても理解していないことが多々ありました。
また同じ話を繰り返さなければいけないことと、話を聞いていない息子に対してイライラは募るばかり。
小学校に入学すると、学校からお便りを持ち帰ることがありますよね。
息子は、お便りに載っていない、学校の先生から言われたことであろう連絡事項は、ほぼ聞き流してしまっていました。
そのため、学校から持ち帰る忘れ物、家から学校への忘れ物、先生へ渡すはずのものは渡されていなかったり。
図工に使う粘土を持ってきてと先生から言われ続けて、結局もっていかずに、授業が受けれないこともありました。
これは後から知ったので、私はショックを受けました。
その時の私が取っていた対応は、
・自分の余裕のある時にだけ、家に持ち帰るものを紙に書いてランドセルの内側に貼っていたこと
・「ちゃんと話を聞いてないと怒られるのも、困るのも自分だよ!」と注意すること
この2つのみです。
この対応を何度やっても、息子は変わりませんでした。
発達障害ADHD傾向の子どもは、他の物に気を取られやすい特性があります。
そのため、話していたことが耳に入らなくなり、結果的にコミュニケーションは取れなくなります。
他のものが気になる
↓
話していた内容が耳に入らない
↓
大切なことを聞き逃す
↓
興味のあることが見つかれば一方的に話し出す
こんなパターンになってしまいます。
実際、息子によく話を聞いてみたら、
「先生が僕に話していても、周りのみんなの声も耳に入ってきて、先生が何を話していたかよくわからなくなる」
「面白そうなおもちゃが見えたから、○〇くんの話の途中でおもちゃの方へ行っちゃった」
「僕はこれが得意だから、それを伝えたくてずっと話してたんだよ」
このように、コミュニケーションが途絶えてしまった理由がちゃんとあったのです。
特性や理由がわかったとき、初めから注意ばかりするのではなく、どうしてかを聞けばよかったと思いました。
コミュニケーションが上手にできれば、話が聞けるようになったり、忘れ物が減ったり、思いも伝わりやすくなりますよね。
では、どうすれば良いのか、私が実際にやってみた対応方法を次項でご紹介します。
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3.聞く力を養い、見る力を使おう!発達障害ADHDコミュニケーション術!
「コミュニケーション」と聞くと、「話す」ということが一番に思い浮かぶかと思います。
けれども、それが上手くいかない息子に次の3つをやってみました。
♦聞く環境を作る
大切な話があるときは、テレビなど消せる音を遮断し、目の前へ行って短い言葉で伝えます。
この時、遠くから話しかけることは、私の姿が視界に入らない場合があるので、「必ず目の前に行くこと」と、長い文章は覚えられない場合があるので短めに伝えました。
♦大事なこと、伝えたいことは、書いて見せる
ADHD傾向の子どもは聞いたことよりも、見たことの方が記憶しやすいとよく聞きます。
大切な話や大事なことを覚えさせたい時にも、書いて見せることの方が息子にとっても記憶しやすいようでした。
例えば、
家から学校への持ち物は、家を出ていくときに玄関ドアに持ち物を書いた紙を貼っておき、出発の時に見てチェック。
学校から家へ持ち帰るものは、事前にわかっていれば持ち物を書いた紙をランドセルの内側に貼って下校時に見てチェック。
このように、目から情報をインプットできる工夫をしました。
♦言葉で褒める、見せて褒める
話を聞いてくれたら「ママの方を見て話を聞いてくれてありがとう」
忘れ物があっても1つでも忘れなかったら 「〇〇を忘れずに持って行けたね、よく覚えていたね」 と、できていることをきちんと褒めることをしました。
褒めたいことは「書いて見せる」ことも有効的です。
息子が一番喜んだことは、「誉め言葉を手紙として受け取る」ことでした。
手紙といってもメモ帳に一言です。 忙しくてもすぐ渡せます。
「大切な話を聞いてくれてママは嬉しかったよ。ありがとう」
「頑張っている姿がとてもカッコイイ!さすがだね!」
星マークや、ハートマークを付けたりしても照れながら喜びました。
大人でも、プレゼントに手書きの一言は嬉しいですよね。
好きな話を一方的にしてしまうことに関しては、聞いてほしい願望を受け入れました。
聞いてほしい話、大人だってありますよね。
でも話が長すぎたり、迷走してると感じた時にはただ聞きっぱなしではなく、
「どういうこと?」
「こういうこと?」
と話を奪わない程度に話を終わりにもっていくようにもしています。
学校にも家庭ではこのような対応をしていると伝え、先生にも可能な限りの協力をしていただいています。
このような対応をしていった今の息子はというと、褒めの手紙をもっと欲しがり、私が渡したメモを褒めコレクションのように大切に持っていてくれます。
持ち物や大切なことは、それを見て確認する癖がついてきました。
会話の最中でも、「あ、僕話過ぎたね、ごめん」と気づくことがあったり、友達と遊んでいる時も、「話すコミュニケーション」がとれたりするようになりました。
子どもが困っていることは何なのか、得意なことは何なのかよく観察してみると、コミュニケーションも上手にとれるようになってきますよ!
発達障害・グレーゾーンの子どもへの上手なコミュニケーション方法を配信中です
執筆者:たみずなな
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)