娘は現在、年長組の6歳になります。発達障害の診断はありませんが、興味の幅が狭くて困っています。不安と恐怖心が強いのですが、そんな娘に対し、興味や関心を広げる効果的な方法はあるのでしょうか?
6歳・女の子のママ
興味や関心に限らず、どんな事にも挑戦して経験を増やしてほしいのが親の本音ですよね。しかし不安が強い子は興味の幅が狭いままになりがちです。本人の楽しめることを利用し、興味や関心の幅を広げていく方法をお伝えします。
発達科学コミュニケーションリサーチャー みずおち梨絵
【目次】
1.発達障害の診断の有無は関係なし!不安が強いと興味の幅が狭い理由とは
発達障害の診断の有無にかかわらず、興味や関心の幅が狭い子どもがいます。
そして、気質的に不安感や恐怖心が強いと、自分から進んで様々なことに取り組むのが難しく、どうしても経験値が少なくなってしまうのです。
一般的に、発達障害の子どもにはこだわりや、極度の不安症などが原因で、興味や関心の幅が狭いと言われています。
診断の有無に関係なく、我が子には色々なことに挑戦して欲しいと思いますし、できることなら興味や関心の幅を広げてあげたいと思うのが親の本音ですよね。
興味の範囲が狭いと視野も狭くなりがちです。嫌いなことはわざわざやらなくてもいいけれども、多方面から働きかけて楽しさを広げてあげたいですよね。
とはいえ、不安感や恐怖心が強い子どもはなかなか興味の幅を広げたり楽しめることを増やすことは大変なんです。子どもだったら絶対に楽しいでしょ〜!と感じることですら全力で拒否することも。
どう関われば、色々なことに興味や関心を持ってくれるの?と寄り添うお母さんも頭を悩ませてしまうこともありますよね。
お気持ちはとてもわかります。我が家の娘も、不安感や恐怖心がとても強い女の子です。興味や関心の幅も狭く、私もとても悩んだ経験があります。
普段、そのような娘と過ごす中で、効果的に興味や関心の幅を広げることができた方法を見つけ出しました。
今回は、その方法をご紹介していきます。
2.不安や恐怖が強い子のベストな時期を待つ
周りと比べて我が子の興味や関心の幅を、無理に他人に合わせて広げようとしたことはありませんか?
例えば、
・みんなストライダーしているからあなたもやりなよ!
・りかちゃん人形がクラスで流行っているからあなたもやりなよ!
子どもがやりたいか?否かに関係なく、あなたもやりなよ!という子どもの気持ちを無視した提案。
興味や関心の幅が狭い子どもは、自分の中に取り入れる入り口がとても狭いのです。その中に興味のないことを無理に投げ入れても広げることはできません。
ましてや、不安感や恐怖心が強い子へはとても危険な行為です。無理にやらせようとすることが今後のトラウマになってしまい、ずっとやりたがらなくなってしまう傾向があるのです。
私も実はずっとこの対応をしていました。興味の幅を広げなくてはと、親の私が一人で焦って娘に闇雲に提案していたのです。
当たり前のことながら、娘は興味がないのです。そこから広がるなんてことはありませんでした。結果、ただ娘の不安を大きくしただけ。
娘も、それをやるだけの気持ちの準備もできていなかったのですよね。タイミングではなかったのです。だから時期を待つしかないこともわかりました。
とはいえ、何もせず待つことは性格的にできないので、ここからとにかく娘を観察し始めました。娘を観察し、最適なタイミングで働きかけるように変えていったのです。
3.安心して楽しめることから少し挑戦できる部分を探って広げていこう
不安が強いタイプに最適なタイミングで働きかけるのには、あるルールが存在しました。
それは、子どもの安心して楽しめる事(好きなもの)から関連づけ、枝分かれさせながら広げていくこと。
興味の幅が狭いけれど、好きなものはもっと知りたくなる、そこを利用するのです。
娘の実例で、どういうことか説明しますね。
我が家の娘はゲームの「あつもり」が大好きです。あつもりではキャラクターが優雅に泳ぎ、海の生き物を捕まえたりします。
・こんなに泳げたら楽しいねぇ〜!からの、スイミングの体験に行ってみない?
・美味しい魚釣ったね!からの、あつもりの魚だよ、食べてみようか!
・こんなに楽しい遊具作ったの?からの、今度公園で一緒にやってみようよ!
などです。
興味や関心を広げることは、勉強や人間関係ばかりではありません。まずは、好きなことから深堀りする中で、安心できる部分と少し挑戦する部分のギリギリのところを行ったり来たりしながら広げていきます。
娘は、これでもか!というほどに興味や関心の幅が狭かったのですが、1ヶ月ほどでずいぶん広がりを見せました。
新しい習い事の体験に行ってみたいと自分から言い出したり、今まで口にしなかった魚介類を食べてみたり、泣いて拒絶していた公園の遊具に挑戦してみたり。
取り入れ口が狭いからこそ、そこに何をどのように入れて広げていくかは大切なことです。
余裕があれば、どうしてそれをやろうと思ったのか?を本人に聞いてみてください。気持ちを言語化することで、子どもが自分自身で今後の幅を広げる際のヒントにつながるかも知れませんよ。
本人の楽しめることを活かしながら、そこから枝分かれさせて幅を広げていってあげてくださいね。
お子さんの楽しい!がたくさん見つかりますように。
お友達と遊んでいるときにも、興味の幅は広げることができます。こちらの記事で紹介していますので、併せてチェックしてみてくださいね。
好きを深掘りすることで興味の幅を広げるコツをお伝えしています!
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執筆者:みずおち梨絵
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)