発達障害の我が子が会話のキャッチボールができないと悩んでいるお母さんはいらっしゃいませんか?親子の会話は脳の発達を促すのです!親子で会話のキャッチボールができると脳が発達する理由と子どもとの会話が楽しめる3つのコツをお伝えします。 |
【目次】
1.会話のキャッチボールができない子どもに悩んでいませんか?
2.会話のキャッチボールが上手にできない発達障害の子ども
3.お母さんとの会話のキャッチボールで子どもの脳が発達するわけ
◆会話のキャッチボールはたくさん脳を使っているから発達する
◆お母さんとの1対1のコミュニケーションの大切さ
4.会話のキャッチボールが上手にできない子もどんどん上達する3つのコツ
◆話題選びのコツ
◆お母さんが子どもの話を聞くコツ
◆どんどん話してもらえるようになるコツ
5.会話のキャッチボールが上手になった娘の成長
1.会話のキャッチボールができない子どもに悩んでいませんか?
・いったい何を話したいのか伝わらない
・あっちこっち話が飛んじゃう
・言いたいことを一方的に話すだけ
こんなお子さんの様子に悩んでいませんか?
現在小学三年生の娘も会話が苦手で言葉がつたない子でした。
保育園の頃はまあ仕方がない、きっと小学校に入ったらだんだんお話が上手になるに違いないと思っていました。
しかし、小学生になったからといって進歩はありません。

娘は言いたいことがあっても「あのね、あのね…」ばかり言って次が続かないのです。
「うちの子、なんでお話ができないんだろう…」と悩んでいました。
その後、娘は発達に遅れがあるということがわかり、娘の発達を促すため、発達科学コミュニケーションを受講することにしました。
発達科学コミュニケーションには「親子のコミュニケーションをスムーズにして脳の発達を加速する」というキャッチフレーズがあります。
え?親子のコミュニケーションで本当に脳の発達が加速するの?って疑問を持たれるお母さんもいらっしゃるのではないのでしょうか?
実は私もコミュニケーションだけでそんなにうまくいくのかな?と思っていました。
この記事では親子の会話のコミュニケーションとなる会話のキャッチボールが脳の発達に関係する理由と私の経験をお伝えします。
2.会話のキャッチボールが上手にできない発達障害の子ども
発達障害の子どもは会話のキャッチボールが上手にできない子が多いです。
それは自閉症スペクトラムの特性でコミュニケーションと社会性に困難さがあるからです。
たくさんの言葉を知っていても、意味もわからずただ言葉を発しているだけだったり、相手が困惑しているのに自分が言いたいことを一方的に話してしまうなんていうこともあります。
また、言葉をそのままうけとってしまうことも特性なので比喩表現や冗談も通じないことがあります。
発達障害の子どもは脳の一部に発達が未熟なところがあるため、会話の内容を理解できなかったり、相手が話している内容を覚えていられない、会話のテンポに合わせて返答を考えられないということもあります。

3.お母さんとの会話のキャッチボールで子どもの脳が発達するわけ
お母さんとの会話のキャッチボールで子どもの脳が発達する理由をお伝えします。
◆会話のキャッチボールはたくさん脳を使っているから発達する
脳のエリアは 「視覚」「聴覚」「伝達」「記憶」「運動」「感情」「理解」「思考」を司る8つのエリアに分かれています。
会話をするということは、
「話す内容をまとめる(思考)」
「実際に言葉にして声を出して口や舌を動かす(伝達)(運動)」
「相手の話を聞いて理解する(聴覚)(理解)」
「相手の話を覚えておいて、つながるように返答を考える(記憶)(思考)」
「相手の顔を見て(視覚)言葉を受け取った相手がどんな気持ちか確かめる(感情)」
というように脳のとても広いエリアを使うことになります。
普段何気なく行っている会話がこんなにたくさん脳を使うとは驚きですよね!
会話のキャッチボールをたくさんすることで脳のエリアをつなぐネットワークが太く長く伸び、脳が発達するのです。
◆お母さんとの1対1のコミュニケーションの大切さ
会話をキャッチボールに例えてお伝えしますね。
発達障害の子どもたちは学校や幼稚園、保育園などの集団で、先生がみんなに向かって投げる球を受け取ることが難しい子どもたちです。
先生としてはその年齢の子どもなら受け取れそうな球を投げているはずなんですが、発達障害の子どもたちは脳に発達の凸凹があるため苦手なことがあるのです。
・他のことに注意が行ってしまい自分に球を投げられたことに気が付かない
・先生が投げる球は自分のレベルよりももっと高度な球筋だから触ることすらできない
なんていうことがあるのです。
これでは、いくら集団生活の中で毎日先生からボールが投げられていても受け取ることができないわけですから練習にならないのです。
受け取れる子はどんどん球をとってまた投げ返したりできます。
だけど、受け取れない子は?
集団の中では先生からの球を受け取れず何もできないまま、結局そのまま放置です。
これでは集団では会話のキャッチボールの練習にならないことがおわかりでしょうか?
だから、お母さんとの1対1のコミュニケーションが大切なのです。
お子さんのことがよく理解できているお母さんなら、子どもに受け取りやすい球を投げてあげられるから子どもは会話のキャッチボールが上達します。
子どもとの会話のキャッチボールを振り返ってみてください。
・お母さんが子どもに投げている球は子どもが受け取りやすい速さで、ちゃんと子どもの手元に収まるような取りやすい球でしょうか?
・初心者に変化球や剛速球を投げていないでしょうか?
・お子さんはお母さんとの会話のキャッチボールを楽しいと思っているでしょうか?
お母さんと1対1の会話のキャッチボールを練習して上達したら、他の大人やお友達との会話のキャッチボールも上手にできるようになるのです。
子どもを理解しているお母さんなら、楽しい会話のキャッチボールを毎日、何度でも行うことができますよね。
お母さんが子どもと会話をすることは脳を伸ばすトレーニングになり、脳のトレーニングの効果が上がる「質」と「量」を充実させることができるのです。
療育機関にかよっても毎日トレーニングはできません。トレーニングは療育を受けているわずかな時間だけになってしまうのです。
お母さんとの毎日の会話のキャッチボールが脳のトレーニングになるから「親子のコミュニケーションで脳の発達が加速する」のです。
とはいえ、まだ会話のキャッチボールが上手にできない子どもと、どうやって会話をすればいいの?って思っているお母さんがいらっしゃるのではないでしょうか。
次項では子どもと楽しく会話のキャッチボールができるようになるちょっとしたコツをお伝えしますね。
4.会話のキャッチボールが上手にできない子もどんどん上達する3つのコツ
子どもと楽しく会話のキャッチボールができる3つのコツについてお伝えします。
◆話題選びのコツ
子どもが興味があることや楽しいこと、好きなことの話をさせるのがいいのです。
好きな食べ物、好きな人、好きなゲームやアニメの話でもいいですし、楽しみにしている行事のことでもいいです。
私は毎日娘から給食の話を聞いています。
給食が大好きな子なので、「今日のメニューは何だった?」「何が一番おいしかった?」「どんなものが入っていたの?」といったことを聞きます。
驚くべきことに、メニューは毎日ほぼ完璧に覚えて帰ってきます。
給食のメニューって、バラエティに富んでいてあまり家庭ではなじみのないものがあったりしますよね。
私もメニューをみただけではどんな料理なのか良くわからないことがあるので、娘にどんどん質問しています。
娘も自分が経験したおいしい給食のことなので、記憶も鮮明でたくさん伝えたいことがあるようです。
私も娘はこんな給食を食べているんだ、と理解できる楽しい時間です。
娘が楽しそうに給食のことを話してくれる様子をみて、好きなものへの思いってすごいなあと感じます。
◆お母さんが子どもの話を聞くコツ
自分の好きなことをお母さんに話したい!聞いてもらいたい!という気持ちに寄り添うのがコツです。
子どもが何か話そうとする時、先回りしたり、さえぎったり、言い間違えがあってもそれはちがうよ!などと訂正したりしてはいけません。
子どもが話し出すまでジーっと待ちます。
まどろっこしいと思うかもしれませんが、子どもは脳が未熟なので話し出すまでに大人の何倍も時間がかかります。
それだけ脳を使っているのです。この考えているときが一番脳が発達するチャンスですから、さえぎってしまったらもったいないのです。
聞く態度も大事です。
笑顔で楽しそうに、興味を持って聞くことです。
お母さんが片手間に返事をしていることってすぐに見破られてしまいますね。
ちなみに娘は「へえー!お母さん知らなかったなあ」と感心してあげると、とてもうれしそうにどんどん話をしてくれます。
短い時間でもしっかり向き合って聞くことが大事です。
◆どんどん話してもらえるようになるコツ
子どもがどんなことを楽しいと感じたか、感動したポイントや、その時の気持ちに寄り添ってあげるといいですね!
「たのしかった」「うれしかった」「いやだった」
その時の感情に共感してあげるといいのです。
まだはっきり自分の気持ちをお話できない子もいるかもしれません。
その時は話をしてくれたことから、お母さんが想像して
「それは〇〇ちゃん、たのしかったね!」とか
「〇〇って言われたのか~。そんなこと言われて嫌な気持ちだったんだね。」
というように子どもが話すことに対しどんな気持ちで話しているのか想像して代弁してあげるといいのです。
お母さんが代弁したことが違っていてもいいのです。
お母さんが子どもの気持ちを考えて想像して話すようになるとだんだんと当たるようになってきます。
子どもはお母さんに理解してもらえたと感じ、どんどんお話をしてくれるようになります。

5.会話のキャッチボールが上手になった娘の成長
娘が私と楽しく会話のキャッチボールができるようになると、学校のお友達ともうまくいくようになってきました。
2年生の初めの頃はクラスの女子のお友達と喧嘩になったり、お互いぶつかることも多くうまくいかないことがありました。
そんな日は夜、お風呂で湯船につかっていると「〇〇ちゃんと今日も喧嘩した!嫌い!」と言っていた娘です。
「そうなんだ~。○○ちゃんと本当は仲良くしたいけど、なかなかうまくいかないんだね」というと、うんうん、と黙ってうなずいていました。
この頃は学校で友達と喧嘩することも減って、上手にコミュニケーションを取って仲良く遊んでいると先生からも聞いています。
帰り道は一緒に遊びながら帰ってきたり、時間を決めて後で遊ぶ約束をすることもあります。
このように、自分の気持ちを理解しながら、だんだんとお母さんと経験を積んだ会話のキャッチボールを外に広げられるようになってきたんだなと感じています。

いかがでしょうか?
子どもの脳の発達を促すお母さんとの会話のキャッチボールについてお伝えしてきました。
娘が成長している様子を見て、本当に会話のキャッチボールは脳の発達を促すんだな、と実感しています。
私の経験がみなさんの楽しい子育てのお役に立てればうれしいです。
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執筆者:笹原みらい
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)