発達障害ADHDの子どもは、友達付き合いが苦手でトラブルになってしまうことも。それは、自分の気持ちに折り合いをつけて、行動を制御する力の弱さが関係していることが多いです。お母さんと一緒に遊びながらその力を育てる秘訣をお伝えします! |
【目次】
1.発達障害ADHD傾向の子はわがままだから、友達付き合いが苦手?
2.発達障害ADHD傾向の子どもはどうしてわがままに見えるの?
3.家で楽しく友達付き合いの練習ができる遊び
①ボードゲーム
②だるまさんがころんだ
1.発達障害ADHD傾向の子はわがままだから、友達付き合いが苦手?
発達障害・注意欠陥多動性障害(ADHD)傾向がある子は、自分の興味がある楽しいことが大好き。
反面、自分がやりたいこと以外はやりたがらなかったり
順番やルールが守れなかったりして
友達付き合いがうまく行かずに苦手な子も多いです。
具体的には、
・一緒に遊ぶことを話し合って決めても、自分がやりたくないことはやらない
・遊具の列に並んでいるのに順番を抜かす
・人の会話中に割り込む
・ドッチボールでは、ボールが当たっても「当たっていない」と言い張る
・遊びのルールを守らずに勝ちにこだわる
・ブランコで決められた回数より多く遊ぶ
といった様子が見られるかもしれません。
私の息子もこのような様子が見られて、公園や外へ遊びに行くときは、トラブルを起こさないように気をつけて見ていなくてはいけませんでした。
学校でお友達とのトラブルがあり、先生から電話がかかってきたこともありました。
私は、息子の行動が理解できずに自分のことだけ考えたり、わがままはダメだと、トラブルがある度に息子を叱っていました。
私が、しつけなければと焦っていたのでガミガミしていたんです。
結果、息子は次第に反発的になっていき、叱るともっと反抗されるという負のスパイラルに陥っていました。
2.発達障害ADHD傾向の子どもはどうしてわがままに見えるの?
発達障害ADHD傾向の子どもは、どうしてわがままに見えるのでしょうか。
それは、発達障害ADHDの特性が関係しています。多動性・衝動性があり、自分の行動が思うようにうまくコントロールできないからです。
そのため、
・落ち着きがなく動き回っていることが好き
・じっとしていることが苦手
・好きなこと興味があることは、早くやりたい、たくさんやりたい
・やりたくないことはやらない
という様子に繋がってしまうのです。
脳の特性なので本人もどうすることもできなく、本人が1番辛い思いをしています。
脳の特性ということは、親が叱って直ることではないんです。発達障害・ADHD子どもを、叱ることは何もメリットはありません。
その子の脳の特性にあった対応をしてあげることで、困りごとを小さくしていくことができるのです。
3.家で楽しく友達付き合いの練習ができる遊び
順番・ルールが守れなくて友達付き合いが苦手な発達障害・ADHDのお子さんは、まずお家でお母さんと一緒に楽しく付き合える経験を積んでいきましょう!
発達障害ADHD傾向の子どもは楽しいことが大好きなので、遊びの中で順番・ルールに沿って自分の気持ちに折り合いをつけたり、行動をコントロールする練習をするのがおすすめです。
では、オススメの遊びを2つご紹介します。
◆①ボードゲーム
家族でトランプなどのボードゲームがオススメです。楽しみながら、順番やルールを守るために自分の気持ちに折り合いをつけて、自分のやりたくないことやったりすることができてくるのです。
もし、自分のいやなことをしたくないからとルールを守るのを避けようとしたら、「あれ⁉︎ルールはどうだったっけ?」と本人に少し考えさせるような声かけをしてくださいね。
そして、順番やルールが守れているときは、チャンスです!お母さんが、「ルール通りにできたね!」と声をかけたりやグッジョブサインなどして、見逃さずにこまめに褒めてあげましょう。
ルールを守るために、自分の気持ちに折り合いをつけて、行動をコントロールするという苦手なことを克服した素晴らしい瞬間なのです!
お母さんに肯定してもらって小さな成功体験を積むことで少しずつその行動が身についていきます。
勝つことや1番にこだわる子には、たくさん勝たせてあげてくださいね。勝つ経験をたくさん積むことができると、執着がなくなっていきますよ。
◆②だるまさんがころんだ
発達障害ADHD傾向の子どもは、多動性・衝動性から、自分の動きをコントロールすることが苦手です。
やりたいと思ってもすぐに動かないで止まることで、多動性・衝動性をコントロールする練習になります。意識して、一旦止まることを身につけていきましょう。
「だるまさんがころんだ」や「けんけんぱ」などのように、遊びの中で動きを静止する遊びがオススメです。
我が家の子どもは、「だるまさんがころんだ」が、大好きです。通常のだるまさんがころんだだけではなく、アレンジ編もできますよ!
例えば、後ろ向きやつま先立ち、スキップでやるルールを加える。室内なら、はいはいでやるなど、お子さんの様子に合わせて、安全第一でトライしてみてください。
止まることを意識させたいので、
「上手に止まれているね!」
「その体勢でよく止まれたね!」
など声かけをしてくださいね。
お母さんの声かけが、お子さんの成長を加速させますよ。
さて、我が家の息子は、今では順番・ルールが守れるようになり、お友達とのトラブルがなくなりました。
発達障害ADHD傾向の子どもも、自分の行動をコントロールできるようになってくると、お友達付き合いが上手になってきます。
ぜひ、お母さんとのコミュニケーションを大切に、ボードゲームやだるまさんがころんだをやって、お子さんの行動をコントロールする力を育ててあげてくださいね!
ルールが守れない、待てないなど我慢できないお子さんの対応は、こちらもぜひお読みください。
友達付き合いが苦手な発達障害ADHDの子どもへの効果的な対応をお伝えしています!
執筆者:高嶋ともこ
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)