娘は小学2年生で、診断はされていませんが発達障害・ADHD傾向があります。毎日思うように行かない子育てに疲れ、怒ってはいけないと思っているのに子どもにイライラするので怒鳴ってしまう自分のことが本当に嫌です。どうしたら子どもにイライラしなくなるのでしょうか?
小学2年生・女の子のママ
毎日子どものことを考えて一生懸命に取り組んでいるお母さん、本当にお疲れ様です!子どもが思うように動いてくれないとイライラして怒鳴ってしまうなんていうことも多いですよね。以前の私もそうでした。そんな頑張り屋なお母さんのお悩みを一緒に解決していきましょう!
発達科学コミュニケーション
トレーナー 渋沢明希子
【目次】
1.ADHDの子どもにイライラするたびに怒鳴っている自分が嫌…
相談者さん、こんにちは!
子育てに一生懸命取り組んでいるけれどお子さんが思うように動いてくれなくてイライラ。
そのうち感情にまかせて怒って「やってしまった…」と自己嫌悪に陥ってしまうんですよね。
発達障害・注意欠如多動性障害(ADHD)かどうかに限らず、子育てをしているとイライラするのが止まらなくなることはよくあります。
それでなくても大変な子育てです。
そのうえADHDの特性がある子には何かにつけイライラして怒ってしまう相談者さんのお気持ちも良くわかります。
だけど、お母さんだって本当は怒りたくはないですよね。
子どもの特性もわかっているのに怒ってしまって辛いですね。
こういったご相談はとても多いのですが、どうして、我が子に対してイライラするのが止められなくなり怒ってしまうのでしょうか?
次項では沸き上がる怒りの奥に隠れている感情についてお伝えしますね!
2.「怒り」の奥に隠れている感情とは
実は「怒り」の感情をたどっていくと、「焦り」「不安」「悲しみ」などの感情にたどり着くと言われています。
怒りの基になる「焦り」「不安」「悲しみ」などの感情は1次感情と言います。
1次感情が解決されないままだと、「怒り」という2次感情になって表れてきます。
つまりお母さんの中で、
・できないことはできるようにしないと!という「焦り」
・子どもがこんなことをして、周りの人にダメな親だと思われるかもという「不安」
・何回注意しても全然直してくれないという「悲しみ」
など、これらのことが解決されないままだと「怒り」という2次感情が出てきてイライラするのですね。
しかし、残念ながら、いくら我が子でも子どもは自分と同じ人間ではないので、同じようには動けないし、考えることも違って当然ですよね。
いくら自分が頑張っても子どものことを自分の思うようにコントロールすることは難しいし、コントロールするのは子どもの将来を考えてもお勧めしません。
まずはお母さん自身がイライラの後ろにある自分の本当の感情を知り、受け止めることからスタートすると良いかもしれません。
3.ADHD傾向の我が子と過去の自分が重なる
実は私も以前は、ADHD傾向のある小学2年の娘にイライラするのが止められず、怒鳴ってしまうことがたくさんありました。
そもそも、我が子に対してイライラすることも、他のうちの子だったらそこまでイライラしないということがありませんか?
お母さんの中で、我が子のことをどこか自分と重ねている部分があるのかもしれません。
以前の私もそうでした。
小さい頃から周りの大人に
「なんか変わってる」
「どうして何回言われても忘れちゃうの?」
と言われることが多かった私。
みんなと同じようにできないとダメなんだ、言われたことはできるようにならないと、といつからか自然と考えるようになりました。
そんな私がお母さんになって、過去の自分と同じように忘れ物が多かったり、周りの子と少し違うところがあったりする我が子を目の当たりにするようになりました。
みんなと同じようにできるように、どうにかして忘れ物をしないようにと焦りや不安の感情が湧き出てくるようになったのです。
そしてそれが解決されないと、今度は何回注意しても変わってくれないことが悲しいという悲しみの感情が出てきました。
最後にはもういい加減変わってよ!という怒りの感情が爆発して怒鳴ってしまっていたのです。
でも、いくら「怒り」の感情をぶつけても娘はできるようにはなりませんでした。
それどころか、もっと忘れるようになったり、周りの人にキツいことを言ったりするようになってしまったのです。
そんなとき、私は発達科学コミュニケーションに出会い、娘のありのままの行動を肯定する声かけをしていきました。
そして1ヶ月後、娘は少しずつ自分に自信を持つようになり、自分で考えて行動するようになったのです。
その結果、忘れ物は減り、周りの人にも穏やかな態度で接してくれるようになりました。
私も娘に対してイライラして怒鳴ってしまうことが減っていきました。
つまり、子どものことをコントロールして困った行動をなくそうとしなくなったら、結果的に困った行動はなくなってきたんです!
4.お母さんだって好きなことをして良いんです!
そもそも子育てにイライラするのは、それだけお母さんが子育てに一生懸命になっているということ!
特に真面目で頑張り屋のお母さんは、自分がどうにかしないと!と周りの人にも上手く頼れず、責任を感じて自分を追い込んでしまうことも多いのではないでしょうか?
お母さんが一人で辛い状態では、自分のことも子どものことも肯定するのは難しいですよね。
そんなお母さんにおすすめなのが、自分だけの時間を作るということ。
お母さんは、周りの人に遠慮して自分のことを後回しにしがちではないですか?
私も人に頼るのは得意ではありません。
でも、最近は少しずつできる範囲で夫や義理の両親に子どものことなどを頼むことができるようになって来ました!
まずは勇気を出して、誰かにちょっとしたことを頼んでみてください!
頼んでみて自分に余裕が生まれると、案外人に頼るのも良いなと思えるようになります。
子どもが求めているのは完璧なお母さんではありません!
お母さんもできないことがあって大丈夫!
人に頼ったって全然OK!
子どもは嬉しそうに笑っているお母さんが大好きです!
だから、お母さんはもっと自分のことを大事にして欲しいと本気で思います。
子どもや家族のためだけでなく、自分のための時間も作ってみてください。
難しかったら、ほんの少しの時間に美味しい飲み物を飲んだり、好きな曲を聴いたりして、気持ちを切り替えるのも良いです。
毎日やることに追われ、本当に忙しいと思いますが、お母さんが少しでも明るい気持ちになれますように。
そう心から願っています!今までのことをまとめると、
①イライラの後ろに隠れている自分の本当の感情を知って受け止める
②子どもはコントロールできないと知る。だけど、コントロールしようと思わなくなると、意外に困った行動は減ってくる!
③イライラしたら自分の時間を作る
イライラが止まらなくて辛いときには、この3つを意識してみてください。
相談者さんの子育ての参考になると嬉しいです。
イライラの元になる子どもの行動への対応はこちらを回答を参考にしてくださいね!
執筆者:渋沢明希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)