発達障害やグレーゾーンのお子さんが、何をするにも要領が悪いと感じることはありませんか?もう少し要領よくできないものか、と感じることありますよね。でも、要領の悪さを改善していくためにママにできることがあります! |
【目次】
1.要領が悪い子を心配していませんか?
お子さんが、何事をやるにつけても要領が悪いと心配になることはないでしょうか?
要領が悪いとは、辞書的には、「物事の扱い方が下手であるさま。やりかたが悪いさま。うまく処理できないさま。」です。
具体的には、例えば、園のトイレを利用する時に、並んでいる列にタイミングよく並べず、入りたいのにいつまでもぼーっと立っていたり。
同じような支度をするのにも、お友達と比べて時間がかかり、終わるのはいつも最後だったり。
発達の凸凹とは関係なく、大人でも要領の良いタイプの人も悪いタイプも人もいますし、たとえ要領が悪くても、年齢を重ねるにつれて、だれでも少しずつそれを補うすべを身に着けていくものです。
ですので、子どものころに要領が悪いからといって、それほど心配することはないと思いますが、大切なのは、要領の悪さで本人が自信を失ったりしないかどうかだと感じます。
発達障害やグレーゾーンのお子さんは、ネガティブな記憶をためやすかったり、不安が強かったりすることが多いので、要領の悪さから、自信を失ってしまう可能性が高いといえる面があるかもしれません。
要領の悪さから学業に支障が出てしまったり、先生やお友達との関係がうまくいかなくなったりすると、自信をなくしたり、自己肯定感が低くなってしまったりする可能性もあります。
ですので、要領の悪さについてどのように対応していけばよいか、ここでは考えてみたいと思います。
2.脳の「運動」を担当する部分を大事に!
要領が悪いという状態は、その時々で考え判断して臨機応変に動くことができない状態です。
逆に、要領がよくなるためには、思考力や判断力などを十分にして、それをもとに適切に動ける力が必要となります。
そのためにはどうしたら良いのでしょうか?
それは、脳の機能のうち、適切に動くための「運動」機能を担当する部分を鍛えることです!
「運動」を担当する部分を鍛えることで、効率よく動いたりすることができるようになり、思考力や判断力も育てることができるからです。
ここでいう運動とは、粗大運動と微細運動のことで、体を動かすこと全般を指しています。
ですので、スポーツなどで体を動かすことだけでなく、指先から足の先までとにかく体を動かすことを担当している脳の部分のことです。
運動を担当する部分は、脳の根幹の部分にあたるため、ここの発達が十分でないと、脳全般の発達に影響しがちです。
特に小学生までは、とにかく運動に関する脳の部分を積極的に発達させることが大事です。それが、その他の思考力や判断力などを司る脳の部分の発達に影響するからです。
昔から、子どもにとって外で体を動かして遊ぶことの重要性がいわれていますよね。
では、脳の「運動」を担当する部分を発達させるためにはどうすればよいのでしょうか。
3.要領の悪さから脱却するためにできること!
運動に関する脳の部分を発達させるためには、とにかく体を使う体験を増やすこと、です。
お子さんの活動量を増やしたり、様々な体を動かす経験をしたりしてもらうのです。
コロナによる自粛や夏の猛暑で外出できる時間が減ったり、ゲームその他の影響で昔に比べて子どもの運動量自体が確実に減っていることを考えると、実は、かなり意識しないと「運動」が十分に確保できない面もあります。
特に、お子さんがあまり体を動かすことが好きではない場合、とてもハードルが高いことですよね。
無理やり運動させようとして親子バトルになるのは逆効果なので、避けたいところです。
そこで、子どもに体を動かしてほしいときに、親が考えておきたいポイントです。
◆運動(スポーツ)をやろうとしないでよい
粗大運動だけでなく、微細運動も運動の一つ。家で座って指先を動かしていても立派な運動です。
スポーツをやらせなきゃと考えるのではなく、家の中で、料理や工作など手先を動かすことから積極的に取り組んでみるのもよいですね。
ただし、特に小さいうちは、体全体を動かす粗大運動は最低限必要なので、散歩でも自転車でもよいので、とにかく体全体を動かすことも取り入れるとよいですね。
◆本人が楽しめることをやるに限る
嫌な運動を強いることは禁物です。体を動かすことに対するネガティブな意識が強まってしまい逆効果だからです。
買い物でもなんでも、お子さんがとにかく好きなことと絡めたりして、自然に外に出る、体を動かしてしまう感じにするのが得策です!
◆自然の中に行くだけで、運動になる。
家を出て、自然が多いところに行くだけで、人はおのずと体を動かさざるを得ない状況になります。海、川、森などに、キャンプやバーベキューに出かけるだけで体を動かすことになるのです。近くの公園でも大丈夫。とにかく自然が多いところに行ってみましょう!
いかがでしょうか。
「運動」を特別なものととらえず、親が、「今日、子どもはどれくらい体を使えたかな」、という意識をもってみるのもよいかもしれません。
なお、要領が悪いお子さんが、同じ作業をやるのに、他のお子さんより時間をかけていること自体は、決して悪いことではありません。
お子さんは、そのかかっている時間中、脳をフルに使っているので、脳の「運動」を担当する部分をトレーニングしていると考えられるからです!
日常的に運動を意識すれば、要領の悪さも脱却できますよ!
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執筆者:三島希実
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)