グレーゾーン トレーナーの声 発達障害

「療育界が変わる!」と確信できるのはなぜ?臨床心理士とトレーナーだからこそ発コミュにかけた想い

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臨床心理士と音楽療法士の資格をもって発達のプロとして働いていたのに、自分の子育ての壁にぶつかり悩んだ経験のあるトレーナーのお話を伺いました。専門職だからこその悩みから、発コミュが療育界に巻き起こすであろう展望まで、今川さんだからこそのお話をたくさんお伝えします。
 

【目次】

 

1.臨床心理士でも子育てに悩んだの?発達のプロだからこその悩みを打ち明けます

 
 
発達科学ラボで活躍しているトレーナーやリサーチャーは、もともと自身の子どもの発達凸凹からくる困りごとに悩んでいたお母さんです。
 
 
発達科学コミュニケーションを学んで自身の子育てと子どもに向き合い親子ともに成長してきました。
 
 
その経験を生かして、自分と同じように子育てに悩んでいるお母さんに発コミュを伝える講師として活躍するトレーナーとパステル総研で記事を執筆したり教材を作るリサーチャーがいます。
 
 
第2弾となるインタビュアーはトレーナーの今川ホルンさんです。
 
 
今川さんは臨床心理士と音楽療法士の資格をお持ちで、発達専門のプロとしてお仕事をされていた経験があります。
 
 
そんな今川さんが、臨床心理士という立場から発達科学コミュニケーション(発コミュ)を実践してどのように感じているのかを伺った第2回目のインタビューになります。
 
 
前回のインタビューの内容をご覧になっていない方は、こちらからご覧になれます。 
 
 
 

ーーー臨床心理士さんって、発達のプロだと思います。正直なところ、発達を専門にお仕事をされていても子育てに悩んだりするのですか?

 
 
「最初は育てづらい我が子に悩みました。 
 
・首が座らない 
・歩くのが遅い 
・言葉が遅い
 
というのは、もう『この子の特性』だからと思っていました。それこそ医療や福祉で働いていたので 
 
・違っていいんだよ 
・ゆっくりでいいんだよ 
・遅くていいんだよ
 
 と思っていたんです。 
 
 けれども、その子が保育園や幼稚園に入る時に、社会の壁を感じたんです。 
 
 社会に繋がろうとすればするほど、すごくギャップが出てきてしまい、とても苦しい思いをしたのを覚えています。」
 
 
===
 
 
 専門の知識を持っていたからこそ、最初の悩みだったお子さんの発達のゆっくりさや特性を受け入れられた今川さん。
 
 
しかし、いざ社会とのつながりをもとうと家の外に出てから新たな子育ての悩みを抱えたとのこと。 
 
 
 ここからさらにどんなことに悩んだのか伺っていきます。 
 
 

 
 

ーーー子どもの特性は受け入れられていても社会とのギャップに悩まれたとのことですが、他に何か悩まれたことはありますか?

 
 
「子どもも好きだし臨床心理士だというのもあったので、子育てには正直自信があったんです。 しかし、一番上の子が生まれてその自信がガラガラと崩れていきました
 
育児本は多分、100冊は読んでいます。それでも、実際の子育てを通して知識というのは通用しないと感じました。
 
なぜ、そう思ったのかというと、やはり私が継続できなかったり、娘に当てはまるような、当てはまらないようなというところでした。
 
ですから、効果に関しても、『これはないよね。あれはないよね』という感じで。
 
それでも、目の前の娘はこだわりや癇癪で夜中まで起きてしまって泣いているという状況でした」
 
 

ーーー娘さんに合った対応ができずに悩んだ様子がうかがえましたが、臨床心理士側から母親側になって誰かに相談したりはしましたか?

 
 
「臨床心理士がゆえにですね、保健師さんとかお医者さんとかからも、『分かるよね、お母さん。大丈夫だよね』て言われてしまうんですよね。
 
 『分かるよね。大丈夫だよね』って言われちゃうと、『あ、あの…はい、分かります』みたいな感じで答えてしまって。そうすると深い相談ができなかったんです。
 
 『大丈夫です。わかってます。これは特性なので、こだわっちゃっているので…』それこそ、私がうまくやります!みたいに虚勢を張ってしまっていたところがありました。
 
それで、検索したり他に何か役立つ情報があるんじゃないかと誰かに助けを求めるような行動もしなかったのです。
 
 今思うと、2歳・3歳の一番大変だった時に発コミュを見つけられなかったことが一番悔しいなあって思っています」 
 
 

◆ポイント解説

 
 
専門職の方だからこその悩みというのが、たくさんあることが分かりました。
 
 
きっと今川さんのように専門職だからこそ「大丈夫じゃない!」と言えない苦悩を抱えて、子育てに悩んでる方はたくさんいるのではないでしょうか?
 
 
一方で、自分に資格と知識がないと自信を失くしている一般のお母さんからすると、「プロが悩むんだから私も悩んで当たり前だよね!」と気持ちが楽になるお話でもありました。
 
 
このような発信は専門職の方でも、そうではないお母さんへも届けていきたいと感じました。
 
 

 
 

2.発コミュは日本の療育界を変える?!その効果の秘訣とは

 
 
発達のプロかどうかにかかわらず、子育てに悩むのはどのお母さんにもあることなのだと実感しました。次は専門職の方から見た発コミュの効果について伺っていきたいと思います。
 
 

ーーー今川さんの娘さんが発コミュですごく成長されたというお話を伺ってきました。率直に専門職の方から見て発コミュの効果に関してはどのように感じていますか?

 
 
「はい、もう効果のスピードが全然違います。効果のスピードはとても速いです。
 
やはり、毎日のママのコミュニケーションで脳をお家で育ててしまうというのを療育界での当たり前にしたいなと思っています」
 
 

ーーー効果のスピードが速いとのことですが、ご自身がされていた療育との違いを教えてください。

 
 
「少なくとも私がしていた療育は、月2回から4回ぐらい個別指導もしくは集団療育でした。
 
しかし、やはりそれだけでは圧倒的に脳を発達させるだけの支援の量は足らないんです。
 
やはりママがお家で毎日支援をすることで、しっかり自信の部分が育つんですよね。
 
自信が育つことで脳が育つという理論もあるし、今後お子さんが自分が生きる力、人となにか共存して生きる力を育てられるという根本的な発達支援になるのです。
 
私には本当に発コミュという方法がすごく合っていたし、これが日本の療育界を変えるんじゃないかという確信もしています」
 
 

ーーーなるほど、日本の療育界を変える。これはすごいですよね。確かにもう毎日ママがいるだけで発達支援になるっていうのは最強ですよね。

 
 
「最強ですね!私が仕事をしていた時は、半年とかでモニタリングという立てた目標が、どれくらいできたかなというのを評価していくんです。
 
しかし月2回の療育だと、支援している側も、療育で効果があった!だけとはもちろん言い切れないのです。
 
幼稚園のかかわり、お家の関わりのほうがはるかに時間も長いです。
 
けれど発コミュでお母さんたちにお家で脳を育てる声かけを教えていると、たしかにママの声かけで子どもが変わった!って確信するのです。脳科学という根拠があるので、やっぱり効果が早いのです」
 
 

◆ポイント解説

 
 
臨床心理士として行ってきた療育と、毎日お家で発コミュでお母さんができる発達支援の両方を経験してきた今川さん。
 
 
月2~4回の専門家との療育よりも、「毎日お母さんがお家で継続的に支援したほうが効果がある!」という自信があるからこそ、日本の療育界を変えるとまでの確信ができるのだと思います。
 
 

 
 

3.療育の効果は回数ではない?!ポイントは子ども自身が楽しくできていること

 
 
発コミュが療育界を変える!という大きな言葉が出てきて正直驚きました。
 
 
なぜ、そこまで大きな確信をもてるのか?それは、実際に療育の現場で働いていた今川さんだからこその視点ではないでしょうか。
 
 
療育の効果における根本的な問題は、やはり療育を行う回数が足りないことだと思います。これは、どのお母さんも専門家の方も思っていることではないでしょうか。
 
 
そこで、療育の効果についてどのように考えているのか伺っていきます。
 
 

ーーー実際に療育を提供している方から見て、「これくらいの量はやりたいよね」というのはありますか?

 
 
「回数に関しては、何回です!というのはないです。毎日行っても、それこそ月2回でも効果が出せる子と出せない子がいるんですよね。
 
それは、お母さんが療育で持ち帰ったことをお家でどのくらいやっているかというのにもよります。
 
実際に、週5回来ますからぜひ発達させてくださいってお母さんたちはたくさんいらっしゃいました。
 
ですが、やはり通うことで精一杯になってしまうんですよね。
 
お家に帰れば、お母さんも子どもも疲れてしまっていて、
 
・ギャーギャー泣きます 
・ギャーギャー怒ってしまいます
・寝るまで YouTube 見せてます 
 
という家庭もあるんですね。
 
こういう状態だと、療育の回数が月1回でも週5回6回、毎日来たとしても、効果は変わりにくいというのはあると思います」
 
 

ーーー療育の回数というよりは、療育で学んだことをお母さんがお家でどう生かすかが大切という事でしょうか?

 
 
「やはり、
 
・家でどんな風に育てたいか 
・どんなふうに子育てしていきたいか
 
というので、かなり効果には差があります。 
 
『6回7回やれば効果が出ます!』とか、それこそ『6時間毎日やれば効果がでます!』というのではありません。何回という回数よりは『お母さんと一緒にやっていく』ということで効果があると言えます。
 
しかし、今の療育のスタイルでは、お母さんの意識やマインドを変えるまでは難しいんです。
 
例えば、
 
『癇癪を起こしたらこうしてね』 
『ご飯食べないよっていう時はこう言ってみたらどうですか?』
 
というように『こうしてください』というような、ノウハウみたいなことばかりになってしまっていました。 
 
それこそ、『笑顔で、接してください』みたいな発コミュで教えてるようなこととかはちょっと伝えにくかったですし、そこまでお母さんの意識とかマインドを変えるまでいけなかったという後悔はやはりあります。
 
だからこそ、毎日ママがやろうね、そしてママといる時間が全部療育になるんだよというのが発コミュの究極の考えだと思うんです」
 
 

 
 
ーーー 
 
 
療育に通ったら先生が何とかしてくれると親は思いがちだと思います。ですから、これだけ通ってるのになんで家では上手くいかないのか?という発想に正直なってしまう部分はあるかもしれないですね。
 
 
療育の効果が出る・出ないについてどのように考えているのかお話を聞いていきたいと思います。
 
 

ーーー療育にたくさん通っているのに家ではうまくいかにのはどうしてか?ということにお母さんが気がついたとして、どのようすれば効果は上がりますか?

 
 
「そうですね。ピアノの練習と一緒です。ピアノの練習も、やはりお家で楽しんで、どれくらい練習するかによって、それが週1回でも月1回でも上手くなっていきますよね。
 
では、週6回7回、毎日レッスンに通ったからといって
 
・楽しんでない 
・練習を全くお家でしない
 
となれば、どれくらい上手になるかと言うと…月1回でもお家で楽しんでおうちで練習重ねた子の方が上手になると思います」
 
 

ーーーありがとうございます。音楽療法士らしい今川さんならではの分かりやすい具体例でした。

 
 
◆ポイント解説 
 
 
 もっと療育を受けたいのに回数が少ない!療育に通っているのに効果が出ない…と悩んでいるお母さんがまだまだたくさんいるのが現状だと思います。
 
 
それが、今川さんからの具体的なお話で、子どもの発達支援や子どもの発達を伸ばすには何が大切なのかという事が明確になりました。
 
 

 
 

4.臨床心理士界に発コミュが拡散したら…お母さんと一緒に子どもの発達支援ができるようになる!

 
 
 子どもを直接支援するのではなくお母さんへ子どもへの関わり方を変えることで親子のコミュニケーションを整えて子どもを発達させる。発コミュのやり方は従来の療育界からすれば非常識な発達支援です。
 
 
まさに、この支援の仕方が臨床心理士の世界で常識となって取り組まれたとしたらどうなるのでしょうか?
 
 
今川さんの熱い思いを伺っていきます。
 
 

ーーー実際に、臨床心理士の世界で発コミュが拡散したとしたらどう思いますか?

 
 
「日本中の発達凸凹キッズの才能が伸びていく世界になるって確信しています。
 
なぜかと言うと、臨床心理士の療育の当たり前がガラリと変わるからです。いまの日本の療育のシステムは、ほとんどは『子どもに直接支援します』というものなのです。
 
もちろん、ペアレントトレーニングや相談支援という形でお母さんとの関わりもあるんですけれど、基本的には心理士は就学前の子どもに支援することが多いんです。
 
私が働いていた児童発達支援所というところは、法律的な決まりで子どもが小学校に入学したら子どもへの支援が出きなくなってしまうんですよね。
 
ですから、小学校に上がった途端、支援がぷつんと切れてしまって。次の施設や学校に、紙を一枚書いて『これを持って行ってください』というようになって支援が切れてしまうのです」
 
 

ーーー臨床心理士の時は就学前までしか支援ができなかったということですが、発コミュの支援はどのように違うと感じていますか?

 
 
「私の生徒さんも一番小さい子は一歳児のお子さんもいて、そこから小学生のお子さんもいます。
 
他のトレーナーの方でも中学生・高校生のお子さんを持つ生徒さんに教えてる方が沢山いらっしゃると思います。
 
臨床心理士が児童発達支援で支援しようと思うと本当に限られた年齢でぷつりとキレてしまっていたという事が発コミュではないんですね。
 
ですから、発コミュのどの年代からも始められる』というのはすごく大きいと感じます。
 
そして、『直接子どもに支援しないでお母さんが脳を育てるコミュニケーションを学んで実践する』という発コミュスタイルですね。
 
発達凸凹キッズには『自信がないよ』や『僕ってなんかできなかったよ』って思ってる、もともと持ってる才能があるのにそれに蓋がされている子どもたちが沢山いると思うのです。
 
しかし、今の臨床心理士の支援の当たり前が、子どもに支援しないという発コミュスタイルの当たり前に変わると、発達凸凹キッズの才能がもっと伸びていくと確信しています」
 
 

ーーー発コミュの支援のスキルも持ってお母さんも教えてもらえると、お母さんも色々気をつけることが多くなりそうですよね。

 
 
「そうですね。ぜひ、お母さんと一緒に子どもを変えるという作戦ができていくのかと思いますね」
 
 

ーーーやはり、学校と家庭、家庭と療育というのが全てうまくサークルで繋がると子どもが頼れる人とかが実際増えていくかと思いました。そして、もっともっと効果も出るし、お母さんが楽になるんじゃないかなとお話を伺って思いました。

 
 
 
 

◆ポイント解説

 
 
発コミュが実際に臨床心理士の世界で拡散したら『日本中の発達凸凹キッズの才能が伸びていく世界になる』と自信を持ってお話ししてくださった今川さん。
 
 
専門家として療育をしてきた経験と、自分のお子さんの子育てに悩み、発コミュで成長を実感したからこその確信ですね。これからの今川さんのご活躍がますます楽しみです。
 
 
今回は、臨床心理士・音楽療法士・発コミュトレーナーの3つの立場からの子どもの発達支援についてのお話をたくさん聞くことができました。
 
 
次回は、発コミュトレーナーの今川ホルンさんの素顔に迫ったインタビューをお伝えします。ぜひ、お楽しみにしていてくださいね。
 
 
 
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執筆者:さとうみな
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)

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