空気が読めない、言葉を真に受けてしまう発達グレーのお子さんに、いつもヤキモチしているお母さんはおられませんか?できないことばかりに注目するのではなく、まず私たち大人が発達グレーの子どもに伝わるコミュニケーションを学び、理解を深めましょう! |
【目次】
1.空気が読めない発達グレーの子が言葉を真に受け、傷ついてしまう!?
2.発達グレーの子どもにミスコミュニケーションがおこりやすい理由
3.空気が読めないことで起こるミスコミュニケーションをおうちで回避する方法
1.空気が読めない発達グレーの子が言葉を真に受け、傷ついてしまう!?
冗談で言ってることが全然通じなくて、子どもが不機嫌になってしまう…。
たとえ話を本気で捉える…。
そんな発達障害グレーゾーン(発達グレー)のお子さんにヤキモキしてイライラしてしまうお母さんはおられませんか?
「なんで、こんなに空気が読めないの!?」
「なんで勝手な解釈しちゃうかな…」
と不思議に思いませんか?
実はこれ、脳の特性によるものなんです。
わが家でもこんな出来事がありました。
久々に会えたおじいちゃんとおばあちゃん!我が家にお泊まりしてくれたので、息子はうれしくてうれしくて、早起きをして祖父母の元へ。
「じいちゃん、ばあちゃん!起きて~!遊ぼう!」その時間、朝5時…。
起こされた祖父母は、「もう、起こされちゃって眠いわ~!もっと寝たかったんだよ~!寝かせて~!」と笑顔で冗談っぽく言ったんです。
可愛い孫から起こされて眠いけどうれしい祖父母の、ごく普通の反応ですね。
しかし、息子は不機嫌になり、祖父母の元から駆け出してしまいました。
なぜだか分かりますか?
そうなんです。このとき息子は、楽しくて遊びたくて起こしに行ったのに「祖父母に否定された」と思ったのです。
2.発達グレーの子どもにミスコミュニケーションが起こりやすい理由
先ほど、発達グレーの子どもたちは脳に特性がある、とお話しました。
会話は、
相手の発した言葉を理解する(インプット)、
自分が言葉を発する(アウトプット)
それだけでなく、
周りとの関係を察する(相手の表情や空気を読む)
など、実にたくさんの力が必要です。
普段、何気なく私たちがしている会話は、実は脳の色々な機能を使っていてかなり高度な技術なんです。
発達障害のあるなしに関わらずミスコミュニケーションは起こりやすいもの。子どもの脳は発展途上で、大人と比べると未熟な部分も多いからです。
脳の発達に凸凹のある発達グレーの子どもであればなおさら言葉の掛け違いで誤解が生まれやすい傾向にあるのです。
だから祖父母が、本当は嬉しかったことや冗談で言った言葉の本当の意味が、発達グレーの息子には伝わらなかったのですね。
では、こんな場合、どうしたらよかったのでしょうか?
3.空気が読めないことで起こるミスコミュニケーションをおうちで回避する方法
具体的にこういう時にこう理解して!といちいち言葉の意味を教えたり、コミュニケーションの仕方を教えようとしても、発達グレーの子どもには全く効果はありません。
空気が読めない。言葉を真に受けてしまう。これ、見方を変えれば長所になるんです。
それはとっても素直で従順であるということ。
このタイプには、皮肉や比喩・冗談などは通じにくいので、内容そのものが伝わる声かけに変えるとよいです!
直球で伝えましょう!曖昧で婉曲な言葉、つまり遠回しな言い方はやめます。
「〇〇くん、おばあちゃん朝の5時だから、まだ眠いわ~。6時まで寝かせてもらえるかな。6時になったら起こしに来てね。よろしくね!」
「〇〇くん、遊びたかったんだね。でも朝の5時だから、おばあちゃんもう少し寝たいな…6時に起きるから、それから遊ぼうね!ありがとう。」
こう言われたら否定されたとは思いませんよね。ポイントはアイメッセージで「私はこう思う」と伝えることです。
大人が伝わる言い方を意識することを習慣にすれば素直な発達グレーの子どもの心にスッと理解されます。
これが言葉を真に受けてしまい子どもの不機嫌を引き起こすミスコミュニケーションをおうちで予防できる方法です。
ミスコミュニケーションを回避して、子どもの成功体験を積み重ねましょう。
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執筆者:今村裕香
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)