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スポーツや勉強を励ましてもやる気をなくす吃音(どもる)の子の声かけのコツ

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もっとやる気を出してほしいと思い励ましたつもりが、吃音(どもる)の子にはダメ出しに受け取られてどんどんやる気をなくし、さらに吃音が増えてしまうということはありませんか?吃音の子に届く励ましの声かけにはコツがあります!
 

【目次】

1.娘にかけてしまった数々の声かけミス
2.励ましているつもりが吃音(どもる)子のやる気をなくしていることありませんか?
3.励ましがダメ出しになりどもりが悪化する理由
4.子どものやる気が育つ声かけをマスター

 

1、娘にかけてしまった数々の声かけミス

 
 
我が家の娘は、細くて、筋力も弱く、2歳になっても抱っこする時に背中を支えていないとグニャっと倒れ落ちそうになるので、片手抱っこができない子でした。
 
 
そんな娘は3歳の頃に吃音を発症しました。
 
 
3歳児検診で「お母さん、言語聴覚士ならわかってると思うけど、吃音は自然に治る子もいるから様子みましょうね」と言われ、どこに通うでもなく経過をみていました。
 
 
体も細くて弱く、吃音のある娘でしたが、4歳になり保育園で逆上がりの練習が始まりました。私は幼稚園のころから鉄棒が大好きで、高校では器械体操部に入り、離れ業もこなしていたので上手に教えられると意気込んでいました。
 
 
しかし、逆上がりのコツを教えても筋力の弱い娘はなかなかそれを実践できません。
 
 
隣で私が動きを分解しながら手本を見せますが、それを見ていたよその子ができるようになってるのに娘はなかなかできるようになりませんでした。
 
 
体の使い方を教えるだけでは無理なのかと思い、徐々に私の声かけも変わっていきました。
 
 
「ほら、あの子はできるようになったよ。◯◯もできるよ。」
もっと頑張ってやってごらん!」
気合が足りないんだよ。次こそできるって思ってやって!」
もっとお腹に力入れて!グニャグニャだよ!」
 
 
当然ですが、娘の表情は暗くなり、やる気を失っていきました。そして鉄棒の練習を嫌がり、鉄棒に誘うだけで吃音が悪化する状態になってしまいました。
 
 
吃音の子には絶対にしてはいけないとわかっていたことなのに、声かけのミスを連発し、鉄棒も吃音もどちらもうまくいかない状態にしてしまいました。
 
 

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2.励ましているつもりが吃音(どもる)子のやる気をなくしていることありませんか?

 
 
子どものスポーツや勉強など、子どもが取り組んでいるものを応援するつもりで、
 
 
「次はセンターとれるといいね」
「次はレギュラーになれるといいね」
「次は進級できるといいね」
「次は満点とれるといいね」
 
 
と目標をちらつかせる励まし方をすることありますよね。
 
 
親としては、スポーツでも勉強でも「もうちょっと頑張ってほしい!」「良い結果を出してほしい!」とついつい結果を期待してしまいます。
 
 
子ども自身が辛く苦しい練習でも上達したい!と夢中になっているものであれば厳しい励ましの言葉も受け入れられると思います。
 
 
例えば、サッカーが大好きな少年が小学生の頃から毎日遊ぶ時間をけずり、サッカーの練習に励み、コーチに罵倒されてもめげずに練習を続けられるのは、
 
 
子ども自身に「もっとサッカーを上手になりたい!プロになりたい!」という明確な目標があるからです。
 
 
 
 
一方、「楽しければいい」という程度の気持ちで始めたことなのに、大人が勝手に高い目標を設定し、厳しく励ましたとしたら子どもの気持ちはついていけません。
 
 
励まされるどころか、じわじわ自信をなくし、やる気を失っていってしまいます。
 
 

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3.励ましがダメ出しになりどもりが悪化する理由

 
 
少し上の目標をちらつかせる励ましは「足りないところの指摘」と同じです。
 
 
「次はセンター取れるといいね」「今のポジションじゃ、ママがっかり。」というダメ出しになり、子どもの自信を奪います。
 
 
最悪のパターンは、子どもは最大限の力で頑張り、ママから褒められることを期待していたにもかかわらず、「次はもっと…」と言われた場合です。まさかのダメ出しで子どもの自信は丸潰れです。
 
 
吃音の子はあらゆるタイプのストレスやプレッシャーに弱く、フラストレーションを感じると吃音が増えるという傾向があります。
 
 
励まされたと感じるよりもダメ出しされたと感じると、自信をなくし、不安が強くなり、吃音が増えてしまいます。
 
 
吃音の子がどんなに努力が足りなくても、人並みにできなかったとしても、むやみに励ましたり、もっと上を目指させようとプレッシャーを与えると、私の娘のように逆上がりもできないし、吃音も悪化させることになってしまいいいことがありません。
 
 
 
 
親が励ましたくなる気持ちはよくわかります。しかし、吃音を発症している時期は、子どもが結果をだせるかどうかよりも子どものその時の精神状態に集中するのがベストです
 
 
子どもが不安に感じていないか、ストレスを抱えていないか、愛情を感じ取れていないか、そこに集中することが優先事項になります。
 
 

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4、子どもの心に届く声かけをマスター!

 
 
子どもは今を生きているので、今を認めてもらえると安心して自信が育ち、やる気が出ます。
 
 
すなわち、励ますのではなく、今していることを言葉にして伝えてあげる実況中継をするのです。
 
 
例えば、逆上がりの練習なら、
 
 
「今、手をギュッと握れたね」
「お腹がだいぶ鉄棒に近づいたよ」
「そうそう、その調子!」
 
 
などです。
 
 
この実況中継のコツは、終わったことを声かけするのではなく、行動が始まってから終わるまでの間にしていることを小まめに声掛けするというものです。
 
 
すると、ママが見ててくれる、僕/私に注目してる、気にかけてくれてる、と思うだけで愛情を感じ、安心になり、やる気がでて最後までその行動を続けられるようになります。
 
 
習い事やスポーツで結果がついてこなかったとしても、「よく走ってたね」「声出てたね」「ママ見てたよ」などその過程を伝えてあげてください。
 
 
すっかり鉄棒嫌いになった娘は、体を動かすことに苦手意識が芽生えて取り付く島がありませんでした。困っていたところに友人からスキー教室に誘われました。
 
 
私も夫もスキーはできませんでしたが、朝から1日預けて親は送迎だけすればよいと聞き、体験のつもりで行ってみました。
 
 
迎えに行った時の娘の顔は一生忘れることができません。満面の笑みで滑り降りてくる娘の顔は「楽しい!ママすごいでしょう!」という自信に満ちた笑顔でした。
 
 
 
 
私も夫も自分達にできないことを1日でできるようになった娘に心から感動していました。
 
 
その感動は自然と言葉や態度に出ます。娘も両親に喜ばれ誇らしげな様子でした。「次、またいつスキー行ける?」と珍しくやる気も見えました。
 
 
子どもが喜ぶこと、好きなことを全力で応援したい!と週末になると朝5時から車を走らせスキー場に通うようになりました。
 
 
1日すべって疲れ切っているのに、迎えに行った時はいつも吃音が減っていてニコニコしながらその日のレッスンについて話してくれました。
 
 
そうやって自信を身につけた4歳の冬が終わり、5歳になる春を迎えた頃、吃音スッとよくなり、それからどもらなくなりました。
 
 
我が家の娘はスキーができない両親のおかげで何が良くて何が悪いかなどアドバイスもされないですし、曲がれる、止まれる、リフトに乗れる、それだけで1つ1つ「すごいね!」とものすごく褒められていました。
 
 
数歩先の未来をみせるよりも、今子どもが進んだ一歩を言葉にしてあげること、それが本当の励ましなのだと学びました。
 
 
愛情と自信を手に入れた吃音の子は自然とどもりが減り、よくなっていきます。
 
 
 
 
いつも子どもに対して肯定的に接していると、ママの言葉を肯定的に受け入れられる揺るぎない信頼の土台ができます。
 
 
そうなれば、少し先の未来につながるアドバイスでも不安を抱くことなく聴けるように育っていきます。
 
 
 
 
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執筆者:おざわ つきこ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
 
 

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