発表会が苦手な子どもをほかの子と比べて落ちこんだママへ。発達加速のチャンス!

発達でこぼこのお子さんを一生懸命育てているママ。発表会で定型発達のほかの子どもと比べて落ちこむことがありますよね。でもそんな時こそママには子どものことを学ぶチャンスがたくさん隠れています。そのヒントをこの記事にかいていきます。

 

【目次】

 

1.発表会でわが子のできていないことばかり目に付くとき

 
 
発達でこぼこのお子さんを育てているママたち。
 
 
定型発達の子どもより何倍も手間ひまかかる子育てに日々奮闘されていますよね。
 
 
そして、日々子どものことをもっとよく知ろうとお勉強されている方も多いことでしょう。
 
 
本当にお疲れ様です。
 
 
 
 
学びの中で、「他人の子と比べるのではなく、昨日のこの子と比べてできるようになったことを見つけてほめましょう」と習い、実践しながら成長を喜べるようになった方もいるかもしれません。
 
 
それなのに、発表会で定型発達のほかの子と比べてしまって、ショックを受けてしまったという経験はないでしょうか?
 
 
そして、「比べないように、と思っていたのに何でこういう思いに駆られるのだろう?」と、いら立ちを覚えてしまったのではないでしょうか?
 
 
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2.私も一人だけおどれていない娘を見て泣きました。

 
 
私には、自閉症あり、かつ新版K式発達検査でDQ70程度の数値(年齢に比して約1年ほどの発達の遅れがあるとされています)で療育も通所中の年少の娘がいます。
 
 
集団の中では、自己主張を全くしない、おとなしくて従順ないい子に見えますが、家では些細なことですぐに怒りだしてかんしゃくをおこしてしまう、言葉の遅い子です。
 
 
娘の発達を加速させてあげようと、発達科学コミュニケーションの上級講座を受講し、日々勉強会に出席しては知識を蓄えて子育てに生かしてきました。
 
 
かんしゃくは完全に消えてはいないけれど、時間も頻度も減っていましたし、親子で進歩できている実感は持てていました。
 
 
そんなさなかでの、保育園の運動会や発表会。
 
 
発表会の前にほかのママたちが「うちの子はリスになってどんぐり持っておどると言っていた」「うちの子はウサギ。楽しみねー。」とお話していました。
 
 
私の娘は発表会のことなど家で話してくれることもなく、発表会で何の役をするのかも何をするのかも知らないし、突っ立っているだけであることは予想もできていたので、私は「楽しみ」という気持ちは全く持つこともできません。
 
 
 
 
そして劇本番。
 
 
ほかの子たちが楽しそうに笑って踊っている中、立っているだけでセリフもすっ飛ばしている娘を見ているうちに思わず涙がとまらなくなりました。
 
 
他人と比べることは絶対にしない、わが子の進歩を喜ぶようにしよう、と決めていたはずなのにどうしたことだろう、と情けなくなって、頭の中はぐちゃぐちゃになってしまいました。
 
 

3.子どものできないことが目につくワケ

 
 
普段は自分の子の進歩が喜べているのに、なぜ発表会の時には他人の子と比べてできないわが子が気になってつらくなってしまうのでしょうか?
 
 
発表会は、ダンスにしても劇にしても、言語能力・認知能力など多くの複雑な能力が必要とされます。
 
 
そして、一律に全員同じようにふるまうことが求められることが多いので、周囲との協調する能力も必要になります。
 
 
発達でこぼこのある子どもには苦手であることが多く、かつ周囲と同じようにこなすことが難しく、どうしても集団の中では目立ってしまいます。
 
 
 
 
普段は自分の子ばかり目にしている中で、行事では同学年の子全員が並んで一つのことをやり遂げるわけで、定型発達の多くの子どもと行事で並べられると、能力の差がさらされてしまいます。
 
 
そして、わが子を普段からよく観察し、発達障害に関して勉強しているママだからこそ、定型発達のほかの子とわが子の違いという目でみるようになってしまう、そうした側面もありますね。
 
 
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4.親子にあるのは伸びしろだらけ!

 
 
上に書いた通り、ママがよくお子さんを観察して、発達について勉強しているさなかだからこそ、定型発達のほかの子との違いが目に付くわけです。
 
 
ですから、「親子で進歩する過程で通る道」とまずは考えて落ち込みすぎないでくださいね。
 
 
そのうえで、以下の視点を持ってみてください。
 
 

◆①ママが感じた位、お子さんはつらいのです。

 
 
 
ママがつらい思いをしている場合、参加しているお子さんはどんな気持ちでしょうか?
 
 
そこに目を向けましょう。
 
 
私の場合は、「みんなについていけなくて苦しい」「でもその気持ちを言えない。だから我慢。」そんな娘の心の声が聞こえてきました。
 
 
ママがつらいと感じたら、「この子の気持ちもこのくらいつらいということかな」「だったら子どもがつらくならないためにどうしようか?」そんな視点に変えてみましょう。
 
 
私の娘は、上記の通り自己主張ができないおとなしい、言葉ゆっくりの子です。
 
 
ついていけず、面白くない、と思っても笑ってごまかしてやり過ごしてしまっていた、そうして行事で親子でつらくなってしまっていました。
 
 
まだまだ時間が必要ですが、いやなことをいやだという、気持ちを言葉にすることを促していくように家でも保育園の先生とも取り組むことが大事、と考えて接していっています。
 
 
助けを求める能力は今後必要とされる大事な能力なので、じっくり育てていくつもりでいます。
 
 
 
 

◆②知識を増やそう!ママとお子さんには伸びしろしかない!

 
 
お子さんの現在の状態を見てママがしんどいと感じたときこそ伸びるチャンスです
 
 
子育てでしんどい、うまくいっていないと感じているということはそこに伸びしろがあるということです。
 
 
子育てに不安や違和感を感じたら原因を分析して知識を増やしましょう。
 
 
その知識というのは、「発達障害とは?」ばかりではなく、「わが子がこういう時にどうする?」が大事です。
 
 
対応方法に関するもので自分の子に使えるもののストックを増やしていくことで、しんどい気持ちは軽減されていきます。
 
 
子育てのことでしんどい、というときに大事なのは、心持ちを変えることではなくて、わが子にすぐに使える知識を増やすことです。
 
 
発達科学コミュニケーションにおいては、発達障害の基本に関するところはもちろんのこと、対応方法についてしっかり学べる環境があります。
 
 
様々なタイプの親子の、「こうしたらうまくいく」の対応方法がストックされており、そこからあったものを見つけていくことができます。
 
 
パステル総研の記事を検索してみたり、発達でこぼこの子を持つ母であるトレーナーの方に個別相談でお話をしてみることから始めてみることがおすすめです。
 
 

◆③明るく広がる遠い未来に目を向けましょう!

 
 
2022年12月3日にNHK教育番組「キラキラムチュー 発達障害と生きる」という番組をテレビで見ました。
 
 
自閉症スペクトラム障害(ASD)または注意欠陥多動性障害(ADHD)と診断のある、でも幸せそうな生活をしている12歳前後の男の子たちが特集されていました。
 
 
得意なことをいっぱいさせてあげることで楽しそうに生活されていて、とてもキラキラ輝いている子ばかりで、見ていて元気が出る番組でした。
 
 
そのうち一人の男の子。8年前の3歳の時の保育園の運動会の映像にて。一人座り込んだり、先生に抱っこされていました。
 
 
まさに私の娘の現在と同じ!
 
 
そんな子でも小学校高学年になった現在は大好きな算数や数遊びに夢中でとても楽しそうでした。
 
 
こういうキラキラな未来を用意してあげられるなら、保育園の発表会でおどれないことなんて(その時は親子でつらくても)長い目で見ると小さなことなのですよね。
 
 
保育園で皆で並んでお遊戯するより、お子さんが将来夢中になれるものを見つけて幸せに暮らせることの方がずっと大切です。
 
 
保育園、小学校、中学校と、発表会には終始きちんと参加して演技できて無難にこなせる子や、主役を務めることができる子も当然世の中では必要です。
 
 
ですが、全員がそんな子である必要はありません。
 
 
これからは、もっと多様な能力、感性を持った人間が必要となります
 
 
遠い未来にお子さんがハッピーに過ごせるにはどうすればいいかを考えながら、お子さんが夢中になれるものを探していきましょう。
 
 
 
 
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執筆者:いぬいまき
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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