料理を頑張らなくていい!偏食のある発達障害の幼児に疲れたお母さんでもできるチョイテク

 

発達障害の幼児の子育てで特徴的なのは、偏食です。調べても相談しても調理法のアドバイスばかりで気が滅入っているお母さん向けに、コミュニケーションで偏食を減らしていく方法をお伝えします。
 

【目次】

 
 

1.親子でゴールが違う!?幼児との食事がストレスなワケ

 
 
発達障害の幼児の子育てで偏食に悩まれているお母さんは、これまで本やネットで調べたり、専門の方に相談してきた方は多いと思います。
 
 
食材の切り方を変えたり、固さを変えたり色々なことを試しても上手くいかない理由が分からず、気持ちだけが疲れてしまっていないでしょうか?
 
 
上手くいかない理由は、食事を楽しめていないからかもしれません
 
 
平成21年~25年に東京都新宿区内の、0歳~6歳までの349組の親子を対象に「食事が楽しいか楽しくないか」を調査した記録があります。(著者:冨田かをり氏他「食事を楽しくないものにする要因と検討」)
 
 
親も子どもも食事が楽しくないと答えたのは、69名で、全体の25.5%でした。
 
 
食事は共同作業です。お互いの意図を読み合い、合致すると喜びを感じます。
 
 
調査の結果、子どもの気持ちや行動を理解した行動が親ができないと、子どもの食べる行動は減ることが分かりました。
 
 
そして、親と子どもが関わる頻度が減る結果になるというのです。
 
 
 
 
また、論文には食事のストレスの原因についても書かれていました。
 
 
ストレスの原因は、親と子どもの食事のゴールが違うことです。
 
 
親:早く食べてほしい、上手に作れたから食べてほしい
 
子ども:食欲がない、時間がかかる
 
 
親の意向と子どもの行動が正反対なことがストレスに繋がり、親も子どもも食事を楽しいと思えない要因の1つになるということです。
 
 
食事をすることで親子の心の絆が生まれ、信頼関係や愛着にも関わってくると考えられています。
 
 
食べることは、これからの子どもの人生に土台になると考えられるのではないでしょうか。
 
 
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2.原因は感覚過敏!発達障害の幼児の偏食

 
 

私には、1歳半ころから偏食の特徴が見え隠れしていた、小学2年生の男の子がいます。

 
 
小学1年生のときに自閉スペクトラム(ASD)と注意欠陥多動性障害(ADHD)の発達障害と診断されました。
 
 
最初のうちは、原因探しをして料理を工夫したりしてきましたが、長くは続きませんでした。
 
 
料理の工夫が長く続かなかった理由は、昨日食べたものを今日は食べないというようなことが少なくなかったからです。
 
 
好きなものが何なのか、何だったら食べるのかが分かりませんでした。
 
 
毎食のように食事癇癪がある息子との生活で、料理のことを考えることすら嫌になっていきました。
 
 
発達のことを調べていくと、息子には感覚過敏の特徴があることが分かってきました。
 
 
特徴的だったのは、触覚と視覚、味覚です。
 
 

◆触覚

 
 
外国産の肉は固くて食べられない
 
温度は適温でないとパニックになる
 
パリパリした触感を好む
 
ベチャベチャしたものは苦手 など
 
 
 
 

◆視覚

 
 
焼き目がないと食べない
 
焼き目が多いと食べない
 
野菜の色にこだわる
 
中身が同じでも気に入ったパッケージでないといけない など
 
 

◆味覚

 
 
薄い味は味がしない
 
少しの香辛料でも辛く感じる
 
好みの味でないと食べない
 
味が混ざることを嫌がる など
 
 
感覚の特徴に加えて、ASDのこだわりや不安も強かったです。
 
 
感覚過敏で嫌悪感があると不安が増して、同じものしか受け付けないというような状態になっていました。
 
 
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3.偏食をやわらげる非常識な方法2選

 
 

息子と、このまま辛い食事を過ごすことを避けたいと思い、2つのことを意識して子育てをすることにしました。

 
 

◆①感覚過敏を和らげる

 
 
テレビを見ながら、遊びながらの食事をOKとしていました。
 
 
一般的には非常識ですが、大人でさえも苦しんでいる人がいる感覚の過敏さを、発達障害の幼児が我慢して食べることは不可能に近いです。
 
 
食べることに不安があるため、食べることに一生懸命になるとより感覚が鋭くなります。
 
 
感覚を気にせずにいられるように、息子が好きなことで紛らわせながら食事をしていました。
 
 
テレビを見ていても、食べていることに「テレビ見ながらでも食べられるね」
 
 
遊んで戻ってきたら「食べることを覚えていたんだね」
 
 
良くないことは指摘をせず、食事をしていることを必ず褒めていました。
 
 
テレビのことを会話の題材にすることもあります。テレビを見ながらでも、食事でのコミュニケーションは大切にしていました。
 
 
思い出すと、コミュニケーションに気をつける前は、息子が笑顔で食事をしていた記憶が殆どありません。
 
 
私も食べないことに腹が立ったり凹んだり、感情的に怒ることもありました。
 
 
そういった態度も、息子に「食事=楽しくないもの」と意識付けをさせてしまったのだと思います。
 
 
感覚過敏の特徴を理解して接するようにしていくと、次第に食事で会話も増え、家族で穏やかに食事ができるようになってきました。
 
 
 
 

◆②日常から自信をつける

 
 
ASDは0か100かの思考だったり、損得思考なところがあります。
 
 
息子の場合も、親から見て凄いと思っていても、息子本人が求めるレベルに達していないと全てがなかったことになってしまいます。
 
 
口癖は「〇〇くんの方が上手だもん!」「絶対できない」「上手じゃない!」というような、自分を否定する言葉でした。
 
 
偏食のある息子に食事から自信をつけるにはハードルが高いため、日常生活から肯定的な関わりをしていきました。
 
 
・息子の好きなことに興味を示す
 
 
「これ何?」と話を聞き「そんなことも知っているんだね」などと褒める
 
 
・息子が頑張っていると思うこと、当たり前にできていることを言語化する
 
 
「もう席に座ってくれたの⁈」「〇〇なところ凄いんじゃない⁈」
 
 
私は、もともと積極的に会話をするタイプではなかったので、知らず知らず子どもを褒めることを疎かにしていたことに気が付きました。
 
 
息子が褒めてもらえたら嬉しいだろうな、という場所を探して褒めていきました。
 
 
すると、「〇〇できるの凄いでしょ!」と自分を認める発言も増え、年中のときは「発表会で代表挨拶をしたい!」と話したこともあります。
 
 
自信がついてきたことで、今までは「ママやって」だったところも、挑戦することが出てきました。
 
 
食事に対しても、年少の2学期からは少しずつ新しいものへチャレンジすることができるようになっています。
 
 
食事は心の栄養を取る場所でもあります。食べさせることに注力して、心の栄養がなくならないようにしていきたいですね。
 
 
 
 
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執筆者:渡辺 ひろみ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
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