年長なのにひらがなが読めない・書けないのは遅れている…と小学校入学が心配になっているお母さん。読める・書けるが普通と思い込んでいませんか?読み書きに全く興味のなかった息子の入学準備と入学後の姿から感じたことをお伝えします。
【目次】
1.年長なのにひらがなが読めない・書けないは大丈夫!
年長年長なのに「ひらがなが読めない・書けないのは大丈夫?」と、小学校入学が不安になっていませんか?
私自身も入学を控えた年長のとき、読み書きに全く興味のない息子に不安を感じました。しかし、結論から言うと心配いりません!
息子は注意欠陥多動性障害(ADHD)と自閉症スペクトラム症障害(ASD)の特性を併せ持っています。
・落ち着きがない
・思いついたらすぐに行動する
・興味のないことには集中力が続かない
・嫌な記憶に対して不安が残りやすい
・苦手なことや初めてのことには取り組みたがらない
などの特性があり、幼稚園の頃から小学生になった時の心配事がたくさんありました。
そんな息子ですが、読み書きできないまま入学し、楽しく学校に通って読み書きも身につけました。
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2.読み書きできないとお母さんが不安になる理由
「必ずできるようになってください」という事を言われているわけではないのに、入学前にできないとお母さんが不安に感じるのはどうしてでしょうか?
それは、「周りの子ができているからうちの子もできるようにしないと」というお母さんの焦りからくるものがほとんどではないでしょうか。
あくまでも、年長ぐらいになると興味をもったり、読み書きができるようになる年齢であって、どの子もできるとは限りません。
今は幼稚園で漢字学習をする時間が合ったり、通信教材で早くから文字の勉強に触れることもでき、早いと幼稚園の年中頃から文字に興味を持ち始める子もいますよね。
卒園する頃には簡単な言葉や文章を書けるようになる子どももいます。
そのようなお友達の姿を見ると、「うちの子はまだ何も書けない…」と焦って不安になってしまいますよね。
その焦りから、自分の子どもにもできるようになってもらいたいと、いろいろ方法を考えて実践されているお母さんもいるかと思います。
しかし、無理に興味を持たせようとしてドリルを買って取り組ませても、なかなか上手くいかないのが現実ではないでしょうか。
発達障害の有無に関わらず、子どもが興味のないことに取り組むことはなかなか難しいです。
特に発達障害・グレーゾーンの子どもは
・興味のないことには取り組みたがらない
・集中力が続かない
・じっとしていることが苦手
・文字を見ることと書くことの同時の作業が苦手
など、様々な特性を持っています。
無理に練習させようとしても子どもがイライラしたり癇癪を起してしまい、読み書きに対してネガティブな気持ちを持ってしまうかもしれません。
親の一方的な働きかけで親子関係が上手くいかなくなってしまうだけではなく、読み書きに対して嫌な気持ちを抱いてしまっては本末転倒ですよね。
3.小学校入学準備は「気持ち」が1番
息子が入学後にしっかり授業や宿題に取り組めたのは、入学前に大切にしたことがあったからだと思います。
小学校入学準備に読み書きや算数を先取り学習する家庭もありますが、我が家は学習よりも学校への期待をもてるように気持ちの準備をしました。
入学前に無理強いして読み書きをさせて学校や授業に対するネガティブな気持ちを作らないようにしたのです。
すでに小学生の娘をもつ姉から「持ち物にも名前を書くから自分のひらがなの名前が読めればいいみたいだよ」という話も聞いていたので、
・「学校には○○○の名前が書いてある靴箱に靴をしまうからね。」
・「探しっこゲームみたいだね」
と話をして「自分の名前」に興味を持てるようにしたり、 筆箱や鉛筆を用意するときに「この鉛筆で字のお勉強をするが楽しみだね」とも伝えました。
また、息子が文字を書くことに興味を持ったのが卒園式を控えて担任の先生へ書くメッセージカードでした。
クラス委員でメッセージカードを集めて仕上げる作業をしていた時に字を書いているお友達のメッセージカードと絵しか書いていない自分のカードを見比べて「○○君、字が書けるんだね」とつぶやいたのです。
だからと言って、そこからすぐに字の練習を始めるということはしませんでした。
少し書いてみたいなという気持ちが出た程度でしたので、気が向いた時に字を書こうとする姿があるくらいでした。そんな時は時には「上手に書けているね」と声をかけてあげました。
入学前に無理強いして読み書きをさせて、小学校や授業に対するネガティブな気持ちを作るより、楽しみな気持ちをもってほしいと思ったからです。
定型発達の娘は兄の影響もあるかと思いますが、年中から文字に興味を持ち、読み書きができるようになってきていきました。
特に教材やドリルをしているわけではないので鏡文字だったり書き順も間違えていますが、入学前に読み書きが嫌いにならないために書いたことに「上手にできたね」と答えています。
子どもが物事に興味を持つ時期やできるようになる時期には個人差がありますし、発達凸凹の特性も関係してくると思います。
ですから、子どものやりたいという気持ちとできたという達成感を味わうことを大事にしています。
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4.子どもと「今」を大切にする
年長なのにひらがなが読めない・書けないことに対しての不安を持たずに、学校に対して期待をもって入学した息子は、授業が始まってから張り切って宿題にも取り組みました。
1文字の書き取り練習と音読を合わせて5分もかからない宿題でしたが、毎日続けることで読み書きができるようになりました。
担任の先生から、音読が苦手かもしれないとお話を受けたこともありました。
けれど、読み始めたのが遅かったこと、着実に読めるようになっていることを実感していた私は、息子の成長を見守る余裕も持てていました。
それは入学前に焦って教えようとせずに、息子の気持ちが読み書きに向いてから一緒に取り組めたからだと思います。
できないことや心配なことが気になり、「入学前までにちゃんとできるようにならないと…」と、焦るお母さんの気持ちもわかります。
しかし、親の不安から辛い思いをさせるよりも、まずは子どもと「今」を大切に過ごして「学校が楽しみ」という気持ちを育てていくことが一番大切なことではないでしょうか。
そのためにも、子どものためにと興味のないことを押し付けて、親子関係が崩れるよりも良好な親子関係のもとで、気持ちの準備をするほうが大事ではないかと思います。
子どもの今の姿に寄り添い、一緒に進んでくれるお母さんの存在こそが一番の栄養です。
その栄養がたっぷりあれば、お子さん自身がタイミングをみてグングン成長していくと思います。
その過程で苦手なことが分かり、支援が必要と気が付いた時には先生と相談してお子さんに合った対応をするのが大切です。
まずは、4月にお子さんとお母さんがワクワクしながら入学式を迎えられることを心から願っています。
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執筆者:さとう みな
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)